母であるパク・ヘランが手首を切ったという知らせを受け、ミン・チェリンは病院へ駆けつけます。しかし、そこには鬼の形相をした祖母ナ・ヘグムが。ヘグムは、すべての不幸はチェリンのせいだと激しく罵り、救急車に乗ろうとするチェリンを突き飛ばします。チェリンがいなければ、娘(ヘラン)が心を病むことも、孫娘のスアが行方不明になることもなかった、と。

地面に倒れ込みながらも、母を案じるチェリン。その一部始終を見ていたチャ・ウニョクは、彼女を富と権力に媚びる女だと誤解し、「芝居はやめろ」と冷たい言葉を浴びせます。家族への真心を踏みにじられ、チェリンは怒りと悲しみの中でその場を走り去りました。自分の誤解に気づいたウニョクは、ただ黙って彼女の後を追うことしかできません。

その頃、ハ・ヨンジュは、ミン家で出会った不思議な貴婦人(ヘラン)の話をウニョクにしていました。一方、チェリンの夫となったムン・ジェサンは、彼女が化粧品の試作品を手にしているのを見て、「会社に戻るなんて夢は見るな」と嫌味を言いますが、チェリンに「あなたには夢を語る資格すらない」と一蹴されてしまいます。

そんな中、ジェサンが担当するテサングループの建設現場で、過重労働により作業員が倒れる事故が発生。これをきっかけに、溜まっていた不満が爆発し、作業員たちは一斉にストライキに突入します。父であるムン・テサン会長に良いところを見せようと、ジェサンが解決に乗り出しますが、事態は最悪の方向へ。作業員たちを金で買収しようとした上、マイクがオンになっていることに気づかず「工期が終わったら全員クビにしてやる」と発言。これが放送で流れてしまい、火に油を注ぐ結果に。ジェサンの失態に、テサン会長は激怒します。

病室で母ヘランの手を握るチェリンは、キム室長から、ヘランがヨンジュをスアと間違えて取り乱したことを聞きます。単なる偶然とは思えないチェリンは、ヨンジュをカフェに呼び出しました。しかし、実際に会ったヨンジュは、自分を目標にしていると語る、裏表のない明るい女性。チェリンは彼女への疑いを解き、母親の無礼を詫びるのでした。

一方、服役を終えたチョ・ピルドゥは、スア誘拐の真相を追っていました。彼はスアをある別荘に隠していましたが、その別荘が火事になり、スアと世話をさせていた女の足取りが途絶えてしまったのです。

会社では、ストライキ問題でジェサンが役員たちから激しく糾弾され、テサングループは窮地に立たされます。

その状況を打開するため、チェリンは大胆な行動に出ました。テサン会長のもとを訪れ、「私がストライキを解決します。その代わり、私をパシフィック化粧品に戻してください」と取引を持ちかけたのです。

会長の許可を得たチェリンは、単身で建設現場へ。しかし、ストライキのリーダーであるメン班長は聞く耳を持ちません。説得の最中、チェリンがテサングループの嫁であることがバレてしまい、作業員たちの怒りは頂点に。「金持ちのお前に俺たちの気持ちがわかるか!」と罵られ、大きな穴へと突き落とされそうになります。

その瞬間、チェリンは自ら穴の中へ飛び降りました。「私も死の淵をさまよった人間。だからこそ命の尊さがわかるし、あなたたちが心配なんです」と必死に訴えます。しかし、作業員たちは冷たく彼女をその場に残し、去ってしまいました。

夜、冷たい穴の底で、チェリンはかつての幼い頃のように、たった一人で孤独と寒さに耐えるのでした。

『かくれんぼ』第6話の感想

今回のエピソードは、主人公チェリンが四面楚歌の状況にありながらも、決して折れない強い意志を示す姿が印象的でした。特に、夫ジェサンの招いた大失敗を、彼女が身を挺して解決しようとする対比が見事です。ジェサンの未熟さと傲慢さが浮き彫りになるほど、チェリンの覚悟と能力の高さが際立ちます。家族からは疎まれ、夫からも理解されず、唯一心を通わせ始めたかに見えたウニョクにさえ誤解される。そんな彼女が、自ら泥の中に飛び込んででも自分の居場所を取り戻そうとする姿には、悲壮感と共に力強い生命力を感じさせられました。また、スアと瓜二つのヨンジュという存在が、物語に新たな謎と波乱を呼び込んでおり、今後の人間関係がどう変化していくのか目が離せません。

つづく