太宗(テジョン)イ・バンウォン~龍の国~ 第27話ネタバレ

出来損ないの世子?父の嘆きと世子の反発

物語は、我らが太宗イ・バンウォンが、愛息である世子の勉強嫌いに頭を悩ませているところから始まります。まあ、いつの時代も親の心子知らずとは言いますが、国の将来を担う世子がこれでは…と、イ・バンウォンも気が気じゃありません。

試しに、利発な弟のチュンニョンと学力を比べてみれば、案の定、世子は見劣りするばかり。カッとなったイ・バンウォンは、世子を厳しく叱責するだけでなく、なんと教育係や世話役の内官たちまで罰してしまうんです! しかも、その罰の様子を世子に一部始終見させるという徹底ぶり…。これはもう、世子からしたら「親父、マジ勘弁してくれよ…」って感じで、父への反発心がますます燃え上がっちゃいますよね。

外戚の影、そして世子の軟禁

一方、世子の母であるミン氏の一族も、安泰とは言えません。ミン氏の父、ミン・ジェは、息子たち(つまり世子の叔父たち)のあまりにも横暴な振る舞いが、いずれイ・バンウォンの怒りを買い、命を奪われることになると予見していました。さすがは百戦錬磨のミン・ジェ、先を読む力は確かです。イ・バンウォンは、最終的に彼らを流刑に処し、一命は取り留めさせますが、王室との亀裂は深まるばかり。

そんな中、世子は父に隠れて、妓楼で叔父たちの友人である具宗秀(ク・ジョンス)と酒を酌み交わすという、なんとも大胆な行動に出ます。これがイ・バンウォンにバレてしまい、ただでさえ怒り心頭だったところに、世子が「叔父上たちを助けてあげたい」なんて言い出すもんだから、もう大変! イ・バンウォンは激怒し、世子を軟禁状態にしてしまいます。いやー、親子の溝は深まるばかりですね…。

祖父との別れ、そして父への謝罪

時を同じくして、イ・バンウォンの父であり、朝鮮王朝の初代王であるイ・ソンゲの病状が悪化していきます。息子のイ・バンウォンとしては、気が気ではありません。

そんな中、ミン氏も軟禁中の息子、世子のもとを訪れ、「いつまでも甘ったれてないで、自分の力で道を切り開きなさい!」と叱咤激励。これに発奮したのか、世子はなんと絶食という手段で父イ・バンウォンに抗議します。かつて自分も父王に反旗を翻した経験を持つイ・バンウォンは、息子の姿に何を思ったのでしょうか…。結局、世子の内官を返すことで妥協します。そして、自らも病床の父、イ・ソンゲのもとへ赴き、これまでのことを謝罪するのでした。

やがて、イ・ソンゲはイ・バンウォンの誕生日の祝いの席に姿を現します。「良き国王となれ」という言葉を残し、まるで息子を王として認めたかのように…。そして、その直後、イ・ソンゲはこの世を去ります。イ・バンウォンと、兄であるイ・バングァの悲しみは、計り知れないものでした…。このシーンは、涙なしには見られませんでしたね。

束の間の和解と、世子の変化

父を亡くし、悲しみに沈むイ・バンウォン。そんな父を心配したチュンニョンは、兄である世子に「お父上を慰めてさしあげてください」と助言します。世子は、イ・バングァと共に父を気晴らしに誘い出し、少しずつイ・バンウォンの心も和らいでいきます。

この時、父が自分に大きな期待を寄せていることを知った世子は、深く感動。宮殿に戻ると、まるで人が変わったかのように勉学に励み始めます。「おお、ついに世子も改心したか!」と、誰もが思ったことでしょう。

祖父の死、そして母の願い

しかし、平穏な日々は長くは続きません。今度は、世子の母方の祖父であるミン・ジェが病に倒れ、危篤状態に。世子が駆けつけた時には、すでにミン・ジェは息を引き取っていました。

悲しみにくれるミン氏は、息子である世子に懇願します。「おじい様が亡くなったのを機に、王様があなたの叔父たちを処刑してしまうかもしれない。どうか、叔父たちの命を助けてほしい」と…。母の必死の願いに、世子は何を思うのでしょうか。

衝撃のラスト!世子の非情なる進言

そして、運命の時が訪れます。世子は母ミン氏を伴い、イ・バンウォンが政務を執る偏殿へと向かいます。固唾を飲んで見守る中、世子は父の前に進み出ますが…なんと、母の願いとは裏腹に、叔父たちの助命を乞うどころか、「臣下たちの要求通り、叔父たちを処刑してください」と進言するのです!

これには、さすがのイ・バンウォンも驚きを隠せません。そして、偏殿の外で息子の言葉を聞いたミン氏は…! まるで全身の力が抜けたかのように崩れ落ち、「世子はなんて無情な子なんだ!」と泣き叫ぶのでした…。

つづく