『無法弁護士』第6話、いやぁ…今回は心が揺さぶられっぱなしでしたね。サンピルとジェイの悲しい過去が繋がり、二人の絆がぐっと深まる、まさに神回でした。切なさと愛しさ、そして法廷での痛快な逆転劇まで、見どころ満載の第6話を振り返っていきましょう!
真実の告白、そして止められない涙
サンピルが綺城(キソン)に来た本当の理由を、ジェイはもう心のどこかで察していました。それでも、彼の口から直接、真実を聞きたかったんですね。
サンピルの事務所で、彼はついに重い口を開きます。18年前、目の前で母親がアン・オジュに殺害されたこと、そしてそのすべてを裏で操っていたのが、ジェイが心から尊敬していたチャ・ムンスク判事だったこと…。
衝撃の事実に言葉を失うジェイ。サンピルがジェイの母親について語ろうとした瞬間、彼女はそれを遮ります。「母のことは、自分で調べる」と。その気丈な振る舞いが、かえって痛々しい…。サンピルも、彼女の意志を尊重するしかありませんでした。
ジェイはすぐさま拘置所のウ・ヒョンマン刑事のもとへ。18年前にサンピルと一緒に拉致した女性、つまり自分の母親の行方を問い詰めます。最初は驚いていたヒョンマンも、彼女が「その女性の娘」だと知ると、恐怖と罪悪感で震え上がります。涙ながらに真実を求めるジェイの姿に、ヒョンマンはただただ崩れ落ちるのでした。
海辺で寄り添う二つの心
母の最期を悟ったジェイは、魂が抜けたように海辺へと向かいます。一人、泣き崩れる彼女を、サンピルはただ静かに見守っていました。慰めようと近づくサンピルを、ジェイは一度は突き放します。
誰にも見せられない悲しみを抱え、父に電話をかけるジェイ。しかし、一縷の望みを抱いている父に、残酷な真実を告げることはできませんでした。電話を切り、再び嗚咽する彼女の姿を、サンピルはただ見つめます。母親を失った子供がどんな人生を歩むのか、彼には痛いほどわかるから。声をかける代わりに、彼は自分の口を覆い、ジェイと共に涙を流すのでした。
夜の海辺で、サンピルが用意したビールを飲む二人。しかし、心の愁いは晴れるどころか、増すばかり。酔いつぶれたジェイを背負って事務所に帰るサンピルは、眠る彼女の髪をそっと撫でながら、命の恩人の娘である彼女を一生守り抜くと、心に誓うのでした。
悲しみを乗り越えたキスと、逆転への狼煙
事務所で目を覚ましたジェイは、そばで自分を守ってくれていたサンピルの存在に、温かいものを感じます。彼女はそっとサンピルの背後に回り、壊れ物を扱うかのように優しく抱きしめました。母親が命をかけて救った男性のぬくもりを、確かめるように。
振り返ったサンピルと見つめ合う二人。同じ痛みを分かち合い、互いが世界で最も信頼できる存在だと確信した二人は、自然に唇を重ねるのでした。
翌朝、二人の間には穏やかで幸せな空気が流れていました。これから始まるであろう更なる困難に立ち向かうため、二人は本当の意味で「パートナー」になったのです。
そして、戦いの舞台は法廷へ。市長殺害の罪で起訴されたウ・ヒョンマンですが、彼が利用された駒に過ぎないことは明らか。サンピルとジェイは、弁護士として彼の無罪を勝ち取ることを決意します。
ヒョンマンが漏らした「偽の証拠動画」という言葉から、二人は事件現場に最も近づける人物、カン・ヨニ検事の部下であるミン捜査官に疑いの目を向けます。サンピルはわざとミン捜査官を挑発し、彼がアン・オジュに接触するように仕向けました。
偽証を暴け!痛快な法廷劇
ついに始まった公判。ジェイは、ミン捜査官が事件現場にいた証拠と、彼が証拠動画を偽造したことを示す決定的な証拠を法廷に突きつけます。法廷は騒然となり、追い詰められたカン・ヨニ検事は、自ら公訴の取り消しを申請。
これにより、ウ・ヒョンマンは見事、無罪放免となりました。しかしその頃、病院では彼の妻が危篤状態に。駆け付けたヒョンマンに、妻は「真っ当な人間になって」という最期の言葉を残し、息を引き取ります。妻の言葉に、ヒョンマンは後悔の涙を流すのでした。
一方、部下の不祥事で窮地に立たされたヨニ検事は、チャ・ムンスク判事に助けを求めます。チャ判事は待ってましたとばかりに彼女に手を差し伸べ、自らが率いる悪の組織「七人会」の新メンバーとして、取り込んでしまうのでした。
サンピルとジェイの反撃が始まった一方で、敵の組織もまた、新たな牙を剥き出しにしようとしていました。
『無法弁護士~最高のパートナー』第6話の感想
今回は、サンピルとジェイの悲しい過去が一つに繋がり、そこから生まれる強い絆が胸を打つエピソードでした。特に、海辺でジェイが一人泣き崩れ、サンピルがただ静かに寄り添うシーンは、言葉以上に二人の深い感情が伝わってきて、非常に印象的です。悲しみを乗り越えてのキスシーンは、これからの二人の共闘を予感させる、美しくも力強い名場面でした。
後半の法廷パートでは、証拠を突きつけて偽証を暴く逆転劇が小気味よく、前半の切ない雰囲気から一転して爽快な気分にさせてくれます。しかし、ラストでチャ判事がヨニ検事を巧みに取り込む様子は、彼女の底知れない恐ろしさを改めて感じさせました。愛と悲しみ、そして正義と悪の対決が濃密に描かれた、見応えのある回だったと思います。
つづく