いやあ、前回はサンピルとジェイの間に深い溝ができてしまって、見てるこっちまで胸が苦しくなりましたよね。信じていたはずのサンピルから突き放され、母の行方もわからず絶望の淵に立たされたジェイ。そして、愛する人を守るためにあえて非情な仮面を被るサンピル。この二人は一体どうなっちゃうの!?とハラハラしながら迎えた第13話、とんでもない展開が待っていました!

サンピルの覚悟、ジェイの暴走

物語は、ポン・サンピルがチャ・ムンスク判事の本当の狙いに気づくところから始まります。これまでの一連の事件、サンピルに送られてきた手帳も、すべてはチャ判事が自分の邪魔になった手下…特にアン・オジュ市長を排除するために、サンピルの復讐心を利用した壮大な計画だったのです。まさに悪魔の所業。しかし、我らがサンピルはただでは転びません。「その刃が自分を狙っていると知りながら…今回は俺がチャ・ムンスクを利用する番だ」と、逆にその策略の裏をかくことを決意します。

一方、母を捜すハ・ジェイは、あらゆる手立てが尽き、なんとアン・オジュに接触するという禁断の一手に出ます。「母を見つけ出せば、あなたの弁護をしてあげる」と。母を思うがゆえの行動ですが、あまりにも危険すぎます。

サンピルへの誤解は深まるばかり。コン刑事から、サンピルの叔父デウンの兄貴分だった「サソリ」ことソク・グァンドンが怪しいと聞いたジェイは、母をさらった犯人だと信じ込み、単身で乗り込もうとします。サンピルは必死に止めますが、彼女の決意は固く、結局グァンドンがいるナイトクラブへ連れて行くことに。そこでグァンドンは、裏切り者であるクォン・マンベの前で、わざとサンピルに殴りかかる芝居を打つのです。これもすべて、サンピルの計画の一部でした。

母の命が危ない!起死回生の救出劇

チャ判事の次なる一手は、ジェイの母ノ・ヒョンジュの抹殺でした。彼女は腹心のナム・スンジャに殺害を指示。この恐ろしい計画を、サンピル側に寝返ったグァンドンが盗み聞きし、即座にサンピルへ報告します。

絶体絶命の状況。しかし、サンピルはここでも驚くべき一手を打ちます。彼はこの情報を、あろうことかアン・オジュに流したのです。

マンベたちがヒョンジュをドラム缶に詰めて海に沈めようとしたその瞬間、オジュが手下を引き連れて現れます。激しい乱闘の末、衆寡敵せず、ドラム缶は無情にも海へと投げ込まれてしまいました…。希望が絶たれたかのように見えたその時、入れ替わるように一台の車が走り去ります。そう、サンピルの車です。

実は、これもすべてサンピルの描いたシナリオ通り。オジュが陽動している隙に、グァンドンの手引きでドラム缶をすり替え、ヒョンジュを無事に救出していたのです!見事なチームプレーに、思わずガッツポーズしてしまいました。

18年ぶりの再会、そして新たなる戦いへ

ついに、ジェイと母ヒョンジュは18年ぶりの涙の再会を果たします。母の口からすべての真相を聞いたジェイは、自分がサンピルをどれほど誤解していたかを知り、後悔の涙を流します。

誤解が解け、再び固い絆で結ばれたサンピルとジェイ。二人はチャ判事を頂点とする「7人会」の悪事を暴くため、新たな作戦を練り始めます。次なるターゲットは、チャ判事の金庫番であり、今回の殺人教唆の実行犯でもあるナム・スンジャ。

ラストは、ナム・スンジャに逮捕令状が突きつけられ、同時にアン・オジュも指名手配され逃亡者となるという、痛快な形で幕を閉じます。形勢は一気に逆転。サンピルとジェイの反撃の狼煙が、今、上がりました!

『無法弁護士~最高のパートナー』第13話の感想

今回のエピソードは、張り詰めた緊張と安堵が交互に押し寄せる、非常に密度の濃い回でした。特に印象的だったのは、サンピルの深い愛情と、すべてを見通した上での緻密な戦略です。ジェイに誤解され、冷たく突き放しながらも、陰では命がけで彼女の母親を救い出そうとする姿には胸を打たれました。彼の行動は、単なる復讐心だけでなく、愛する人を守りたいという強い意志に支えられているのだと改めて感じさせられます。アン・オジュを利用して母を救うという作戦は、まさに「無法」弁護士ならではの発想で、その鮮やかさには感嘆するばかりです。すれ違い続けた二人の心がようやく一つになり、ここから始まる本当の反撃に、大きな期待を抱かずにはいられません。

つづく