いやはや、『元敬』第7-8話、今回も息もつかせぬ展開でしたね!かつては同志だったはずの夫婦が、王と王妃という立場になった途端、ここまで熾烈な心理戦を繰り広げるとは…。早速、波乱の第7-8話を振り返っていきましょう!
王妃のプライド、王の屈辱
物語は、ウォンギョン(王妃)が義父である太祖に「王(バンウォン)はあなたの息子ですよ!」と説得する場面から始まります。しかし、そこに現れた王に対し、太祖は「お前はミン氏一族の操り人形だ!」と痛烈な一言。この一件で、ウォンギョンは王の権威を脅かす邪魔者と見なされてしまいます。
そして迎えた、夫婦の初夜。これがもう、とんでもなかった…。王はなんと、尚宮を寝所に留まらせ、一部始終を監視させるという、これ以上ない方法でウォンギョンに屈辱を与えるのです。武家の娘としての誇りをズタズタにされたウォンギョンは、怒りに燃えて部屋を飛び出します。王もまた「二度とそなたを呼ぶものか!」と吐き捨て、二人の溝は決定的なものに。
さらに王は、武術の稽古をするウォンギョンに「朝鮮の女は剣を持つべきではない」と言い放ち、彼女のアイデンティティすら否定しようとします。かつては共に剣を交え、同じ夢を追いかけた仲だったのに…。切ないですね。
謀反の影と、王妃の逆襲
そんな冷え切った夫婦関係とは裏腹に、宮殿では不穏な動きが。太祖を担ぎ出した謀反の計画が、密かに進行していたのです。この危機をいち早く察知したのが、我らがウォンギョン!
彼女は独自のルートで情報を集め、側室ヨンシルの侍女が持っていた高価な指輪が、謀反の指導者たちから上王(先代の王)へ誓約書を届けた報酬であることを突き止めます。見事な情報戦です!
ウォンギョンから証拠を知らされた王は、すぐさま上王のもとへ。一方、ウォンギョン自身も危険を顧みず、王の指示で太祖を宮殿へ護送する役目を引き受けます。案の定、道中では謀反一味のリーダー格であるウォンボムが襲撃してきますが、ウォンギョンの護衛たちがこれを返り討ち!
最終的には、兄である上王が「これ以上の血は流させぬ」と弟バンウォンとの同盟を選んだことで、謀反は鎮圧されます。太祖も悲痛な叫びを残し、自ら宮殿へと戻るのでした。
新たな権力と、衝撃の結末
謀反を鎮圧し、一躍キングメーカーとしての手腕を見せつけたウォンギョン。今や、内命婦(後宮)のことは彼女の一存で決まります。そして、新たな問題が浮上。謀反に関与した側室ヨンシルの処遇です。
臣下たちはヨンシルの処罰を求め、王も彼女をかばいきれません。ヨンシルの命を救えるのは、後宮の絶対的な支配者となったウォンギョンただ一人。王も、そしてヨンシル本人も、ウォンギョンにすがるしかありませんでした。
ついに手にした権力を前に、ウォンギョンは王に要求します。「ヨンシルを愛しているから助けてほしいと、私にひざまずいて乞いなさい」と。しかし、王のプライドがそれを許さなかった。次の瞬間、王はウォンギョンへの反抗を示すかのように、なんと自らの手でヨンシルを刀で刺してしまうのです!
愛憎と権力が渦巻く中で下された、あまりにも衝撃的な結末。王妃の力を認めながらも、決して彼女の下にはつかないという王の強烈な意志表示に、鳥肌が立ちました。
『元敬~欲望の王妃~』第4話の感想
かつての同志が、王と王妃という立場になった途端、ここまで冷酷な権力争いを繰り広げるのかと、その変貌ぶりに息を呑みました。特に、王が初夜にウォンギョンへ与えた屈辱は、彼の劣等感と焦りの裏返しに見えます。一方で、謀反の兆候を掴み、見事に鎮圧へと導くウォンギョンの知略と行動力は圧巻でした。彼女が手にした権力は、夫への復讐心からか、それとも国母としての使命感からか。最後の最後で王が見せた、ウォンギョンの力を認めつつも決して屈しないという意思表示には、二人の関係の根深い複雑さを感じさせられました。単なる愛憎劇ではない、骨太な政治ドラマとしての側面が色濃く出た回だったと思います。
つづく