いやあ、どうも!『悪魔判事』の時間がやってまいりました。毎回、こちらの予想を軽々と超えてくるこのドラマ、第11話もとんでもない展開が待っていましたね。今回は、カン・ヨハンとチョン・ソナの危険な駆け引き、そして追い詰められたチャ・ギョンヒ法務部長官の末路が描かれます。それでは早速、怒涛の11話の世界へ飛び込んでみましょう!

敵か味方か?ヨハンとソナの危険なディール

前回、息子のスキャンダルで窮地に陥ったチャ・ギョンヒ。ヨハンは法廷で裁くのではなく、メディアを利用して彼女を社会的に抹殺する作戦に出ます。かつてギョンヒが利用した詐欺師ト・ヨンチュンを使い、ギョンヒ、ソナ、そして大統領のホ・ジュンセらが互いにつぶし合うよう仕向けるのです。「彼らが僕に復讐する心配?その頃には自分の心配で手一杯さ」と不敵に笑うヨハン。その自信、どこから来るんでしょうか…。

一方、ソナはヨハンとギョンヒが手を組んだのではないかと疑心暗鬼に。しかし、なんとギョンヒの方から「カン・ヨハンを一緒に倒さないか」と協力話を持ちかけてきます。敵の敵は味方、ということでしょうか。

そんな中、ヨハンはソナを自身の邸宅へ招き入れます。かつてメイドとして働いていた場所へ、招待客として戻ってきたソナ。昔と変わらない屋敷の様子に、彼女の胸には様々な感情が渦巻きます。ヨハンはそこで、亡き兄の形見であるネックレスをソナの首にかけ、「君を追い詰めたかった。そうすれば僕と手を組むしかなくなるから」と囁きます。ギョンヒを倒すための協力関係を、こんな形で結ぶなんて…!この二人の関係は、本当に一筋縄ではいきません。

つかの間の平穏と、悲劇への序曲

ヨハンの屋敷では、ガオンとエリヤがすっかり打ち解け、本当の兄妹のようにゲームに興じています。その光景を少し寂しそうに、でも嬉しそうに見つめるヨハン。彼もゲームに加わり、エリヤに負けて罰ゲームを受ける姿は、冷酷な「悪魔判事」の仮面を脱いだ、一人の人間そのものでした。この家に流れる穏やかな時間は、嵐の前の静けさなのでしょうか。

そしてガオンは、幼なじみのスヒョンに「この事件が終わったら結婚しよう」とプロポーズ。ようやく幸せを掴もうとする二人に、どうか悲劇が訪れないでくれと願わずにはいられません。

法廷での大逆転、そして崩壊へのカウントダウン

ソナの筋書き通り、一度はヨハンに買収されたと証言するはずだった証人ハン・スヒョン。しかし彼女は法廷で、「チャ・ギョンヒ長官に偽証を強要された」と衝撃の告白をします!唖然とするギョンヒ。さらにヨハンは、ギョンヒが刑務所から不正に出所させたト・ヨンチュン本人を証人として召喚。ギョンヒの悪事が次々と暴かれ、彼女は完全に逃げ場を失います。

ソナに裏切られ、大統領のホ・ジュンセからは息子の薬物問題を暴露され、四面楚歌となったギョンヒ。ヨハンは彼女に「ホ・ジュンセたちを捜査する特別チームを作れ。そうすれば君には活路を与えよう」と最後の交渉を持ちかけます。

絶望の果ての選択

もはや打つ手なしと悟ったギョンヒ。ヨハンとガオンが彼女のもとを訪れると、ガオンは「俺の両親を殺したト・ヨンチュンを法で裁く。あんたの謝罪も反省も受け入れない」と、被害者としての決意を突きつけます。

「少し一人で考えたい」と二人を部屋から出したギョンヒは、家族の写真を見つめ、静かに最後の別れを告げます。そして、引き出しから取り出した一丁の拳銃で、自らの頭を撃ち抜きました。

銃声を聞いて部屋に駆け込んだヨハンとガオン。血の海に倒れるギョンヒを見て、ガオンが証拠を探そうと彼女に近づいた、その瞬間。ドアが開き、そこに立っていたのはスヒョンでした。そして彼女は、信じられないことに、ガオンに向かって銃口を向けるのです…。

『悪魔判事』第11話の感想

今回は、権力の座から転落していくチャ・ギョンヒの姿が、あまりにも鮮烈で胸に突き刺さりました。息子を守りたい一心で悪事に手を染め、その結果すべてを失うという末路は、まさに自業自得かもしれません。しかし、彼女が最後に下した決断の裏にある絶望を思うと、単純な悪役として切り捨てられない複雑な感情が湧き上がります。また、ヨハンとソナの、愛憎と利害が入り混じった危険な関係性には、目が離せません。互いを利用しながらも、どこか惹かれ合っているようにも見える二人の心理戦は、このドラマの大きな魅力の一つです。そして何より、最後のシーン。正義感の強いスヒョンが、なぜガオンに銃を向けたのか。信じていた人からの突然の裏切りは、ガオンの心を完全に破壊してしまうでしょう。この衝撃的な展開は、物語が新たな悲劇の段階に入ったことを示唆しているように感じました。

つづく