いやはや、今回の『かくれんぼ』は息を継ぐ暇もないほど、衝撃的な展開の連続でしたね!それぞれの思惑が複雑に絡み合い、ついに隠されていた真実が最も残酷な形で暴かれてしまいました。それでは早速、第34話の怒涛の展開を振り返っていきましょう。
物語は、本物のミン・スアが、チェリンの実母であるト・ヒョンスクの元を訪れるシーンから始まります。祖母・ナ・ヘグムの執念深い性格を知るスアは、彼女に早く逃げるよう忠告するためでした。しかし、その態度はあくまでも冷たく、「あなたとはもう親子の縁はない」と突き放します。涙をこらえ、気丈に振る舞うスアでしたが、その言葉の裏には、母を案じる複雑な気持ちが隠されていました。
一方、ミン・チェリンは、恋人であるチャ・ウニョクとようやく連絡が取れ、急いで会いに行きます。しかし、そこで待っていたのは、あまりにも辛い「別れ」の言葉でした。ウニョクは、チェリンが家族を捨てられないこと、そしてスアとの間で苦しむことになる彼女を思いやり、自ら身を引く決断をしたのです。「あの時は君しか見えなかった」と心にもない言葉でチェリンを突き放すウニョク。チェリンは「死んでも二度と会いに来ないで!」と叫び、その場を去るしかありませんでした。
傷心のチェリンがオフィスに戻ると、そこにはスアの姿が。彼女はチェリンのデスクの引き出しから、自分と両親のDNA鑑定報告書を見つけてしまったのです。チェリンが自分の正体を知りながら、ずっと家族を騙していたという事実に、スアは怒りに震えます。
その頃、チェリンは自分を陰で助けてくれていた謎のバイクの人物を突き止めようと、防犯カメラの映像を頼りに調査を進めていました。ついにその人物を見つけ、後を追いますが、追跡中に事故を起こしてしまいます。病院に駆けつけたのは、別れたはずのウニョクでした。チェリンを心配するその姿から、彼の別れの言葉が本心ではなかったことを悟るチェリン。しかし、その二人の様子を、ムン・ジェサンが遠くから苦々しい表情で見ていたのです。
夜、ウニョクは怪我をしたチェリンを背負って歩きながら、彼女を一人にしておけないという思いを強くします。しかし、オフィスに戻ったチェリンを待っていたのは、さらなる絶望でした。引き出しに入れていたはずのDNA鑑定報告書が消えていたのです。
そして、物語は最悪のクライマックスへ。庭で待っていたスアは、チェリンにDNA鑑定報告書を突きつけます。「なぜ私の正体を知っていて黙っていたの?」「20年前、駅で私を見かけたのに、なぜ知らないフリをしたの?」と、チェリンの過去の罪を次々と暴き立てます。チェリンが必死に弁解しようとしたその時、背後から「今、何と…?」という震える声が。そこには、すべての会話を聞いてしまった養父母、パク・ヘランとミン・ジュンシクが立っていたのでした。
『かくれんぼ』第34話の感想
今回のエピソードは、これまで積み重ねられてきた嘘と秘密が、ついに限界点を迎えた回でした。特に印象的だったのは、主人公チェリンが完全に四面楚歌の状態に陥ってしまったことです。愛するウニョクからの突然の別れ、そしてスアによる過去の暴露。彼女が必死に守ろうとしてきた「家族」という名の居場所が、音を立てて崩れていく様子は、見ていて胸が締め付けられました。スアの怒りは当然のものではありますが、その復讐心がチェリンを容赦なく追い詰めていく様に、物語の非情さを感じずにはいられません。一方で、チェリンを想いながらも、彼女の幸せを願って身を引こうとするウニョクの苦悩もまた、このドラマの深みを増しています。登場人物たちのそれぞれの正義と欲望が激しく衝突し、誰もが傷ついていく展開から、目が離せません。
つづく