いやあ、今回の『悪魔判事』第15話、とんでもない回でしたね…。信じていたものが次々と崩れ去り、衝撃の真実が明かされる、まさに息つく暇もない展開でした。ガオンの純粋な正義感が、最も残酷な形で利用されてしまうなんて…。それでは早速、怒涛の第15話のあらすじとネタバレを見ていきましょう!

仕組まれた罠、孤立するヨハン

前回、ガオンがヨハンの不正を告発したことで、法廷は騒然となりました。師と仰ぐミン・ジョンホ大法官の言葉を信じたガオンの行動により、ヨハンは一気に国民の敵に。これまで彼が裁いてきた裁判はすべて再審理となり、ヨハンは法廷で被告人を釈放せざるを得ない状況に追い込まれます。

この状況に、大統領のホ・ジュンセたちは「してやったり!」と大喜び。しかし、その裏で最もほくそ笑んでいたのは、あのチョン・ソナでした。彼女はなんと、ホ・ジュンセの側近やパク・ドゥマン、ミン・ヨンシクといった財団の重鎮たちをすでに買収済み。邪魔になったホ・ジュンセをあっさりと切り捨て、権力の頂点へと駆け上がります。ソナ、恐ろしすぎる…。

一方、ガオンはヨハンの屋敷を訪れ、別れを告げます。「これ以上、自分を悪魔にしないでください」と訴えるガオンに対し、ヨハンの心は失望でいっぱいでした。「お前は俺を一度でも信じたことがあったか?」と激しく問い詰め、彼を屋敷から追い出してしまいます。エリヤもガオンが来なくなることを寂しがり、ヨハンの孤独は深まるばかり。ああ、二人の心が完全にすれ違っていくのが、見ていて本当につらかった…。

ガオンの暴走とヨハンの決断

ガオンは、亡きスヒョンの家で彼女との思い出に浸ります。そこへミン・ジョンホから連絡が。「スヒョンを殺したのはカン・ヨハンだ」と吹き込まれますが、さすがのガオンも「あの人は哀れな人だが、殺人者じゃない」と、まだヨハンを信じたい気持ちが残っていました。

その頃、ソナはヨハンの元を訪れ、「私と手を組めば青瓦台(大統領府)に入れてあげる」と揺さぶりをかけます。しかし、ヨハンは彼女の誘いを一蹴。

そしてヨハンは、とんでもない行動に出ます。なんと公開法廷で記者会見を開き、「私は罪人です。キム・ガオン判事の告発はすべて事実です」と、自らの罪を認め、判事の職を辞任すると宣言したのです!

この衝撃的な告白は、しかし、予想外の結果を生みます。彼の潔さに心を打たれた民衆は、逆に「カン・ヨハンを大統領に!」と熱狂。ヨハンの支持率はうなぎ上りになっていくのでした。これもすべてヨハンの計算通りだったのでしょうか…?

暴かれる真実、そして残酷な結末

スヒョンの墓参りをしたガオンは、ミン・ジョンホから彼女の遺品である手帳を受け取ります。そこには、かつての聖堂火災事件の管理人だったチョン・ヨセフの名前が。ガオンが彼を訪ねると、ヨセフは「ヨハンの部下にやられた」と重傷を負っていました。

さらにミン・ジョンホが提供した情報をもとに、スヒョンを殺した犯人の家へ向かうと、犯人はすでに殺害されていました。そして、その犯人の携帯電話から発信履歴をたどると…電話の相手は、なんとカン・ヨハン。

これで完全にヨハンが黒幕だと信じ込んでしまったガオンは、ナイフを手にヨハンの元へ。「スヒョンの仇だ!」と詰め寄ります。ヨハンは「騙されるな!」と叫びますが、怒りに燃えるガオンは「あなたが兄さん(イサク)を殺したことも知っている!」と、かつての聖堂火災事件まで持ち出します。

その瞬間、ミン・ジョンホと警官隊、そしてチョン・ソナが屋敷になだれ込んできました。ソナとミン・ジョンホがグルだったと知り、ガオンは自分がまんまと利用されたことに、ようやく気づきます。

そしてソナは、とどめを刺すようにガオンにある映像を見せつけます。それは、聖堂火災の真実の映像でした。火事を起こしたのは、幼いエリヤが誤って燭台を倒してしまったのが原因だったのです。ヨハンはずっと、姪であるエリヤの罪を隠し、自分が悪魔になることで彼女を守り続けていたのでした。

すべての真実を知り、愕然とするガオン。ヨハンは逮捕され、その光景を目撃したエリヤは絶望の叫びを上げます。ガオンの正義感が、最も守りたかったはずの人々を、最悪の形で傷つけてしまった瞬間でした。

『悪魔判事』第15話の感想

今回は、登場人物たちの正義と信頼が根底から揺さぶられる、非常に重いエピソードでした。特に、純粋さゆえにミン・ジョンホやチョン・ソナに利用され、敬愛するヨハンを自らの手で破滅に追い込んでしまったガオンの姿は、見ていて胸が張り裂けそうでした。彼が真実を知った時の絶望は、計り知れません。一方で、ヨハンがたった一人で背負い続けてきた秘密の重さにも圧倒されます。エリヤを守るため、悪魔の仮面を被り続けた彼の孤独と愛情の深さに、改めて心を揺さぶられました。チョン・ソナの底知れない悪意と計画性が物語を支配し、誰を信じれば良いのか分からなくなる見事な脚本でした。

つづく