今回は、ついにセヒョンと父親チェさんの直接対決が描かれ、息をするのも忘れるほどの展開でした。そして、ジョンヒョンの鋭い洞察力が、物語をさらに深い場所へと導いていきます。それでは早速、衝撃の第8話の世界に飛び込んでいきましょう!
ついに父娘対決!しかし、そこには罠が…
物語は、セヒョンが男の家から遺体の入ったスーツケースを運び出す、緊迫したシーンから始まります。車に残してしまった血痕に気づかないまま、彼女は父親であるチェさんとの決着をつけるため、ある廃駐車場へと向かいます。ミノの遺骨と引き換えに、父親を自らの手で葬る…その覚悟を決めて。
約束の場所に現れたチェさん。セヒョンは不意を突いて彼をロッドで殴りつけ、拘束することに成功します。そして、彼の血を抜き、首にロープをかけたその時…!どこからか鳴り響くトラックの警報音。セヒョンがその場を離れた一瞬の隙に、事態は誰も予想しなかった方向へ転がります。
なんと、チェさんの車には、幼いセウンが隠れていたのです!セウンはチェさんを解放し、形勢は一気に逆転。チェさんはセヒョンに襲いかかり、彼女の首を絞め上げます。そこに警備員が現れたことで、セヒョンはかろうじてその場から逃げ出すことができました。
ジョンヒョンの疑念とセヒョンの崩壊
一方、ジョンヒョンは「青い樽事件」の捜査を諦めていませんでした。古い事件を追う彼に、同僚のチャンジンは「チームに迷惑をかけるな」と釘を刺しつつも、最終的には上司からジョンヒョンを庇ってくれるんですよね。この二人の関係性、グッときます。
そんな中、ジョンヒョンはNFSのジュンギョンからの連絡で、3体目の遺体からもパンクロニウムが検出されたことを知ります。そして、最初の2遺体の毒物検査報告書を手にした彼は、セヒョンが自分に嘘をついていたという確信を得るのでした。
父との対決に失敗し、心身ともにボロボロで家に帰ったセヒョン。彼女を待っていたのは、部屋に置かれた青いバケツでした。それを引き金に、セヒョンは過去のトラウマに苛まれ、父親に首を絞められる幻覚を見てしまいます。それはやがて、自分自身で首を絞めるおぞましい幻影へと変わり…。錯乱して家を飛び出したセヒョンを、ジョンヒョンが路上で発見します。
明かされる真実のかけら
ジョンヒョンは、傷ついたセヒョンを彼女の家へ連れて帰り、足の傷を手当てします。そこで彼が見たのは、血のついた靴と、壊れた青いバケツ…。セヒョンが何かを隠していると知りながら、彼は静かに自身の過去を語り始めます。かつて強盗の濡れ衣を着せられたこと、一人の警官が真犯人を見つけてくれたおかげで、自分も「真犯人を捕まえる警官」になろうと決めたこと。これは、セヒョンへの「真実を話してほしい」という、彼の切実なメッセージだったのかもしれません。
そしてラスト、ジョンヒョンの元にデジタルフォレンジックチームから驚きの連絡が。セヒョンの写真に写っていた場所が、かつての「青い樽事件」の現場に近いチョンウン港であることが判明したのです。ついに、点と点がつながり始めましたね。
『メスを持つハンター』第8話の感想
今回は、セヒョンと父親の直接対決という大きな見せ場があり、物語が大きく動いた回でした。復讐を遂げる寸前で邪魔が入る展開は、見ているこちらの心臓も締め付けられるようでしたね。特に、セウンの存在がこのような形で物語に関わってくるとは予想外で、脚本の巧みさに唸らされました。また、復讐心に駆られる一方で、過去のトラウマから幻覚を見てしまうセヒョンの精神的な脆さが痛々しいほど伝わってきて、彼女のキャラクターの奥深さを改めて感じさせられます。真実を知りながらもセヒョンに寄り添おうとするジョンヒョンの優しさと、刑事としての鋭い眼差しの対比も見事。過去の事件と現在の事件が繋がり始め、物語の核心にぐっと迫ったことで、今後の展開からますます目が離せなくなりました。
つづく