太宗(テジョン)イ・バンウォン~龍の国~ 第20話ネタバレ

兄弟の絆か、王座への渇望か…バンウォン、苦渋の決断!

冒頭から緊迫感MAX!イ・バンウォン(チュ・サンウクさん、相変わらずの目力!)が、兄である国王イ・バンウォン(キム・ミョンスさん、この方の苦悩の表情もたまらない!)の元へ乗り込むシーン。もうね、「兄上、王座を渡してくだされ!」って、言葉は丁寧だけど、その目は完全に獲物を狩る鷹の目!「さもなくば…斬る!」とまで言い放つんですから、ヒリヒリしますよね。

でもね、やっぱり兄弟なんですよ。いくら王座が欲しいとはいえ、実の兄をその手にかけるなんてこと、バンウォンにもできなかった。バンウォンの方も、弟の気迫と、もはや自分ではこの国を支えきれないという諦観からか、ついに王位を譲ることを承諾するんです。この兄弟間の複雑な心情、言葉少なながらも伝わってきて、グッときちゃいました。

一方、夫バンウォンの身を案じて宮殿に駆けつけたミン氏(パク・ジニさん、聡明さと強さを兼ね備えた演技が光る!)。夫が王になる…その事実に、喜びと不安が入り混じったような、なんとも言えない表情を見せるんですよね。そりゃそうですよ、これからもっと大変なことが待ってるって、彼女にはわかってるんですから。

父の怒り、兄弟の行く末…それぞれの思いが交錯する

この決定に、黙っちゃいないのが父イ・ソンゲ(キム・ヨンチョルさん、もう存在感がラスボス級!)。「息子が息子から王位を奪うだと!?」って、そりゃあ怒り心頭ですよね。でも、もう彼にはどうすることもできない。この無力感がまた、見ていて辛い…。

そして、バンウォンに反旗を翻したイ・バンガン(チョ・スンチャンさん)親子。バンウォンに軟禁されて、もう生きた心地がしないでしょうね。「いつ殺されるか…」って怯える日々。そんな中、弟のイ・バンウィ(ホン・ギョンインさん)が訪ねてきて、涙ながらに謝罪するんです。「兄上、バンウォンが怖くて、一緒に行動できなかったんです…許してください!」って。うーん、これもまた人間の弱さというか、リアルな描写ですよね。

バンウォンも、この兄バンガンの処遇には頭を悩ませます。功臣たちは「この機に手柄を!」って色めき立ってるけど、バンウォンはもっと大きな絵図を描いている。結局、全ての罪をパク・ポ(資料に具体的な俳優名なし)になすりつけて処刑し、バンガン親子は遠くへ流罪という形に落ち着きました。非情だけど、これが王の道なのか…と思わされる決断でした。

王位継承の「裏技」と、新たな火種

さあ、いよいよ王位継承!と思いきや、ここでバンウォン、まさかの一手を打ちます。なんと、兄イ・バンウォンの「養子」になるという形で、嫡長子として王位を継ぐというんです!いやー、これにはビックリ!確かに、これなら体裁は整いますもんね。バンウォンも、弟の頼みとあっては断れない。

しかし、この「世子」となったバンウォン夫妻が父イ・ソンゲの前に現れた時の、あの空気!ソンゲの怒りは頂点に達して、もうバンウォンを殺さんばかりの勢い。バンウォンも、父が宮殿を出れば必ず兵を集めて自分に対抗してくるとわかっているから、軟禁を続けるしかない。かつて父と共に戦ったイ・ジラン(ソン・ドンヒョクさん)でさえ、ソンゲの挙兵には反対する始末。父子の溝は、もう修復不可能なんでしょうか…。

そして、イ・バンウォンは国政の全てを弟バンウォンに委ねます。事実上の王権移譲ですね。そんな中、父ソンゲが絶食して抗議!心配したバンウォンは、こっそり父を宮殿から出してしまいます。これが吉と出るか凶と出るか…。

そしてそして、ラストに新たな火種が!バンウォンは国の安定のために「私兵の撤廃」を打ち出すんですが、これに猛反発したのが、なんと妻のミン氏!「この朝鮮の半分は、私が戦い取ったようなものよ!私を説得できないなら、私兵はなくさせないわ!」って、夫に真っ向から対立!うわー、これは夫婦喧嘩じゃ済まないレベル!長年バンウォンを支え、共に戦ってきたミン氏だからこそのプライドと、王としての国づくりを目指すバンウォンの理想が、ここで激突するわけですね。

『太宗(テジョン)イ・バンウォン~龍の国~』第20話は、権力の頂点へと駆け上がるイ・バンウォンの苦悩と覚悟が色濃く描かれた回でした。実の兄を脅迫しつつも、最後の一線は越えられない人間的な葛藤、そして王位を譲り受ける際の兄イ・バングァの複雑な心境が印象に残ります。

父イ・ソンゲの、息子たちの争いに対する怒りと無力感は、観ていて胸が締め付けられる思いでした。王としての威厳と、父としての情愛の間で揺れる姿は、物語に深みを与えています。

そして、これまでバンウォンを支え続けてきたミン氏との間に生じた新たな対立は、今後の展開に大きな波乱を予感させます。私兵撤廃という国家の安定を目指すバンウォンと、自身の功績と一族の利害を主張するミン氏。夫婦でありながら、政治的な立場によって生じる亀裂は、権力がいかに人間関係を変容させるかを示唆しているようです。単なる英雄譚ではなく、権力の本質とそれに伴う犠牲を問いかける重厚なドラマだと改めて感じました。

つづく