いやー、今回もすごかったですね! まさに物語が大きく動き出した回でした。前回、養父のチ・チョンドゥクが抱えた借金のせいで絶体絶命のピンチに陥ったオクニョでしたが、彼女がそんなことでへこたれるわけがありません!
オクニョは、ならず者のユン・テウォンを使い、悪徳役人のカン・マンボを再起不能に追い込むという荒業で、見事に養父の危機を救ってみせました。もちろん、典獄署(チョノクソ)の署長は大事にならないよう、これを「事故」として処理。オクニョ、恐るべき策略家です!
母の死の真相…明かされる衝撃の事実
養父を救ったのも束の間、オクニョに衝撃の事実が突きつけられます。先輩茶母(タモ)に頼まれて囚人の身代わりを手伝ったオクニョは、その身代わりの老婆から、自分が生まれた時の話を聞かされるのです。
なんと、オクニョの母は囚人ではなく、何者かに刃物で刺されて深手を負いながら典獄署の前で倒れ、オクニョを産んだ直後に息を引き取ったというのです!
「母は罪人だった」と聞かされて育ったオクニョの衝撃は計り知れません。養父のチ・チョンドゥクを問い詰めると、彼はついに真実を告白。母の遺体は素性を隠すために密かに埋葬され、墓すらないこと、そして形見として美しい指輪が遺されていることを明かしました。この指輪が、今後の物語の重要な鍵になっていくんですね…。
謎の囚人パク・テスとの出会い、そして師弟関係へ
母の死の真相を突き止めるため、捕盗庁(ポドチョン)の茶母になることを決意したオクニョ。そんな彼女の運命を大きく変える出会いが訪れます。
典獄署の地下深くに、20年間も幽閉されている謎の囚人、パク・テス。オクニョは偶然、彼が毒で苦しんでいるところを助けたことをきっかけに、交流を持つようになります。
オクニョは持ち前の聡明さで書庫の記録を調べ上げ、パク・テスがかつて「体探人(チェタミン)」と呼ばれる、王直属の恐ろしい密偵だったことを突き止めます。体探人とは、敵国に潜入して情報を集め、時には暗殺も行う特殊なスパイのことです。
母の仇を討つ力を得るため、オクニョはパク・テスに武術の弟子にしてほしいと懇願します。パク・テスは、ある一つの頼みを聞き入れることを条件に、オクニョを弟子として迎えることを決意するのでした。
呼び覚まされた20年前の因縁
一方、典獄署の署長が自らの保身のためにとった行動が、とんでもない波紋を広げます。左遷を免れたい署長は、朝廷の絶対的権力者ユン・ウォニョンに賄賂を渡し、その切り札として「死んだはずのパク・テスが生きている」と密告したのです。
パク・テスは、ユン・ウォニョンにとって積年の宿敵でした。その生存を知ったユン・ウォニョンは激しく動揺し、自ら地下牢へ向かいます。鉄格子越しの対面は、まさに火花が散るよう!20年前に一体何があったのか、二人の間には深い、深い因縁があるようです。
さらに驚くべきことに、パク・テスを生かしていたのは、ユン・ウォニョンの姉であり、国母である文定(ムンジョン)王后でした。弟の殺害要求をきっぱりと退けた王后。彼女もまた、お忍びで地下牢を訪れ、パク・テスの様子を遠くから見つめるのでした。彼女は一体何を考えているのでしょうか…。
パク・テスから課された頼み事をやり遂げたオクニョは、ついに弟子入りを認められます。体力作りから始まり、中国語、人体の急所の知識、毒の作り方に至るまで、体探人としての過酷な修行が今、始まったのです。
『オクニョ 運命の女(ひと)』第3話の感想
第3話は、物語の根幹をなす重要な要素が一気に提示された回でした。オクニョの出生の秘密、パク・テスという生涯の師との出会い、そしてユン・ウォニョンとパク・テスの20年来の因縁。これら全てが、今後のオクニョの運命に深く関わってきます。特に、母の死の真相を知り、ただの明るい少女から「復讐」という目的を持つ女性へと変わるオクニョの姿が印象的でした。パク・テスという強力な師を得て、彼女がこれからどんな知識と力を身につけていくのか、その成長の過程から目が離せません。また、ユン・ウォニョンと文定(ムンジョン)王后という巨大な権力が、パク・テスの存在によってどう揺れ動くのか、政治的な駆け引きの側面も俄然面白くなってきました。壮大な物語の序章が終わり、いよいよ本編が始まったという手応えを感じさせる、非常に中身の濃いエピソードでした。
つづく