いやあ、今回の11話、とんでもなかったですね…。今まで張り巡らされてきた伏線が一気に回収され、真実が雪崩のように押し寄せてきました。ガンヒがずっと背負ってきた重い十字架の正体、そしてヨンスの母スンジャの憎しみの理由…。まさか、こんな形で繋がっていたなんて。涙と驚きで、感情がぐちゃぐちゃになりました。
それでは早速、衝撃の第11話の世界に飛び込んでいきましょう!
過去と現在、交錯する想い
物語は、幼いヨンスとガンヒの愛らしいシーンから始まります。「好きってどういうこと?」と語り合う二人。ヨンスは「3番目じゃなくて、君の1番になりたい」と伝え、ガンヒの頬にキスをして走り去ります。この頃から、彼の想いは一途だったんですね。
そして現在。ガンヒはヨンスに「愛してる」と告げ、別れを選びます。追いすがるヨンスに「結局、君は俺の元に戻ってくる」と強がりながらも、その背中を見送るしかありませんでした。
ソウルに戻ったガンヒは、一度は辞表を書くものの、思いとどまります。彼女を見かけたソクギョンは、教会で懺悔するガンヒを発見。すべてを打ち明け、自首しようとするガンヒを、ソクギョンは「罰や慰めを与えるべきなのは、警察じゃなくヨンスだ」と諭します。彼の言葉が、ガンヒを再びハナ邑へと向かわせるのでした。
ヨンスに訪れる新たな試練
一方、ヨンスはモーテルに戻り、チュンピルが深刻な顔をしたクォンさんと共に出ていくのを目撃します。向かった先は病院。そこでヨンスは、チュンピルが癌を再発し、治療を中断しようとしているという衝撃の事実を知ります。
チュンピルと出会ったのも、自身が癌治療をしていた病院だったと語るジョング。彼女はヨンスに、チュンピルが治療を受けるよう説得してほしいと頼みます。その夜、酒を酌み交わしながら、ヨンスはチュンピルに入院を懇願しますが、チュンピルは「ガンヒには絶対に言うな」と口止めするのでした。
加速するすれ違い
ハナ邑に戻ってきたガンヒは、ヨンスを探しますが、彼はチュンピルのことで手一杯。電話にも出られません。ヨンスが獣医の研究職に応募していると聞いたガンヒは、彼が自分から離れようとしているのだと誤解を深めていきます。
ヨンスの冷たい態度に、ついにガンヒは海外留学を決意。その話をソクギョンから聞いたヨンスは、いてもたってもいられずガンヒの元へ駆けつけます。
ついに明かされる「事故の真相」
ヨンスはガンヒを警察署へ連れて行き、両親の事故報告書を請求。「どんな結果が出ても、俺のそばにいろ」と力強く告げます。お互いのためを思って突き放すのはもうやめよう、と二人は固く約束するのでした。
そして、ついに報告書が二人の手に。そこに書かれていたのは、事故は4台の車が絡む玉突き事故であり、ガンヒのせいではなかったという事実でした。
さらに、物語は核心へ。ヨンスは、新しいパートナーといる母スンジャにガンヒを「俺の家族だ」と紹介します。逆上するスンジャでしたが、彼女の口から語られたのは、驚くべき過去でした。彼女は崖から車で飛び降りて自殺しようとしたが、ガンヒのテディベアがマフラーに詰まっていたせいで、車が途中で止まり、一命をとりとめたというのです。
そう、ガンヒは憎い継母の車ではなく、実の父親の車にテディベアを入れたつもりだった。しかし、その「勘違い」が、結果的にスンジャの命を救っていたのです。長年の憎しみが、とんだ勘違いから生まれていたことを知り、彼らは呆然とします。ガンヒの心からの謝罪と、ヨンスの感謝の言葉。そしてガンヒは、過去の自分自身の幻を抱きしめ、ようやく長年の呪縛から解放されるのでした。
最後の衝撃、チュンピルの告白
すべてが解決に向かうかと思われた矢先、ガンヒはチュンピルの部屋で薬の袋を見つけ、彼の病気を疑い始めます。
翌朝、チュンピルとヨンスを尾行したガンヒがたどり着いたのは、なんと老人ホーム。そこで彼女が見たのは、パフォーマンスの準備ではなく、施設の入所申込書にサインするチュンピルの姿でした。
チュンピルは、自分のために予約したという部屋をガンヒに見せ、ついに癌であることを告白します。自分だけが蚊帳の外にいたことに激怒し、絶望するガンヒ。彼女は車に乗り込み走り去り、ヨンスもまた、その車に飛び乗るのでした。
『モーテル・カリフォルニア』第11話の感想
今回のエピソードは、登場人物たちが長年抱えてきた心の重荷が、ようやく解き放たれる重要な回でした。特に印象的だったのは、ガンヒの「罪」とスンジャの「憎しみ」が、実は一つの「勘違い」から生まれていたという事実です。交通事故の真相解明もさることながら、この人間的な誤解が氷解した瞬間こそが、彼らにとっての真の救済だったのではないでしょうか。悪意ではなく、すれ違いが悲劇を生んでいたという展開は、非常に巧みで、深く考えさせられるものがありました。ようやく過去を乗り越え、未来へ歩み出そうとした矢先に突きつけられたチュンピルの病という新たな試練。穏やかな海を取り戻したかのように見えた彼らの心に、再び大きな波が押し寄せる予感がします。物語の深みに、ただただ感嘆するばかりです。
つづく