いやはや、今回も息つく暇もない展開でしたね!王妃と王、そして側室や重臣たちの思惑が複雑に絡み合い、一瞬たりとも目が離せません。それでは早速、第11-12話の詳しいあらすじとネタバレを見ていきましょう!

王妃の脅威と側室の台頭

物語は、元敬(ウォンギョン)が自身の情報網を探っていた側室のヨンシルを湯殿で問い詰める、緊迫したシーンから始まります。元敬はヨンシルの喉元に武器を突きつけ、「王に私の情報網のことを漏らさない」と約束するなら、ここから出してやると取引を持ちかけます。ヨンシルは宮殿での自分の地位を確保するため、この取引を受け入れるしかありませんでした。

その後、王であるイ・バンウォンは元敬の実家で開かれた宴に出席します。その豪華絢爛さにチクリと嫌味を言いつつも、二人きりになった際には「そなたは王にふさわしい器だ」と元敬のリーダーシップを認めます。この一言、褒めているようで、どこか牽制しているような響きがありましたね。

そんな中、ヨンシルが懐妊していることが発覚!王の子を宿したことで、彼女の宮殿内での地位は一気に上昇します。元敬はヨンシルの健康を気遣い薬草を贈りますが、湯殿での一件を思い出したヨンシルは素直に受け取れません。しかし元敬は「今はただ、お腹の子のために健康でいることだけを考えなさい」と伝え、すぐさま命を奪う気はないことを暗に示します。この女同士の腹の探り合い、ゾクゾクしますね。

父の反乱と王妃の策

宮殿内の女たちの戦いが繰り広げられる中、国を揺るがす大事件が勃発します。なんと、イ・バンウォンの父である先王、太祖イ・ソンゲが反乱軍を率いて蜂起したのです。イ・バンウォンは無益な血を流さずに反乱を鎮める方法を模索します。

イ・バンウォンが反乱鎮圧のため宮殿を離れることになると、腹心のハ・リュンは「王の不在中、国務を元敬王后の父に任せてはどうか」と進言します。これは、王妃ミン氏一族の忠誠心を試すための巧妙な罠でした。

一方、ヨンシルは自身の地位が上がることを鼻にかけ、ヒョスン王女と衝突します。しかし、王が家柄や後ろ盾を理由にヒョスン王女を優遇するのを見て、自分の立場の脆さを痛感。権力を持つ重臣たちとの連携を模索し始めます。

夫が戦地へ向かうと聞き、元敬は動きます。尚宮に命じて、その夜の王との同衾(どうきん)を無理やり手配させるのです。ためらう尚宮を力でねじ伏せる姿は、まさに執念。その夜、激しく情熱的な一夜を過ごした二人。その中で元敬は、イ・ソンゲが少数の精鋭部隊としか行動していないという極秘情報をイ・バンウォンに伝えます。「父上もこれ以上の流血は望んでいないはず。降伏を説得なさいませ」と助言するのでした。

父子の対峙、そして新たな火種

翌日、元敬の情報を元に、イ・バンウォンは単身で父イ・ソンゲのもとへ向かいます。緊迫した空気の中、彼は父に反乱をやめるよう懇願。「兄弟を死なせてしまったことは深く後悔しています。父上の理想とする国を、私が作ります」と誓い、首都を開京(ケギョン)から漢陽(ハニャン)へ戻すことまで約束します。息子の誠意に心を動かされたイ・ソンゲは、ついに反乱軍を解散させ、息子と共に都へ戻るのでした。

その後、王命により首都は漢陽へ移されます。数年の時が流れ、ヨンシルは王子を出産し、重臣イ・スクポムと手を組んでいました。時を同じくして、元敬もまた王子を産んでいます。

物語の最後、漢陽の新しい宮殿に到着した王と王妃。しかし、そこで衝撃の事実が明らかになります。イ・バンウォンは、父イ・ソンゲの命令を受け、強大になりすぎた王妃ミン氏一族の勢力を削ぐ計画を密かに進めていたのです。妻を遠ざけたくないという本心とは裏腹に、王としての非情な決断を下そうとしていました。

『元敬(ウォンギョン)~欲望の王妃~』第11-12話の感想

今回のエピソードは、権力を巡る人間模様がより一層深く、そして複雑に描かれていました。特に印象的だったのは、イ・バンウォンと元敬の関係性です。二人は共に国を憂い、理想を語り合う同志でありながら、その一方で互いの力を警戒し、牽制し合う政敵でもある。この二面性が、二人の会話の端々や視線の交わし方からひしひしと伝わってきました。愛と憎しみ、信頼と猜疑心が同居する夫婦の姿は、非常に見応えがあります。また、イ・ソンゲとの父子の対峙シーンは、政治的な駆け引きだけでなく、家族としての情も感じさせ、物語に深みを与えていました。最後に明かされたイ・バンウォンの苦渋の決断は、今後のミン氏一族、そして元敬自身の運命が、さらに過酷なものになることを予感させます。静かながらも確実に関係性の歯車が狂い始めていく様は、見る者の心を強く揺さぶりました。

つづく