意識不明だった王様が、ついに目を覚ましました!でも、ほっとしたのも束の間、物語は一気に核心へと突き進んでいきます。今回は、隠された過去の罪が暴かれ、オクニョとテウォンの運命が大きく揺さぶられる、息もつけない展開でした。
王の目覚めと、母后の恐るべき告白
王様(明宗(ミョンジョン))が倒れたと聞き、オクニョは危険を顧みず、密かに王の寝所へ駆けつけます。彼女の必死の呼びかけに応えるかのように、王は奇跡的に意識を取り戻しました。しかし、そこに最大の権力者である文定(ムンジョン)王后が見舞いに現れます。オクニョはとっさに身を隠しますが、そこから聞こえてきたのは、あまりにも衝撃的な王后の独白でした。
王がまだ眠っていると思い込んでいる王后は、彼の枕元で、かつて自分の息子を王位に就かせるために先王の毒殺を企てたこと、そしてその秘密を知る女官たちを皆殺しにしたという恐ろしい過去を涙ながらに語り始めます。「すべてはそなたのため」と語る母の言葉を、意識がある王と、隠れているオクニョは、息を殺して聞いているしかありませんでした。この一件で、オクニョは王室の最も暗い秘密を知ってしまいます。
テウォン、絶体絶命の危機
一方、オクニョを助けるために弁護士(外知部)として活動していたユン・テウォンは、チョン・ナンジョンの策略にはまり、役人を侮辱したという罪で投獄されてしまいます。これは、貧しい民を救おうとする弁護士制度そのものを潰そうとする、チョン・ナンジョンの卑劣な見せしめでした。
さらに、テウォンの部下たちが腹いせにチョン・ナンジョンのいとこを殴りつけてしまったことで、事態は悪化。激怒したチョン・ナンジョンは、夫であるユン・ウォニョンに、息子テウォンを厳罰に処すよう迫ります。オクニョが必死に助命を嘆願するも、父ウォニョンはまたしてもチョン・ナンジョンの言いなりになり、テウォンを見捨てるのでした。
ついに明かされる、オクニョ出生の秘密
追い詰められたオクニョたちですが、ただでは屈しません。チョン・ナンジョン一派に対抗する資金を得るため、人参の投機で一発逆転を狙う計画を立てます。
その裏で、チョン・ナンジョンはかつて自分が殺害を命じた女官「カビ」について、部下に再調査を命じていました。そして、部下は酒の席で典獄署の役人チ・チョンドゥクから重要な情報を聞き出すことに成功します。なんと、酔ったチ・チョンドゥクが、昔、典獄署の前で亡くなった妊婦がカビであり、その時に生まれた赤ん坊こそがオクニョだと漏らしてしまったのです。ついに、チョン・ナンジョンは、自分が長年追い求めていたカビの子供が、宿敵オクニョであるという真実にたどり着いてしまいました。
王の決意と、テウォンへの遺言
侍医から自分の病が不治の病であり、いつ命を落としてもおかしくないと告げられた王様。死期を悟った彼は、密かにテウォンを牢から呼び出します。そして、自分の死後、オクニョの身が危険にさらされることを案じ、「何があっても、オクニョを守ってほしい」と、まるで遺言のように頼み込むのでした。
『オクニョ 運命の女』第45話の感想
今回は、物語の根幹を揺るがす重大な事実が次々と明らかになり、息を継ぐ暇もありませんでした。特に、文定(ムンジョン)王后が眠る息子の前で過去の罪を独白する場面は、彼女の歪んだ母性愛と権力への執着が恐ろしく、強烈な印象を残しました。その告白を聞いてしまったオクニョと王様の心情を思うと、胸が締め付けられます。
一方で、チョン・ナンジョンがついにオクニョの出生の秘密にたどり着いてしまったことで、物語の緊張感は最高潮に達しました。これまで点と点だった謎が一本の線で繋がり、オクニョの運命が新たな、そしてより過酷な局面に入ったことを感じさせます。王様の悲壮な覚悟とテウォンへの願いが、今後の波乱を予感させる、非常に見応えのある回でした。
つづく