前回、イ・バンウォンの愛する妻、カン氏がイ・バンウォンを殺めようとした…なんて衝撃的な場面がありましたが、なんと父である太祖・イ・ソンゲは、その事実よりも亡きカン氏への想いに心を奪われ、息子の心の傷なんてそっちのけ! いやもう、イ・バンウォンの気持ちを思うと、こっちまで胸が苦しくなっちゃいますよね…。

太宗(テジョン)イ・バンウォン~龍の国~ 第13話ネタバレ

失意のイ・バンウォンは、魂が抜けたように王宮を後にして、心配して待っていた妻のミン氏に事の次第を告げ、夫婦は重苦しい雰囲気で家路につくのでした。

一方、宮廷ではカン氏逝去の報に、臣下たちはまるで自分の親が亡くなったかのように悲しみに暮れます。特にチョン・ドジョンは、以前、カン氏から「世子を頼む」と託された言葉の意味をようやく悟り、世子様を全力で守り抜こうと決意を新たにするんですね。イ・ソンゲはカン氏のためにそれはもう盛大な葬儀を執り行い、なんと陵墓を王城内に造営! いつでも世子が母を弔えるように、ってことなんでしょうけど…うーん、やりすぎ感が否めないような…。

カン氏を想うあまり病に伏してしまったイ・ソンゲ。そんな中、わざわざイ・バンウォンを呼びつけて「何があっても世子を守れ」と釘を刺すんですよ。いやいや、お父さん、自分の息子への仕打ちを棚に上げて、それはないでしょう!と。イ・バンウォンもたまりかねて、亡きカン氏への偏愛と、自分の実母であるハン氏への冷酷な仕打ちを思い出し、ついに父親と大激論!「いっそ私を殺してください!」とまで言い放つ始末…。怒り心頭のイ・ソンゲは、イ・バンウォンの冠を斬りつけ、イ・バンウォンは髪を振り乱した姿で帰宅することに。これを見たチョ・ヨンムは、王とイ・バンウォンの関係が修復不可能なほどこじれてしまったと、頭を抱えるのでした。

この状況に、妻のミン氏の怒りは頂点に!「私たちの立場は、亡くなった人にも劣るというのですか!」と、父親にイ・ソンゲを討つよう迫るほど。さすがに父親はミン氏をなだめ、まずはイ・バンウォン自身が立ち直ることが先決だと諭します。そこでミン氏は、夫のために人心を集め、イ・バンウォンが決断する時をじっと待つんですね。健気すぎる…!

そんな中、イ・バンウォンの四兄であるイ・バンガンは、「弟はいずれ父上に反旗を翻すだろう」と見越して、ちゃっかり自分の兵馬を増強開始。これには三兄のイ・バンイも気が気じゃありません。一方、ミン氏に「本当はどうしたいの?」と詰め寄られたイ・バンウォンは、「もし自分が決起すれば、多くの血が流れることになる…」と、これまで耐え忍んできた胸の内を吐露するのでした。苦しいですよね、その立場…。

そんな折、イ・ソンゲが明国に派遣した使者が、なんと明の皇帝に屈辱的な扱いを受けるという事件が発生!臣下たちはチョン・ドジョンを明に送って事態を収拾させようと進言しますが、イ・ソンゲは「チョン・ドジョンは世子のそばに置く!明と戦争になっても構わん!」と一点張り。いやもう、頑固というか何というか…。幸い、臣下のクォン・グンが自ら名乗り出て明との交渉に向かい、なんとか事なきを得るのですが、ヒヤヒヤもんでした。

イ・ソンゲが国を建ててから7年もの間、イ・バンウォンは政治の表舞台から遠ざかり、ミン氏との間には三人の息子が生まれていました。ミン氏は「子供たちの未来のためにも、王位を取り戻してください!」とイ・バンウォンを説得。そして…ついに、イ・バンウォンは決意を固めるのです!兵を集め、自分を支持する大臣たちと会合を持ち、王の軍勢との対決準備を始めるのでした…!

『太宗イ・バンウォン~龍の国~』第13話、見終わった後の余韻がすごいですね。父・イ・ソンゲのあまりの偏愛ぶりには、正直見ていて胸が痛みました。イ・バンウォンの心の叫び、そして父との決定的な亀裂は、このドラマの大きな見どころの一つだと改めて感じます。

そんな中、7年という長い雌伏の時を経て、ついにイ・バンウォンが立ち上がる決意をしたシーンは、思わず息をのみました。妻・ミン氏の献身的な支えがあってこその決断だったのでしょう。彼女の強さと賢さにはいつも感心させられます。

芳幹の不穏な動きや、明との外交問題など、周囲の状況もますます複雑になってきて、物語に深みが増していますね。イ・バンウォンがこれからどんな道を歩むのか、そして彼を待ち受ける運命から目が離せません。

つづく