信じていたのに…!『青春ウォルダム』第7話は、世子イ・ファンとミン・ジェイの間に走った亀裂から幕を開けます。あんなに固く結ばれていたはずの二人の信頼関係が、たった一通の遺書によって、もろくも崩れ去ってしまうなんて…。切なすぎる展開に、胸が締め付けられました。
ヨンジョの遺書が招いた悲劇
ジェイはククムの家から持ち帰った香炉の中に、干からびた牡丹の花びらを発見します。それは、一家殺害事件の日に厨房で見たものと同じ…。記憶の糸をたぐり寄せ、ヨンジョが厨房にいたことを思い出しますが、彼と話したかどうかまでは思い出せません。このことをファンに伝えようとしますが、時すでに遅し。ファンの心は、ジェイから完全に離れてしまっていました。
テガンが見つけたヨンジョの遺書。そこには、ジェイと来世での再会を誓う言葉が綴られていました。ファンは、好青年だったヨンジョが自ら命を絶つからには、この遺書の内容が真実なのだろうと信じ込んでしまいます。
「出ていけ」
ファンから冷たく突き放され、東宮殿を追い出されるジェイ。信じていた人に裏切られた(とファンは思っている)絶望と、自分を信じてもらえない悲しみが、彼の心を支配してしまったのですね。
四面楚歌のジェイとガラム
一方、ジェイの婚約者ハン・ソンオンも動き出します。遺書がファンの手に渡ったと知るや、ジェイの侍女だったガラムを捕らえるため、街中にお尋ね者の張り紙を貼り出すよう命じます。
その頃、何も知らないキム・ミョンジンとチャン・ガラム(男装中)は、その手配書を目撃。文字が読めないガラムは、自分の似顔絵が貼られていると知って震え上がります。ミョンジンは、ガラムが女だとは夢にも思わず、「逃げた侍女は捕まると顔に焼き印を入れられるらしいぞ」なんて無邪気に話すものだから、ガラムの心労はたまったものじゃありません。
それぞれの正義と葛藤
ジェイは、ファンに追い出された後も、内官として宮中で働き続けます。そんな中、世子嬪選びの準備を命じられるという、なんとも皮肉な展開に…。
王はファンの怪我をした腕を問題視し、「その腕が治らねば世子の座から引きずり下ろす」と冷酷に言い放ちます。誰のことも信じるな、と。四方八方を敵に囲まれ、呪いの恐怖に怯えるファンの孤独が浮き彫りになります。
ソンオンはファンと対峙し、「まだ婚約を破棄していない以上、ジェイは私の許嫁だ。私が彼女を守る」と宣言。ファンも「師匠の娘だ。潔白が証明されれば、必ず君の元へ返す」と応じますが、二人の間にはバチバチと火花が散ります。ソンオンは、ジェイが自分を裏切ったとは信じきれない様子。彼の真っ直ぐな想いが、物語をさらに複雑にしていきます。
再会、そして新たな希望の光
絶望の淵にいたジェイですが、ついにマニョンダンでガラムと涙の再会を果たします!二人が抱き合うシーンは、本当に感動的でした。
そして、ジェイを突き放したファンも、実は彼女のことを完全に捨てきれてはいませんでした。ジェイを追い出したことを少し後悔していたファンは、なんとパク書生に変装して自らマニョンダンへ!例の干した牡丹の花をミョンジンに渡し、調査を依頼します。ツンデレがすぎる!ミョンジンに「みんなに会いたくて来たんだろう」と図星を突かれ、慌てて否定するファンの姿には、思わず頬が緩んでしまいました。
物語のラスト、ジェイが宮中でファンの悪口を言っていると、なんと背後に本人が!驚いたジェイはバランスを崩し、池に落ちそうに…。その瞬間、ファンは…?という、気になる引きで7話は幕を閉じました。
『青春ウォルダム 呪われた王宮』第7話の感想
今回は、ファンとジェイの間に生まれた深い溝が、見ていて非常にもどかしい回でした。呪いに苦しみ、父王からは廃位をちらつかされ、信じていたはずのジェイに裏切られた(と思い込んでいる)ファンの孤独を思うと、彼の頑なな態度も無理はないのかもしれません。一方で、誰にも信じてもらえず、たった一人で真実を追い求めなければならないジェイの境遇はあまりに過酷です。そんな中、ソンオンがジェイへの変わらぬ想いを胸に動き出したことで、物語は新たな三角関係の様相を呈してきました。登場人物それぞれの正義と想いが交錯し、人間ドラマの深みが増したように感じます。唯一の癒しであるミョンジンとガラムのコミカルなやり取りと、パク書生として現れたファンの不器用な優しさが、今後の希望の光となってくれることを願わずにはいられません。
つづく