いやあ、『グッドボーイ』第9話、とんでもない回でしたね…。息つく暇もないとは、まさにこのこと。物語は、ジュヨン率いる大勢の部下たちとの激しい戦闘から始まります。数で劣るドンジュたちは苦戦を強いられ、ジェホンが背中をひどく痛めて病院に運ばれる事態に。

チームが混乱する中、麻薬は奪われ、ハンナまで姿を消してしまいます。仲間たちはハンナが拉致されたと絶望しますが、彼女は諦めていませんでした。なんと、麻薬を積んだトラックの屋根にしがみつき、決死の追跡を敢行していたのです!

まるでヘンゼルとグレーテルのように、自分の靴や服を交差点ごとに落としていくハンナ。その小さな手がかりを頼りに、ドンジュとジョンヒョンは必死に後を追います。ハンナが手袋に残した「4131」というナンバープレートのメモを発見し、警察内部の内通者を警戒してマンシクの知人であるインソン質屋の助けを借り、ついにトラックの行方を突き止めます。

その頃、ジュヨンは日本のヤクザと取引を進めていました。信用を得るため、通訳をためらいなく殺害する非情さを見せつけます。

一方、商品に紛れて密航していたハンナは、敵のアジトで衝撃的な会話を耳にします。レオがヨンハを「黒猫」と呼んだことで、彼らの正体に気づくのです。しかし、さらなる情報を探ろうとした矢先、ジュヨンとペクに見つかり、意識を失ってしまいます。

ハンナが目を覚ましたのは、死体と共に閉じ込められた真っ暗なコンテナの中。「太平洋の真ん中に沈めてやる」という絶望的な言葉を背に、彼女はレオと対峙します。そして、彼こそが自分の父親、チ・ホチョルを殺害した犯人だという残酷な真実を知るのでした。

しかし、ハンナはただでは終わりません。もみ合った際にチンピラから奪っていた携帯電話で、途切れ途切れながらも緊急通報することに成功。ドンジュたちはその通話を解読し、ハンナがクムポ造船所のロシア船「ビクトリー号」にいることを突き止めます。

仲間たちはハンナを救出するため、決死の覚悟で船に乗り込みます。ドンジュがコンテナからハンナを救い出し、ジョンヒョンが敵を食い止めて時間を稼ぎますが、ペクの凶刃がジョンヒョンを深々と刺し貫きます。

多勢に無勢の中、ドンジュは自らが犠牲となり二人を逃がそうとしますが、そこにレオが部下を引き連れて登場。ハンナを狙った銃弾が、彼女をかばったジョンヒョンの肩を撃ち抜きます。水しぶきを上げて海に転落していくジョンヒョン…。その光景を前に、ハンナはただ膝から崩れ落ちるのでした。

『グッドボーイ』第9話の感想

今回は特に、登場人物たちの覚悟と絆が試される回でした。仲間を救うためなら自分の命さえも顧みないドンジュとジョンヒョンの姿には、胸が熱くなります。一方で、父の死の真相に直面し、絶体絶命の危機に陥るハンナの運命はあまりにも過酷です。悪役であるジュヨンやレオの非情さも際立ち、物語全体に重厚な緊張感を与えています。正義とは何か、仲間とは何かを問いかけるような、見応えのあるエピソードでした。最後のシーンはあまりに衝撃的で、言葉を失います。

つづく