いやー、今回の『ナインパズル』第4話、またまたとんでもない展開でしたね!冒頭からいきなりカン・チモク刑事がホテルのドアを激しく叩くシーン。え、何事!?と思ったら、場面は切り替わって大音量の音楽が鳴り響く中、男が惨殺され、手際よく解体されていくっていう…もうね、心臓に悪いって!しかも、その遺体を赤いスーツケースに詰めて運び去った男、チモクと同じ服装じゃないですか!え、まさかチモクが…?って、開始早々から視聴者の心を鷲掴みですよ。
『ナインパズル』第3話ネタバレあらすじ
翌日、案の定チモクは行方不明。警察が必死に捜索すると、彼の車がサービスエリアで発見されます。防犯カメラには、午前3時17分にチモクと同じ服装で手袋をした人物が車を乗り捨て、どこかへ立ち去る姿が…。でもね、顔は映ってないんですよ、これがまたミソ。ハンセム刑事は、高い塀を乗り越える際に手を擦りむきながらも、必死に手がかりを探します。
一方、我らがプロファイラーのイナは、チモクの人物像を「衝動的で短気」と分析。これって、用意周到な計画殺人犯のプロファイルとは真逆なんですよね。チモクの失踪はあまりにも完璧すぎる。車のトランクからロープが見つかったことで、ハンセム刑事は「チモクがミヨンを絞殺した後、自殺を偽装したんだ!」と確信しちゃうわけです。
チモクの妻、ソ・ヤンヒは「夫は帰ってきていない」と証言しますが、これも嘘。防犯カメラにはバッチリ帰宅する姿が映っていました。しかも、その後車でヨンピョン貯水池近くのラブホテル「Yホテル」へ向かい、午後9時にチェックインしていたことが判明。うーん、怪しさ満点。
ハンセム刑事がホテルを調べると、バスルームのシンクから血痕が!鑑識の結果、ここで凄惨な事件が起きたことは間違いなさそう。ホテルの防犯カメラはプライバシーポリシーで毎日消去されちゃうらしいんですが、昨夜「音楽がうるさい」っていう宿泊客からの苦情があったんです。そして午前2時、チモクの服装をした男が赤いスーツケースを持ってホテルを出て行ったと。ハンセム刑事は貯水池へ急行し、タイヤの跡を発見します。
そして、ついに赤いスーツケースが引き上げられるんですが…中にはバラバラにされた遺体が!しかも、手と頭部がないんですって!ひえぇ…。イナは遺体に抵抗した痕跡がないことから、被害者は部屋に入った直後、背後からテーザー銃で襲われたと推理。そして、これはミヨン殺害事件とは無関係で、パズルもないと断言します。チモクは短気で感情的だけど、スーツケースの犯人は冷静沈着。イナは、スーツケースの中の遺体こそがチモク本人ではないかと考えます。そしてDNA鑑定の結果…やっぱり、チモクが被害者だったんです!
この衝撃の事実の一方で、イナは家政婦からドンフンに関する話を聞き出します。ドンフンは、イナが孤児だと知ってから人が変わってしまい、傷心のあまり警察を辞めたのだとか。イナ自身もリー博士に不眠を訴えていて、ドンフンを殺した犯人を見ていながら何もできなかったのでは…という過去のトラウマが示唆されます。
さて、事件に戻りましょう。チモクは自宅近くで午後9時40分に電話を受けていたことが判明。この残忍な殺害方法から、犯人はチモクに強い恨みを抱いていると考えられます。イナは取り調べの映像を見て、ヤンヒがミヨンの名前を聞いた瞬間に「知らない」と即答したことに違和感を覚えます。
イナはヤンヒを訪ね、持ち前のフレンドリーさで彼女に近づきます。音楽やコーヒーの話で打ち解ける二人。イナはヤンヒがミヨンのことを知っていたと見抜き、ヤンヒもイナの洞察力に感心した様子。ヤンヒは、チモクがミヨンに高価なマンションを買い与えたことを後悔していたと漏らします。そして、ヤンヒはプロファイリングに興味津々。自分の個人的な空間の必要性をチモクが理解してくれなかったことへの不満や、孤児だった過去、火事で祖母と妹を亡くしたことなどを語り始めます。イナは、ヤンヒと自分にどこか似た悲劇的な過去があることに気づき、驚きを隠せません。
ヤンヒの家を出た後、イナは分析チームに自分の推理を語ります。サービスエリアにいた男は共犯者で、防犯カメラを利用して警察の捜査を攪乱した。真犯人は計算高く、チモクを自分の人生から消し去りたかった。一人でいることを好み、そのためなら殺人も厭わない人物…イナの上司は、その犯人が女性、つまりヤンヒではないかと推測します。
