いやあ、今回の『瑞草洞<ソチョドン>』第11話は、見ごたえがありましたね!ヒョンミン法律事務所の弁護士たちが、それぞれ全く異なるタイプの事件に挑む姿が描かれ、まるで3本立ての映画を観ているような満足感でした。それでは早速、気になるあらすじとネタバレを見ていきましょう!

ジュヒョンとムンジョン、謎多き土地問題に挑む

物語は、パク・マンスと名乗る一人の老人がヒョンミン法律事務所を訪ねてくるところから始まります。彼は盗まれた土地を取り返してほしいと訴えますが、弁護士費用が払えないため、リュジンたちに門前払いされてしまいます。しかし、見かねたナ・ギョンミンの一声で、ジュヒョンとムンジョンがこの厄介そうな案件を担当することに。

調査を始めると、土地の正当な所有者はパク老人本人ではなく、彼の旧友ハン・インスであることが判明。インスの孫たちの許可を得て、パク老人は代理で依頼に来たというのです。

早速、ジュヒョンとムンジョンは問題の土地へ向かいます。そこはクァク一族が不法に所有している土地だというのがパク老人の主張。しかし、二人が登記簿などで面積を計算してみると、パク老人の主張と食い違いが発覚します。この矛盾を伝えると、パク老人は激怒し、他の事務所を探す!と席を蹴って出て行ってしまいました。

諦めきれないジュヒョンは、国立公文書館で古い地図を発見。なんと、数年前の地区境界線で計算すると、パク老人の主張と面積がピッタリ一致することに気づきます!この大発見を伝えるためパク老人に連絡し、会う約束を取り付けますが、彼は結局現れませんでした。そして物語のラスト、ジュヒョンのもとに一本の電話が。それは、パク・マンスの死を告げる、あまりにも衝撃的な知らせでした…。

ヒジ、国選弁護人として初の法廷へ

一方、ヒジは国選弁護人としての初仕事に臨みます。彼女が弁護するのは、ソンジャという老婆。ソンジャは、認知症と肺炎を患い寝たきりだった弟のミョンジェを10年間介護した末に、その命を奪ってしまったのです。

ヒジが接見に行っても、ソンジャは刑を軽くするつもりはないと心を閉ざしてしまいます。ヒジはソンジャの家を訪れ、そこで介護施設のチラシを発見。施設職員から、ソンジャが癌と診断され、その保険金で弟の介護費用を賄っていたという驚きの事実を知らされます。

再びソンジャと向き合ったヒジは、彼女が犯行に至った本当の動機にたどり着きます。それは、自分が癌で先に死んでしまったら、残される弟の面倒を見る者がいなくなる、という絶望からでした。ヒジはあなたの罪にふさわしい罰を受けるために、法廷で戦わせてくださいとソンジャを説得。法廷で、ヒジはソンジャが置かれていた過酷な状況を涙ながらに訴え、情状酌量を求めました。

サンギ、過去の恩人と衝撃の再会

そしてサンギは、アパートの賃貸契約で詐欺に遭った青年、チェ・ユンスの依頼を受けます。孤児院で育ち、他に頼る場所のないユンス。サンギは彼を救うため奔走します。

不動産会社のオーナーは、契約したのはすでに逃げた従業員で、自分は委任状など渡していないと主張。しかし、サンギが他の住民の契約書を調べると、そこには全て委任状が添付されていました。サンギは法廷で、オーナーが日付を空欄にした委任状を大量に従業員に渡していた事実を突きつけ、オーナーにも責任の一端があると主張。結果、裁判官は和解を勧め、ユンスは住む場所を失わずに済みました。

事件後、サンギは母親に頼んで、昔の奨学金の証明書を探してもらいます。そして、自分がロースクール時代に世話になった奨学金財団が、なんとキム・ヒョンミンによって運営されていたことを知り、言葉を失うのでした。

さらに、チャンウォンは父からの誘いを断り、飲酒運転事故を起こしたチャン・スギルの弁護を拒否して事務所を辞めるという大きな決断を下します。それぞれの正義が、彼らを新たな道へと導いていくのでした。

『瑞草洞<ソチョドン>』第11話の感想

今回は、3つの異なる事件を通して、弁護士という仕事の多面性と、法だけでは裁ききれない人間の情の深さが描かれた、非常に重厚なエピソードでした。特に印象的だったのは、ソンジャの介護殺人事件です。10年という長い介護の末、自らの死期を悟った彼女が下した悲しい決断には、胸が締め付けられる思いがしました。ヒジが彼女の心の叫びを代弁し、法廷で訴える姿は、本作が伝えたいメッセージの一つを象徴しているように感じます。また、サンギが自身の過去と向き合うきっかけを得たり、チャンウォンが信念を貫いて職を辞したりと、各キャラクターの人生が大きく動いた回でもありました。単なる事件解決のカタルシスだけでなく、登場人物たちの人間的成長や苦悩が丁寧に描かれているからこそ、このドラマはこれほどまでに私たちの心を惹きつけるのでしょう。

つづく