いやあ、今回も凄かったですね!まさか、あのアン・オジュが法廷に現れて、ポン・サンピルを助けるなんて誰が想像したでしょうか?ドラマの冒頭から、度肝を抜かれました!

「市長の名において、ポン・サンピルの無実を証明しに来た」

アン・オジュがそう言い放った瞬間、法廷はもちろん、画面の前の私たちも凍りつきましたよね。ハ・ジェイ弁護士の鋭い尋問にも、アン・オジュは「自分の警護員が市長である私を守るためにやったことだ」と証言し、サンピルにかけられた殺人容疑を晴らしてしまいます。この衝撃の展開で、サンピルは見事、無罪放免!

でも、賢いサンピルはすぐに気づきます。「これはジェイが何か取引をしたな…」と。ジェイに問いただすと、「お互いに必要なものを手に入れただけ」と多くを語りませんが、彼女がサンピルを救うために大きなリスクを冒したことは明らかです。

一方、釈然としないのは、すべてを裏で操るチャ・ムンスク判事。ジェイを呼び出し、「なぜ私の言う通りに裁判に勝たなかったのか」と問い詰めますが、ジェイは「あなたに答えを知る資格はない」と一歩も引きません。業を煮やしたチャ判事は、「あなたのお母さんが生きていたら…」と、ジェイの一番触れられたくない部分を突いて揺さぶりをかけます。しかし、ジェイの決意は固く、その脅しに屈することはありませんでした。

この一件で、味方だと思っていたチャ・ムンスクとアン・オジュの間に、決定的な亀裂が生まれます。チャ判事はアン・オジュのオフィスに乗り込み、彼の真意を問いただします。アン・オジュは「18年前の写真で脅されたから仕方なく…」と嘘をつきますが、その腹の内ではチャ判事への反逆の炎が燃え上がっていました。表面上は忠誠を誓いつつ、水面下では牙を研いでいる…恐ろしい男です。

そんな中、物語を大きく動かす情報がもたらされます。ジェイの母親(とは知らずに)であるマッサージ師が、チャ判事がソウルの中央地裁長官の座を狙っているという情報を盗み聞きし、ジェイに伝えたのです。

この情報を元に、サンピルとジェイは反撃の切り札を切ります。18年前にアン・オジュが罪を犯した現場の写真を、唯一真実を報じてくれるであろうテレビ局にリーク!この報道で、チャ判事の家の前はマスコミで埋め尽くされ、彼女のキャリアは最大の危機を迎えます。

そして、ついにサンピルは、写真を提供してくれたマッサージ師に会いに行きます。そこで彼は衝撃の事実を知ることに。彼女こそ、18年前に自分を救ってくれた恩人であり、ジェイが探し続けていた母親だったのです!

涙ながらに「これ以上、娘を危険なことに関わらせないでほしい」と懇願する母の姿に、サンピルもまた涙を流します。ジェイを愛しているからこそ、彼女を危険から遠ざけなければならない…。苦悩の末、サンピルは一つの決意を固めます。それは、ジェイ自身が自分の身を守れるように、護身術を教えることでした。

写真スキャンダルに対し、チャ判事はさすがの対応を見せます。緊急記者会見を開き、テレビ局が報じた写真が「アン・オジュの部分だけを切り取って加工されたものだ」と主張。あたかも自分は被害者であるかのように演じ、すべての罪をアン・オジュになすりつけようとしたのです。

その様子をオフィスで見ていたアン・オジュは、不敵な笑みを浮かべます。チャ・ムンスクとの全面戦争の火蓋が、今、切って落とされたことを確信して…。

『無法弁護士~最高のパートナー』第11話の感想

今回は、これまで盤石に見えたチャ・ムンスクとアン・オジュの権力構造が、内側から崩壊していく様が見事でした。味方同士だったはずの二人が、互いの野心のために腹を探り合い、ついには牙を剥く展開には、人間の欲望の恐ろしさを感じずにはいられません。特に、窮地に立たされたチャ判事が、さらに狡猾な手でアン・оジュを切り捨てる姿は圧巻でした。また、サンピルとジェイの母との18年越しの再会シーンは、本作屈指の感動的な場面です。ジェイを想う二人の切ない気持ちが痛いほど伝わってきました。サンピルがジェイに護身術を教え始める場面は、単なるアクションシーンではなく、彼女を守りたいという彼の深い愛情と覚悟の表れ。物語の深みが一層増し、キャラクターたちの覚悟が試される、非常に見応えのある回でした。

つづく