いやはや、今回の『オクニョ』第30話は、息つく暇もないとはこのこと!オクニョの絶体絶命のピンチから、宿敵チョン・ナンジョンの失墜、そしてオクニョの出生にまつわる衝撃の真実まで、物語が大きく動きました。さっそく、手に汗握る展開を振り返っていきましょう!
シネの嫉妬が爆発!オクニョ、絶体絶命の危機
物語は、ソン・ジホンに想いを寄せるユン・シネが、嫉妬心からオクニョを拉致するという衝撃的なシーンから始まります。 「あんた、ソン・ジホン様とどういう関係なの!」と詰め寄るシネ。そこに現れたのは、母であるチョン・ナンジョンでした。
娘の暴走を止めはしたものの、ナンジョンはこれを好機と捉えます。「私のやる事なす事、いちいち邪魔をする。こんな目障りな子は生かしておけないわ…」と、ついにオクニョの殺害を決意。手下にオクニョをスラク山へ連れて行き、秘密裏に始末するよう命じます。
この危機を耳にした仲間たちは大慌て。知らせを受けたユン・テウォンは、すべてを投げ打って救出へと向かいます。まさに間一髪のところでテウォンはオクニョを助け出し、「俺の真心はいずれ分かるはずだ。見ていろ」と意味深な言葉を残すのでした。
テウォンの逆襲!疫病騒動の黒幕を追い詰める
オクニョを救ったテウォンですが、彼の反撃はそれだけでは終わりません。チョン・ナンジョンが疫病騒動をでっち上げ、薬を買い占めて暴利を得ている悪事を暴くため、大胆な策に打って出ます。
まず、ナンジョン商団が仕入れた薬材を仲間たちに襲撃させて強奪。そして、自身が管理する平市署(ピョンシソ)から市場に大量の薬を放出し、高騰していた薬の価格を一気に引き下げます。
この動きに、文定(ムンジョン)王后は激怒。「なぜ私の資金集めを邪魔するのだ!」とテウォンを問い詰めます。しかし、テウォンは冷静でした。「疫病がナンジョンの自作自演だという噂が民に広まっています。このままでは王后様やユン・ウォニョン様にも非難が及びます。民の不満を鎮めるための策でした」と弁明し、さらに用意していた5万両もの大金を献上して、王后を黙らせるのです。なんという策略家でしょう!
そして、テウォンのとどめの一撃が放たれます。謹慎中の王に謁見し、疫病がナンジョンの捏造であること、そしてその目的が私腹を肥やすためと王の行動を制限するためであったことをすべて告発します。
真実を知った王は激怒。「余を欺き、国を愚弄するとは!」と、すぐさまチョン・ナンジョンの逮捕を命じます。権勢をほしいままにしてきたナンジョンが、役人に捕らえられ引きずられていく姿は、まさに痛快でした。
母の死の真相…悲劇の連鎖と復讐の誓い
ナンジョン逮捕の裏で、オクニョは自身の運命を揺るがす、さらに大きな真実に直面していました。母ガビの親友だったという尚宮(サングン)が、ついに重い口を開いたのです。
彼女の話は衝撃的なものでした。
「あなたのお母さん、ガビを殺したのは…ユン・ウォニョン大監です」
かつて東宮殿の女官だったオクニョの母ガビは、ユン・ウォニョンの刺客に斬られて深手を負い、典獄署(チョノクソ)の前で倒れているところを発見されました。そして、オクニョを産んだ直後に、その傷が元で命を落としたというのです。
さらに、ガビが仕えていた東宮殿の世子(セジャ)が即位後わずか8ヶ月で謎の死を遂げ、その後、東宮殿にいた女官たちが次々と不審な死を遂げたという事実も明かされました。生き残ったのは、今オクニョの目の前で話している尚宮ただ一人。この一連の事件の裏に、ユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンがいるという噂が流れていたことも…。
母は罪人ではなく、ユン・ウォニョンによって殺された。そして、その裏には王室を揺るがす巨大な陰謀が隠されている。あまりにも過酷な真実を知ったオクニョは、静かに涙を流しながら、改めて復讐を心に誓うのでした。
『オクニョ 運命の女(ひと)』第30話の感想
今回のエピソードは、物語の二つの大きな柱が劇的に交差した回でした。一つは、チョン・ナンジョンの悪事が暴かれ、ついに逮捕されるという爽快な展開。ユン・テウォンが見せた知略と決断力には、彼の覚悟のほどがうかがえ、胸がすく思いがしました。権力の中枢で静かに、しかし確実に反撃の牙を研いでいた彼の姿は、まさに圧巻です。
その一方で、オクニョが知ることになった母の死の真相は、あまりにも重く悲しいものでした。これまで断片的にしか語られなかった過去が、ユン・ウォニョンという明確な敵と、王室の巨大な闇に繋がった瞬間、物語は新たな深みを増しました。悪が裁かれるカタルシスと、主人公が背負う運命の過酷さが同時に描かれることで、より一層このドラマの世界に引き込まれました。オクニョの復讐と、テウォンの野望がこれからどう絡み合っていくのか、目が離せません。
つづく