いやあ、今回の『オクニョ』も息つく暇がなかったですね!オクニョの知恵と度胸、そして彼女を取り巻く人々の思惑が複雑に絡み合い、物語は一気に加速しました。
オクニョ、最大の危機を切り抜ける!文定(ムンジョン)王后との直接対決
物語は、オクニョが文定(ムンジョン)王后に呼び出されるという、いきなり緊迫したシーンから始まりました。王様に先王の密旨を渡した一件が、ついに大妃様の耳に入ってしまったんですね。知らせを聞いたカン・ソノたちが万一に備えて兵を集めるなど、見ているこっちも生きた心地がしませんでした。
しかし、我らがオクニョは違います。大妃様の鋭い追及に対し、臆することなく堂々と渡り合いました。王様とは「身分を隠して市井の様子を探っていた王様と偶然出会い、国の危機を救うために協力した」と、嘘偽りなく、しかし見事に核心をぼかして説明。その冷静かつ誠実な態度に、文定(ムンジョン)王后もオクニョを罰するどころか、褒め称えるという予想外の展開に!とはいえ、あの文定(ムンジョン)王后が本心から褒めているとは思えませんよね…。オクニョもその場は切り抜けましたが、これは新たな監視の目が光る始まりに過ぎないのかもしれません。
王様のプロポーズと、オクニョの悲しい決断
一方で、オクニョの身を案じる王様は、彼女を守るために「側室になれ」と再び迫ります。王様の切実な想いは痛いほど伝わるのですが、オクニョは自分が王女であるという最大の秘密を明かすわけにはいきません。もし真実を話せば、母を死に追いやったのが他ならぬ文定(ムンジョン)王后とユン・ウォニョンだと知った王様が、どれほど苦しむことになるか…。
オクニョは涙ながらに、ひざまずいて王様の命に従えないことを詫びます。「今はまだ、理由を話せません」と繰り返すオクニョの姿は、本当に胸が締め付けられました。彼女の苦しみを察した王様は、無理強いすることをやめ、「二度と私の前でひざまずくな」と優しく声をかけるのでした。王様の深い愛情と、オクニョの悲しい覚悟が交錯する、名シーンでしたね。
チョン・ナンジョンを追い詰めろ!二方面からの大作戦!
さて、ここからが今回の見どころ!オクニョとユン・テウォン、二人がそれぞれの場所で、宿敵チョン・ナンジョンを追い詰めるための壮大な作戦を開始します。
作戦その1:チョン・ウチ一座の詐欺計画!
まず動いたのはオクニョと天才詐欺師チョン・ウチのチーム。資金難にあえぐチョン・ナンジョンに狙いを定め、「明の皇太后の命で、朝鮮人蔘を大量に買い付ける商団がやってくる」という偽の情報を流します。この儲け話に食いつくと踏んだんですね。
案の定、チョン・ナンジョンはこの情報を信じ込み、資金をかき集めて人蔘の買い占めに乗り出します。もちろん、その人蔘はオクニョ側が先に買い占めており、高値で売りつける算段です。この計画のために、明の役人に化けたり、商団を装ったりと、チョン・ウチ一座の面々が大活躍!果たして、この壮大な詐欺は成功するのでしょうか?
作戦その2:ユン・テウォンの法廷闘争!
もう一方のユン・テウォンは、外知部(弁護士)として新たな事件を担当します。それは、チョン・ナンジョンのいとこ、チョン・マノに父親を殺された少年ウムノムの弁護でした。テウォンはこの裁判を公開にし、チョン・マノの背後にいるチョン・ナンジョンやユン・ウォニョン一派の悪事を、世に知らしめようと決意します。オクニョもこの計画に協力し、ウムノムを説得しようと試みます。
ミン尚宮、捕わる!そして王が倒れる…
物語の終盤、事態は一気に暗転します。チョン・ナンジョン毒殺未遂の実行犯であるミン・スオク(ミン尚宮)が、ついに捕らえられてしまいました。彼女は拷問にかけられ、オクニョの母カビのことや、カン・ソノが大尹派の人間であることを白状させられそうになります。
その知らせを受けたオクニョは、仲間と共にミン尚宮の救出へと向かいます!まさに突入しようというその瞬間、拷問に耐えかねたミン尚宮が何かを叫び…!
さらに、時を同じくして、王様が胸の痛みを訴え、意識を失って倒れてしまうという衝撃のラスト。オクニョの運命は、そして国の未来はどうなってしまうのか!目が離せない展開で次回へ続きます。
『オクニョ 運命の女(ひと)』第43話の感想
今回は、オクニョの個人的な葛藤と、彼女が仕掛ける大きな策略という二つの軸が見事に描かれた回でした。王からの側室になるようにという提案を、自らの出自という秘密を抱えながら断らなければならないオクニョの苦悩には、深く同情を禁じえません。一方で、チョン・ナンジョンを経済的に破綻させるための人蔘交易をめぐる詐欺計画は、チョン・ウチたちの活躍も相まって痛快でした。ユン・テウォンもまた、法という武器で権力に立ち向かおうとしており、オクニョとは異なるアプローチで共通の敵に挑む姿が印象的です。複数の物語が同時進行し、それぞれが緊迫感を増していく構成は秀逸で、物語の奥行きを一層感じさせました。最後に王が倒れるという予期せぬ事態も発生し、それぞれの計画がどう転んでいくのか、先が読めない緊張感が続きます。
つづく