太宗(テジョン)イ・バンウォン~龍の国~ 第7話ネタバレ

眠れる獅子を前に…バンウォンの葛藤と、届かぬ願い

前回、父イ・ソンゲの最大の政敵であるチョン・モンジュを排除しようとしたイ・バンウォン。しかし、いざ眠るモンジュを前にすると、どうしても最後の一太刀を浴びせることができませんでした…。苦悩の末、バンウォンは「どうか我ら李家の行く手を阻まないでほしい」と懇願するのですが、鉄の意志を持つチョン・モンジュがそんな言葉で折れるはずもありません。

開京に戻ったモンジュは、すぐさま王に働きかけ、イ・ソンゲに世子を迎えに行かせるよう仕向けます。これは、「お前は生涯、高麗の忠臣として生きよ。決して王位簒奪など考えるな」という強烈なメッセージ!うーん、モンジュ先生、手強い!

女たちの戦い…カン氏の野心とミン氏の警戒

一方、イ家の内部でも不穏な空気が…。バンウォンの妻ミン氏の母は、イ・ソンゲの後妻であるカン氏の隠された野心を見抜き、娘に「あの女には気をつけなさい」と忠告します。さすが母の勘!

そんな中、ミン氏は心腹のイ・ファサン(テ・ハンホ)に頼み、父の墓守をしている夫バンウォンの元へ差し入れを送ります。このイ・ファサン、「バンウォン様が退屈しているのでは」とかなんとか理由をつけて、なかなか帰ろうとしないんですよね。何か魂胆があるのか、それともただのお調子者なのか…?

そして、世子を迎えに行ったイ・ソンゲ一行ですが、世子のあまりに傲慢な態度に一同イライラMAX!それでもイ・ソンゲは「今は耐えるのだ」と皆を諭すのでした。父の苦労、計り知れません…。

まさかの落馬!イ・ソンゲ、絶体絶命の危機!

そんな矢先、とんでもないアクシデントが発生!なんと、イ・ソンゲが落馬し、大怪我を負ってしまうのです!この知らせは、イ・ソンゲを常に監視していたチョン・モンジュの耳にもすぐさま届きます。

「好機到来!」とばかりに、モンジュは王に「今こそイ・ソンゲ一派を根絶やしにすべきです!」と進言。王命が下り、イ・ソンゲ派の官僚たちは次々と捕らえられ、まさに一網打尽の危機に瀕します!ああ、どうなっちゃうの!?

嫁たちの思惑と、バンウォンの帰還

イ・ソンゲ落馬の報は、すぐにミン氏の元へも。知らせたのはイ・ソンゲの腹心チョ・ヨンギュ(キム・ゴン)。ミン氏は夫バンウォンに知らせるべきか悩みつつも、まずは舅の元へ駆けつけます。

一方、カン氏は抜け目なく、自分の婿をバンウォンの元へ送り、この事態を収拾するよう伝えます。これを知ったミン氏は、「なぜ私に一言も相談なく…!」とカン氏に不快感を露わに。嫁たちの間の火花もバチバチです!

父の危機を知ったイ・バンウォンは、すぐさま開京へ!

起死回生の一手!バンウォンの覚悟が未来を切り開く!

開京に戻ったイ・バンウォンは、まさに覚醒したかのようでした。父イ・ソンゲが道中で命を落とす危険を冒してでも、開京へ連れ戻すべきだと即断します。意識不明のイ・ソンゲを開京へ移送し、その姿を王に見せつけることで、王が軽率にイ・ソンゲ派を処刑できないようにする…まさに乾坤一擲の策!

そして、一行が開京の城門をくぐる直前、イ・ソンゲが奇跡的に意識を取り戻します!まるで何事もなかったかのように堂々と入城するイ・ソンゲの姿に、王は度肝を抜かれ、恐怖に震え上がります。これにより、捕らえられた官僚たちの即時処刑は免れ、厳しい尋問による自白強要へと方針が変わるのでした。バンウォン、グッジョブ!

父の言葉と、バンウォンの非情なる決断

イ・ソンゲは、息子の当意即妙な判断を称賛しつつも、「すぐに墓守に戻り、開京の騒動には関わるな」と釘を刺します。父は、長年の盟友であるチョン・モンジュをどうしても殺せと命じることができないのです。

しかし、このままでは捕らえられた官僚たちは拷問の末に処刑され、父は民からの信頼を失い、誰もついてこなくなる…。板挟みになったイ・バンウォンは、悩み、苦しみ、そしてついに決断します。

「父上ができないのなら、私がやるしかない…」

そう、イ・バンウォンは、チョン・モンジュの殺害を決意するのでした…!

いやー、最後のバンウォンの表情、鳥肌ものでしたね!父のため、家門のため、そして新しい国のため…彼が選んだ道は、あまりにも険しく、そして血塗られたものになりそうです。

『太宗(テジョン)イ・バンウォン~龍の国~』第7話 感想

第7話は、イ・バンウォンの人間的な葛藤と、彼が非情な決断を下さざるを得なくなるまでの過程が濃密に描かれていました。序盤、チョン・モンジュへの情を断ち切れず、暗殺をためらう姿には、彼の心の揺れが痛いほど伝わってきました。

しかし、父イ・ソンゲの落馬という絶体絶命の危機が、バンウォンを大きく動かしたように感じます。父を救うための大胆な策を実行し、一時的に窮地を脱したものの、根本的な問題解決には至らない。そして、父が旧友チョン・モンジュに対して非情になりきれない姿を目の当たりにし、ついに自らが手を汚す覚悟を決める場面は、本作の大きな転換点と言えるでしょう。

イ・ソンゲの苦悩、チョン・モンジュの揺るがぬ信念、そしてバンウォンの苦渋の決断。それぞれの立場と想いが複雑に絡み合い、重厚な人間ドラマが展開されました。特に、バンウォンが父の意を汲みつつも、家門と大義のために冷徹な道を選ばざるを得ない状況は、観ていて胸が締め付けられる思いでした。今後の彼の選択が、どのような未来を招くのか、目が離せません。

つづく