第28話は、これまで複雑に絡み合っていた糸が一気に解きほぐされる、まさに神回でした!ヨンジュの記憶、そしてチェリンの運命が大きく動きます。それでは早速、あらすじとネタバレを見ていきましょう!
偽りの夫婦、歪んだ愛情
会社のため、元夫ムン・ジェサンとの契約にこぎつけたいミン・チェリン。しかし、ジェサンは一筋縄ではいきません。彼は契約を盾に、離婚したことを隠して夫婦としてパーティーに出席しろと要求してきます。
真っ赤なドレスに身を包み、ジェサンから贈られたネックレスをつけたチェリンは、パーティー会場でも注目の的。ジェサンは満更でもない様子で、見せつけるかのようにチェリンの腰を抱き、仲睦まじい夫婦を演じます。しかし、その目は遠くから二人を見つめるウニョクに向けられていました。彼を苦しめることが、ジェサンにとっては何よりの快感なのでしょう。チェリンは屈辱に耐えながらも、契約書にサインをします。ジェサンはそんな彼女を力強く抱きしめ、ウニョクの嫉妬心を煽るのでした。
運命のヘアピンが記憶の扉を開く
一方、ハ・ヨンジュは自分の出生の秘密に苦しんでいました。「本当の母親は誰なの?」「私は本当に誘拐されたの?」という疑問が頭から離れず、育ての母であるト・ヒョンスクからの電話にも出ることができません。心身ともに衰弱しきった彼女は、ついに街中で意識を失い倒れてしまいます。
偶然その場を通りかかったのは、なんとペク・ドフンでした。彼はヨンジュを病院へ運びますが、その際にポケットから、幼い頃のミン・スアが誘拐された時に落としたヘアピンを落としてしまうのです。
目を覚ましたヨンジュは、床に落ちていたヘアピンを発見します。そのヘアピンは、行方不明になった令嬢のものとして報道で見た記憶がありました。彼女が何気なくそのヘアピンを自分の髪につけ、鏡を見た瞬間…!忘れていた過去の記憶が一気に蘇り、鏡の中の自分と幼いスアの顔が重なります。
「私がお母様の本当の娘、ミン・スアだったんだ…!」
衝撃の事実に、ヨンジュはただただ震えるしかありませんでした。
涙の再会、そして絶望の目撃者
同じ頃、酔っぱらったチョ・ピルドゥがト・ヒョンスクの家の前で大暴れ。「お前が育てているヨンジュは、お前が昔さらってきた子だろう!」と、すべての真実を叫んでしまいます。ヒョンスクは、これまで隠し通してきた罪が白日の下に晒され、その場に崩れ落ちるのでした。
記憶を取り戻したヨンジュは、泣きながら走り出します。目指すはただ一つ、本当の家、本当の母親であるパク・ヘランの元でした。ミン家の前でインターホンを鳴らすと、モニターに映る泣きじゃくるヨンジュの姿に驚いたヘランが飛び出してきます。
「お母さん…!」
ヨンジュの涙ながらの呼びかけと、彼女が口ずさむ幼い頃の歌。それが、20年もの間娘を探し続けてきたヘランにとって、何よりの証拠でした。二人は涙ながらに抱きしめ合い、ついに親子の再会を果たします。
しかし、この感動的な場面を、二人の人物が目撃していました。
一人は、ヨンジュを案じて駆けつけたミン・チェリン。
そしてもう一人は、すべてを失ったト・ヒョンスク。
本当の令嬢が帰ってきた瞬間、身代わりだったチェリンの立場は…?そして、娘に真実を知られてしまったヒョンスクは…?三人の女性の視線が交錯する、衝撃のラストシーンで幕を閉じました。
『かくれんぼ』第28話の感想
今回は、ヨンジュが記憶を取り戻すきっかけとなった「ヘアピン」という小道具の使い方が非常に巧みだと感じました。偶然が重なり、一つのアイテムが全ての物語を動かすという展開は、ドラマならではの醍醐味ですね。ヨンジュが鏡の前で真実に気づくシーンは、彼女の驚きと悲しみ、そして長年の疑問が氷解した安堵が入り混じった表情が印象的でした。
また、ラストの再会シーンは圧巻でした。ヘランとヨンジュの感動的な再会を、対照的な立場であるチェリンとヒョンスクが目撃するという構図は、今後のさらなる波乱を予感させます。それぞれのキャラクターが抱える痛みや愛情が一度に爆発したような、非常に密度の濃いエピソードだったと思います。彼女たちの運命がこれからどうなっていくのか、目が離せません。
つづく