ヨンジュはボムの裏切りに深く傷つき、憔悴しきっていた。一方、ハンサンでは会長と社員たちがモットの三ツ星獲得を祝っていた。そんな中、キムというテレビプロデューサーが会長にドキュメンタリー番組の制作を提案するが、会長はこれを拒否する。
いつものようにチョンジェに出勤したミョンスクとチュンスンは、ヨンジュの様子がおかしいことに気づく。ヨンジュは「これからは3人だけ」と告げるが、詳しい説明はしない。しかし、1日中上の空のヨンジュは、ついにボムの裏切りを2人に打ち明ける。
一方、自身も動揺を隠せないボムはモットへ行き、荷物をまとめ、ユジンとヨンヘに謝罪する。2人はボムの行動に困惑するばかり。ボムはそのまま辞表を提出する。会長はメッセージを見て、ソヌにモットを引き継ぐよう指示し、自身のレストラン「ラ・レセル」は閉鎖することに。
以前、チョンジェに娘とその婚約者家族と訪れたフランス人男性は、実はディアマンの関係者だったことが判明する。彼はディアマンに電話し、韓国で三ツ星レストランをもう一つ追加するよう依頼する。
ヨンジュは店を閉め、寺の母を訪ねる。住職である母に抱きしめられ、ヨンジュは堰を切ったように泣き崩れる。その後、寺で子供が癇癪を起こした際、ヨンジュは手元にある材料で即席のケーキを作る。子供は大喜び!
その夜、ヨンジュは母にボムのことを話す。母の言葉で、ヨンジュは自分の料理が変わっていることに気づく。以前は自分のために作っていた料理が、今は食べる人のことを考えて作っている。母はヨンジュにその理由を考えるように促す。
ディアマンのリストが公表され、チョンジェが特別追加で三ツ星を獲得したことが明らかになり、皆が驚く。会長はこの機にキムプロデューサーに連絡し、モットとチョンジェの料理対決を提案する。
会長は社員にボムを連れ戻すよう指示する。こうしてボムはチョンジェの三ツ星獲得を知る。しかし、彼は料理対決にもハンサンにも興味がない。だが、そう簡単にはいかない。ハンサンはチョンジェの建物を買収しており、会長はチョンジェを潰すと脅し、ヨンジュのキャリアも脅かす。
ミョンスクとチュンスンはヨンジュを探しにチョンジェへ向かうと、店の前に人だかりができていることに気づく。こうして彼らはチョンジェの三ツ星獲得を知る。寺でヨンジュも客から同じ知らせを聞く。そして、料理対決のことも耳にする。
街に戻ったボムは、別の店で働くミョンスクとチュンスンに会う。2人はボムを責め立てる。ボムはチョンジェの危機と料理対決のことを伝えるが、2人はまたボムが嘘をついていると思う。
寺でヨンジュは厨房へ向かい、料理を始める。すると、幼い頃の自分の幻影が現れ、チョンジェで料理がしたいという本当の気持ちに気づく。その夜、住職はヨンジュにボムが寺に来たことを伝える。
回想シーンで、ボムは寺でヨンジュを見かけるが、声をかけずに立ち去る。住職はボムを見つけ、ボムは過去の行いを悔いていると話す。現在に戻り、住職はヨンジュに帰るよう促す。
朝、ボムはチョンジェで待っていた。すると、ミョンスクとチュンスンがチョンジェを守ろうと駆けつけてきて、ボムは驚く。八百屋と肉屋も応援に駆けつける。やがて、チョンジェとモットにはカメラとバナーが設置され、スタッフは料理対決の準備を進める。ヨンジュの姿はまだ見えないが、ボムはチョンジェチームを鼓舞する。
『隠し味にはロマンス』第9話の感想
第9話は、まさに怒涛の展開でした。ヨンジュの失意、ボムの後悔、そしてハン会長の冷酷な策略。それぞれの感情が複雑に絡み合い、見ているこちらも胸が締め付けられるようでした。特に、ヨンジュが子供のために作った即席ケーキのシーンは、彼女の料理に対する愛情と、変化していく心情が繊細に描かれていて印象的でした。三ツ星獲得という喜びも束の間、チョンジェはハンサンの買収という危機に直面します。ハン会長の容赦ないやり方には、ただただ唖然とするばかりです。ボムの裏切りで傷ついたヨンジュが、この困難をどう乗り越えていくのか、そして料理対決の行方はどうなるのか、次回が待ちきれません。それぞれのキャラクターの選択と、その先に待ち受ける未来に、期待と不安が入り混じった複雑な気持ちでいっぱいです。
つづく