ハンセム刑事も、チモクのUberの運転手から彼が午後9時に帰宅した証拠映像を入手し、ヤンヒの嘘を突き止めます。イナはハンセムに自分の推理を伝えようとしますが、またもや無視され、彼の部屋に押し掛ける始末(笑)。イナはヤンヒが夫の死に対してあまりにも無感情だったことを指摘しますが、ハンセムは「君だって叔父さんが死んだ時、感情的じゃなかったじゃないか」とチクリ。
しかし、ハンセムはヤンヒを署に連行します。するとヤンヒ、あっさりと不倫相手のロ・ジェウクに罪をなすりつけようとするんですよ!ハンセムがジェウクを取り調べると、彼はヤンヒを「不幸な妻」だとかばうような素振りを見せますが、その手には引っかき傷が!これでジェウクが共犯者である可能性が濃厚に。
ここでイナが提案。「二人を別々に尋問して、お互いに罪をなすりつけさせましょう!」と。イナがヤンヒを、ハンセムがジェウクを担当することに。
イナとヤンヒの取調室では、一見和やかな雰囲気。しかしイナ、「私も同じ赤いスーツケースを持ってるんだけど、あなたのはどこで買ったの?」と核心を突く質問!ヤンヒの顔から笑顔が消えます…。
一方、ハンセムはジェウクに揺さぶりをかけます。ヤンヒの祖母と妹が火事で亡くなった時、ヤンヒの友人の少年が疑われたこと、そしてその少年もその後行方不明になったことを告げます。ヤンヒがジェウクに会おうとしていたことを知っていたジェウクは恐怖に震え上がります。ハンセムは「ヤンヒがチモクを解体したんだろう」と畳みかけると、ジェウクはついに嘔吐し、全てを自白!チモクの頭部の遺棄場所も供述しました。
ニュースではチモクがミヨン殺害の犯人であるかのように報じられ、警察への風当たりは弱まります。イナは皆にキャップをプレゼント。これは、ドンフンを殺した犯人がキャップを被っていた記憶を呼び起こそうとしているかのようにも見えます。そしてイナは「チモクはミヨンを殺していない」と呟き、ハンセムはその言葉に興味を引かれるのでした。
ラストはリー博士との夕食のシーン。イナはヤンヒについて語り、自分も彼女のように人を操ってしまうのではないかと不安を口にします。しかしリー博士は、イナは誠実で裏表がないと励まします。そして、イナのもとに3つ目のパズルが届けられます。それは、腕章をつけたバラバラの男が子供たちに囲まれている絵…。一体これは何を意味するのか!?
『ナインパズル』第4話の感想
第4話は、これまでの謎が一つの方向に収束し始めたかと思いきや、さらに複雑な人間関係と新たな疑問が提示される、非常に見応えのある回でした。冒頭、チモク刑事が被害者となるという展開は、多くの視聴者が予想しなかったのではないでしょうか。彼が抱えていたであろう秘密や、彼に向けられた殺意の深さが、バラバラ遺体という形で示されたのは強烈な印象を残しました。
イナのプロファイリング能力が今回も冴え渡っていましたね。特に、チモクの妻ヤンヒとの対話は、表面的な会話の中に隠された本心を探り合う、緊張感あふれるものでした。ヤンヒが語る過去の境遇と、彼女が内に秘めた孤独や空間への渇望は、事件の動機を考察する上で重要な要素だと感じました。彼女が抱える闇の深さと、イナが自身の過去と重ね合わせるような描写は、単なるミステリーに留まらない深みを与えています。
共犯者ジェウクの存在も、物語に更なる奥行きをもたらしました。ヤンヒに翻弄され、恐怖心から自白に至る彼の姿は、事件の異常性を際立たせていたように思います。
チモクがミヨン殺害の犯人ではないとイナが確信している点、そして最後に提示された新たなパズルは、物語がまだ終わらないことを明確に示しています。一見解決したかのように見える事件の裏に、まだ語られていない真実があるのではないか、そしてイナ自身の過去の事件との関連性がどのように明らかになっていくのか、今後の展開から目が離せません。それぞれのキャラクターが抱える心の闇や、複雑に絡み合う人間模様が、このドラマの大きな魅力だと再認識させられました。
つづく