病院船の朝は、島にある希望小学校の生徒たちの健康診断からスタート!事務長をはじめ、医療スタッフたちが子供たちの元気な声に癒やされていると、そこで出会ったのはなんとヒョンの父の古くからの友人である先生でした。ヒョンは、父親が精神科の病院に入院していることをまだ伝えられずにいる様子…。どこか切ない表情が気になりますね。
へとへとになって病院船に戻り、さあ昼食だ!というその時。船に残っていた看護師長から、あの占い師パク・ウリムの件で、なんと漢方医のジェゴルが一人で往診に向かったとの報告が!それを聞いたヒョンとウンジェは、顔を見合わせるやいなや、食べていたお皿を置いて医療箱を手に猛ダッシュ!
その頃、パク・ウリムの家に着いたジェゴルは、彼女が重い肝臓病を患っていることに気づきます。病院船の設備では治療は難しいと判断し、帰ろうとしたその時、パク・ウリムが不気味なことを言い始めます。「あなたの隣に、あなたそっくりで額に傷のある若い男の人が見える…」。それはまさしく、亡くなったジェゴルの兄のことでした。兄からの伝言が気になったジェゴルは、彼女のために鍼治療を始めることに。
そこへ、ヒョンとウンジェが駆けつけます!ウンジェは「科学的根拠のない漢方治療は危険だ!」と猛反対。ジェゴルも「漢方を馬鹿にするな!」と応戦し、二人は患者の家で大喧嘩!結局、怒ったパク・ウリムに全員追い出されてしまいました。
帰り道、ジェゴルは「パク・ウリムは娘の結婚費用を貯めるために、手術を拒否しているんだ」と打ち明けます。その言葉に、亡き母を重ねたウンジェ。再び彼女の元へ戻り必死に説得しますが、パク・ウリムの決意は固く、またしても断られてしまいます。
落ち込むウンジェに、ヒョンが「僕に考えがある」と優しく声をかけます。ヒョンは父の友人の先生を頼り、パク・ウリムの娘ソンファの連絡先を入手。二人はソンファに会いに行き、母親の病状を伝え、肝臓移植のドナーになってほしいと説得します。
一方、真面目な歯科医のジュニョンは、普段は皮肉屋のジェゴルが患者のために奔走する姿に心を動かされ、自分も何かしたいと看護師のアリムと一緒に薬を届けにパク・ウリムの家へ。しかし、そこで見たのは、血を吐いて倒れている彼女の姿でした!
パク・ウリムは緊急搬送され、娘ソンファからの肝臓移植手術が急遽決定。執刀医はもちろんウンジェです。ヒョンからの連絡を受け、病院へ急ぐウンジェ。手術は見事に成功し、術後に対面した母と娘は涙を流して抱き合い、長年のわだかまりが解けていきました。
その夜、宿舎に戻ったウンジェは、叔母から送られてきた母の遺品の箱を開けます。中には、自分のために母が書き溜めていたレシピノートが。そこには、料理のレシピだけでなく、娘ウンジェへの愛情あふれる言葉がびっしりと綴られていました。母の深い愛に初めて触れたウンジェは、ノートを抱きしめ、後悔と感謝の涙を流すのでした。
『病院船〜ずっと君のそばに〜』第8話の感想
今回のエピソードは、親子の愛という普遍的なテーマが深く心に響きました。手術を拒む占い師と、その娘のエピソードは、それだけでも十分に感動的ですが、その物語が主人公ソン・ウンジェ自身の母親との関係を浮き彫りにする構成が見事でした。これまでクールで、どこか感情を押し殺しているように見えたウンジェが、母親の遺したレシピノートを読んで声を上げて泣くシーンは、彼女の人間的な弱さと愛情深さが溢れ出ていて、思わず胸が熱くなりました。また、西洋医学のウンジェと東洋医学のジェゴルが激しく対立しながらも、根底では患者を救いたいという同じ想いを共有している姿も印象的です。医師たちがそれぞれの方法で患者と向き合う姿を通して、医療とは何かを改めて考えさせられる、非常に見ごたえのある回でした。
つづく