今回は『病院船』第17話、人間関係がさらに複雑に、そして切なくなってきましたね。早速、あらすじとネタバレからいってみましょう!

物語は、ジェゴルがヒョンに「ウンジェを奪う」と堂々の宣戦布告をするところから始まります。いやー、まさかこんなにはっきり言うとは!しかも、その瞬間をジュニョンが目撃してしまうという、なんとも気まずい展開。

更衣室では、ジュニョンがなんとかこの三角関係を整理しようとしますが、当のジェゴルは至って本気。彼は、ウンジェが自分の母親の命の恩人だと明かし、「もしヒョンが元カノのヨンウンのせいでウンジェを傷つけるなら、本気で彼女を奪う」と宣言します。ジェゴル、ただの遊び人じゃなかったのね…!

しかし、この会話をドアの外で聞いていたのが、なんとヨンウン!嫉妬に燃える彼女は、ヒョンに「ウンジェのせいで私を拒むのね!」と詰め寄ります。そして、決定的な一言を放ってしまうのです。「ウンジェのお母さんが亡くなる直前、担当したのはあなただった。もっとちゃんと診ていれば、死ななかったかもしれない。だからウンジェは絶対にあなたと結ばれないわ」と。これはキツい…。ヒョンにとって、そしてウンジェにとっても、最も触れられたくない過去でした。

ショックを受けたヒョンが甲板で風にあたっていると、今度は岸でウンジェが借金取りらしき男たちに囲まれているのを目撃!慌てて駆けつけますが、男たちは去った後。ヒョンが事情を尋ねても、ウンジェは「同僚の私事に干渉しないで」と冷たく突き放します。

傷ついたヒョンは、「僕を避けるのは、ヨンウンのせい?それとも、お母さんのことで僕を責めているから?」と問い詰めます。ウンジェの答えは、後者でした。二人の間には、あまりにも深くて悲しい溝が横たわっていたのです。

そんな中、病院船に緊急事態が発生します。島で倒れていた老人、それはなんとジェゴルの執事でした。ウンジェは小腸壊死と診断し、即手術が必要だと判断しますが、老人は脳血栓の薬を服用中で麻酔が使えないという絶体絶命の状況。

ヒョンが手術に反対する中、ジェゴルが声を上げます。彼はかつて研究していた「鍼麻酔」を提案し、「あの人は僕にとって父親以上の存在なんだ!」と涙ながらに訴えるのです。その必死の想いに心を動かされ、ウンジェとヒョンは手術を決意。

一度は手術を拒んだ執事も、ジェゴルが幼い頃の思い出を語りかけると、心を動かされ手術に同意します。鍼麻酔という時間との戦いの中、手術は見事に成功!

手術後、ヒョンはウンジェをねぎらおうとビールを手に甲板へ向かいます。しかし、そこには一足先にウンジェと話しているジェゴルの姿が…。またしても、一歩遅れてしまったヒョンなのでした。

『病院船〜ずっと君のそばに〜』第17話の感想

今回のエピソードは、登場人物それぞれの過去や秘めた想いが一気に噴出し、物語にグッと深みが増した回でした。特に、これまで飄々としていたジェゴルの人間的な魅力が爆発。ただの恋敵ではなく、彼自身の痛みや大切な人への深い愛情が描かれたことで、キャラクターが非常に立体的になりました。執事への想いを涙ながらに語るシーンは、思わず胸が熱くなりましたね。一方で、ヒョンとウンジェの間にある「母親の死」というあまりにも重い事実が、二人の関係をより一層切ないものにしています。お互いを想いながらも、どうしても越えられない壁がある。このもどかしい距離感が、見る者の心を締め付けます。それぞれの正義と愛情が複雑に絡み合い、物語が大きく動き出したことを実感させられました。

つづく