今回は『花様年華~君といた季節~』第5話のあらすじと感想をお届けします。ついに想いが通じ合ったかに見えたジェヒョンとジスですが、やはり大人の恋は一筋縄ではいきませんね…。過去と現在が交錯し、切なさが加速する第5話、じっくりと振り返っていきましょう!
唇を重ねた二人、しかし現実はあまりにも残酷で…
海辺でついに唇を重ねたハン・ジェヒョン(学生時代)とユン・ジス(学生時代)。ジェヒョンの「そばにいる」という言葉に、ジスの心は揺れ動きます。しかし、その甘い時間は長くは続きませんでした。我に返ったジスは、衝動的にその場から逃げ出してしまいます。
20数年前、同じ海で無邪気に笑いあっていた頃とは違う。財閥の婿であるジェヒョンと、シングルマザーとして懸命に生きる自分。社会的な立場、家族、あまりにも多くのしがらみが、二人を縛り付けている…。ジスはその現実の重さに、胸を痛めるのでした。
ジェヒョンを取り巻く四面楚歌の状況
家に帰ったジェヒョンを待っていたのは、義父であるチャン会長からの呼び出しでした。会長は、娘ソギョンのことに触れ、「彼女を裏切るようなことをすれば、すべてを失うことになる」とジェヒョンに最後通告を突きつけます。冷たい脅迫に、ジェヒョンの表情は凍りつきます。
さらに、妻のソギョンとの関係は冷え切っていました。ジェヒョンが自分のオフィスにいたことに激怒し、酔ってクッションを投げつけるソギョン。彼女は、お互いの浮気を「退屈しのぎ」だと言い放ちますが、ジェヒョンにとってジスへの想いは、そんな簡単な言葉で片付けられるものではありませんでした。それは、心の底から湧き上がる、人生を懸けて守りたい本物の感情なのです。
ジスとソギョン、女の戦いが勃発
ジスはアルバイト先のレストランで、ソギョンに呼び出されます。ドレスの弁償を申し出るジスに対し、ソギョンは「そんな金はどうでもいい」と一蹴。彼女が突きつけた条件は、ただ一つ。「ハン・ジェヒョン(学生時代)との関係を断ちなさい」。
しかし、ジスは簡単には頷きません。するとソギョンは態度を豹変させ、脅しにかかります。その会話の中で、ソギョンが先に浮気をしていたことを知ったジス。彼女の瞳には、ソギョンに対する軽蔑の色が浮かぶのでした。
義父の罠、そして運命の再会
ジェヒョンは、義父の策略にはまり、借名口座事件の全責任を負わされることになります。学生時代のデモ活動の経歴までメディアに暴露され、「利益のために信念を曲げた裏切り者」として、世間から激しいバッシングを浴びてしまいます。テレビでそのニュースを見たジスは、何もできずに胸を痛めます。
そんな中、ジェヒョンは自分が義父に監視されていることに気づきます。ある日、息子ジュヌと映画館を訪れたジェヒョンは、信じられない光景を目にします。そこには、一人で映画を観に来ていたジスの姿が。
監視の目があるため、ジェヒョンはジスに近づけません。彼はメールで、「縁があればまた会えるって言ったよな」とメッセージを送ります。かつてジスが言った言葉が、こんなにも切なく響くなんて…。二人の運命的な再会は、あまりにも切ない形で果たされたのでした。
新たな波乱の予感…元夫の嫉妬
その頃、ジスの元夫セフンは、息子ヨンミンのカバンから遺書のような手紙を見つけ、彼がいじめに苦しんでいたことを知ります。衝撃を受けたセフンは、事実を問い質すためジスに会いに行きますが、そこでマンションの下で話すジスとジェヒョンの姿を目撃してしまうのです。
かつて大学で一度見かけたことのあるジェヒョン。彼が今や大企業の重役であることを知ったセフンは、ネットで彼のことを調べ上げます。ジスに、まさか自分以外の男が、しかも相手はあのハン・ジェヒョン(学生時代)…。セフンの心に、嫉妬と競争心の炎が燃え上がるのでした。
『花様年華~君といた季節~』第5話の感想
過去の美しい思い出と、しがらみだらけの現在が交錯し、胸が締め付けられるような回でした。特に印象的だったのは、ジェヒョンが義父や妻との間で苦しみながらも、ジスへの想いだけは純粋に守ろうとする姿です。彼の行動は、決して「退屈しのぎ」などではない、本物の愛なのだと感じさせられました。一方で、ジスもまた妻ソギョンと直接対峙し、毅然とした態度を見せた場面は痛快でした。二人の運命的な再会は美しいですが、ラストでは元夫セフンという新たな障害の存在も明らかになり、彼らの前途には更なる困難が待ち受けていることを予感させます。静かながらも、登場人物たちの感情が深く描かれた、見ごたえのある内容でした。
つづく