いやあ、今回の39話は本当に息つく暇もなかったですね!オクニョの恋心、出生の秘密、そしてついに一線を越えたチョン・ナンジョンの狂気…。物語が大きく、そして危険な方向へと舵を切った、まさに神回でした。さっそく、この興奮を皆さんと分かち合いたいと思います!

王の決意とオクニョの涙の告白

前回のラストで、王様(明宗(ミョンジョン))がオクニョを宮殿に呼び寄せたところから物語は始まります。ユン・ウォニョンや文定(ムンジョン)王后大妃が二人の関係を嗅ぎまわり、あらぬ噂を立てようと画策している中、王様はオクニョを人目につかない書庫へと案内します。

「ここでなら、誰にも邪魔されずに話せる」

そう言ってオクニョを安心させる王様。彼は、昭格署が廃止され、また官婢に戻されるかもしれないと不安がるオクニョに、「そうはさせない」と力強く約束します。そして、彼女を守るための究極の提案をするのです。

「宮殿の女官になる気はないか?王の側室になる道も開けるかもしれぬ」

これにはオクニョも驚きを隠せません。しかし、彼女は丁重に、しかしはっきりと断ります。なぜなら、彼女の心にはずっと一人の男性がいるから…。

「私の心には、ずっと前からお慕いしている方がいます」

王様は、その相手が誰なのかすぐに察します。「ユン・テウォンか…?」と。オクニョは静かに頷き、テウォンとの出会い、彼にだけは心を開くことができたこと、そして時が経っても変わらない想いを、初めて誰かに打ち明けました。しかし、その想いは決して結ばれることのない、悲しい運命にあることも…。

「彼とは、決して越えられない壁があります。私の母と師を殺めたのは…彼の父、ユン・ウォニョンなのです」

この告白は、聞いているこちらも胸が張り裂けそうでしたね。オクニョの深い悲しみと、テウォンへの断ち切れない想いがひしひしと伝わってきました。彼女の告白を聞いた王様は、力になれない自分を悔やみつつも、彼女を側室に迎えることで守ろうという決意をさらに固めるのでした。

ついに牙を剥く!チョン・ナンジョンの非情なる決断

その頃、悪の根源チョン・ナンジョンは、オクニョが小商団を束ねて自分たちの商売を邪魔しているという事実を掴みます。これまで何度も煮え湯を飲まされてきたナンジョンは、ついに堪忍袋の緒が切れました。

「あの娘は生かしておいてはならない。これ以上、面倒の種になる前に始末する」

夫のユン・ウォニョンが、王とオクニョの関係を政争の具にしようと様子を見ているのを待てず、独断でオクニョ殺害を計画。彼女はかつて体探人(チェタミン)だった腕利きの刺客を呼び出し、オクニョの暗殺を命じるのです。この時のナンジョンの目は、もはや正気の沙汰ではありませんでした。

瀕死のオクニョと衝撃の真実

ナンジョンが放った刺客は、夜道でオクニョを襲います。オクニョも必死に応戦しますが、多勢に無勢。深手を負い、その場に倒れ込んでしまいます。そこに駆けつけたのは、オクニョに会う約束をしていたユン・テウォンでした。しかし、時すでに遅く、オクニョは血の海に沈み、意識を失ってしまいます。

医者に見せても「脈がない。今は待つしかない」と言われるほどの危険な状態。知らせを受けた王様は激怒し、すぐに宮殿の医者を送るよう命じます。

そして、物語はここで最大の転換点を迎えます。イ・ジハムとチョン・ウチの師弟コンビ、そして体探人のカン・ソノが追い続けていたオクニョの出生の秘密がついに明らかになるのです。オクニョの母カビを知る元護衛官イ・ミョンホンが、重い口を開きました。

「カビ様は…先代の王、中宗(チュンジョン)様のご寵愛を受けた。オクニョは…王女様だ」

そう、オクニョは王の娘、翁主(オンジュ)だったのです!この衝撃の事実にカン・ソノたちは言葉を失います。

しかし、事態はさらにとんでもない方向へ。オクニョが王女であるとは夢にも思わない王様は、彼女を異母妹とは知らずに「側室に迎える」と宣言。この禁断の計画を知ったイ・ジハムたちは、血の気が引くのでした。オクニョの命の危機と、王室を揺るがす秘密が同時に発覚し、物語はまさに嵐の中へと突入していきます。

『オクニョ 運命の女』第39話の感想

今回のエピソードは、物語の核心に触れる重要な情報が次々と開示され、非常に見応えがありました。オクニョが王にテウォンへの想いを打ち明けるシーンは、彼女の純粋さと運命の過酷さが際立ち、胸を締め付けられました。一方で、チョン・ナンジョンの悪意がついに一線を越え、オクニョの命を直接狙う展開には、純粋な恐怖と怒りを感じずにはいられません。

そして何と言っても、オクニョが王女であるという真実の判明です。これまでの伏線が一気につながる爽快感と同時に、何も知らずに妹を側室にしようとする王の姿が、とてつもない悲劇の予感を漂わせています。恋愛、復讐、出生の秘密、そして政治的陰謀が複雑に絡み合い、物語の深みと緊張感を一気に高めた、実に濃密な一時間でした。

つづく