いやはや、今回の『メスを持つハンター』第14話は、息をするのも忘れるほどの展開でしたね…。セヒョンの口から語られた真実は、私たちの想像を遥かに超えるものでした。彼女が背負ってきた闇の深さに、ただただ言葉を失います。それでは早速、怒涛の第14話の世界に飛び込んでいきましょう!

衝撃の記者会見から幕を開けた今回。セヒョンは、自らが5歳から10歳までの間、父であるユン・ジョギュンの殺人を強制的に手伝わされていたという、驚愕の事実を告白しました。彼女はこれまで闇に葬られていた事件の数々を挙げ、今まさにジョギュンの手の中にあるセウンを救いたいと涙ながらに訴えます。その様子をテレビで見ていたジョギュンは、隣にいるセウンに疑念の目を向けるのでした。

病院では、ジョンヒョンが刑事たちと無事の再会を果たします。仲間との温かい時間も束の間、話題はセヒョンの告白へ。刑事たちは、彼女の証言だけでは決定的な証拠にならず、依然として共犯の可能性は捨てきれないと慎重な姿勢を崩しません。しかし、ジョンヒョンは彼女の言葉を信じようとしているようでした。その頃、セウンはセヒョンから渡された腕時計を充電しようと試みており、これが今後の鍵を握るのでしょうか…?

その後、セヒョンはジョンヒョンの病室を訪れます。ジョンヒョンが持っていた彼女のノートをきっかけに、セヒョンはウンソと過ごした幸せな日々について語り始めました。二人が共に逃げ出したこと、そしてウンソが亡くなったこと…。しかし、その死の詳細については言葉を濁します。話の途中で倒れてしまった彼女は、登山者に発見され、孤児院に送られたという過去も明らかに。ジョンヒョンはそんな彼女に、「一人で終わらせるな。俺に手伝わせてくれ」と手を差し伸べます。

その時、病院には白衣で医師になりすましたジョギュンが侵入していました。病室を出たセヒョンを見つけると、彼は彼女を物陰に引き込みます。「一緒に逃げる最後のチャンスだ」と囁き、従わなければセウンとセヒョンの母親をも殺すと脅迫。セヒョンが恐怖から彼の手を取ろうとした瞬間、警備員が現れたためジョギュンはその場を去ります。しかし、彼の顔を見た一人の記者が、怪しんで後を追い始めました。

警察署では、セヒョンが嘘発見器のテストをクリアし、さらに最初の2件の殺人においてアリバイがあったことが判明。刑事たちは、ジョギュンがヨンポ港から船で国外へ逃亡する可能性が高いと睨み、捜査を進めます。

一方、ジョギュンを尾行していた記者は、一度は彼を見失うものの、食料品店から出てきたセウンの姿を発見。彼女の後をつけ、ついにアジトを突き止めます。しかし、その喜びも束の間、背後から現れたジョギュンに不意を突かれ、命を落としてしまうのでした。

そして、物語は衝撃的な過去のフラッシュバックへ。森の中を必死に逃げる幼いウンソとセウン。しかし、追いついたジョギュンがウンソを突き飛ばし、彼女は運悪く岩に頭を強打してしまいます。そう、ウンソの死は事故ではなく、ジョギュンが直接手を下した結果だったのです。あまりにも残酷な真実が明かされ、物語は最終局面へと向かっていきます。

『メスを持つハンター』第14話の感想

今回のエピソードは、登場人物たちが抱える心の傷が、痛いほどに伝わってくる回でした。特にセヒョンの告白は、単なるサスペンスの謎解きではなく、一人の人間がどれほどの重荷を背負って生きてきたかという、魂の叫びのように感じられました。彼女が本当に守りたかったもの、そしてそのために払ってきた犠牲を思うと、胸が締め付けられます。一方で、ついに明かされたウンソの死の真相は、これまでの物語の見え方を根底から覆すものでした。ジョギュンの歪んだ執着と狂気が際立ち、彼の行動原理に底知れぬ恐怖を覚えます。ジョンヒョンがセヒョンにとって唯一の光となれるのか、そしてこの深い闇から彼女を救い出すことができるのか。物語の終着点がどこにあるのか、固唾をのんで見守りたいと思います。

つづく