ついに繋がった点と線!ガンジュ、疑惑から確信へ
「ウアク山で1000万ドルを掘った…?」
ガンジュの頭の中で、バラバラだったパズルのピースがカチッとはまる音がします。エアコンから出てきて燃えてしまった300万ドル、AAから始まる連番の紙幣、そして今聞いた「ウアク山」と「1000万ドル」というキーワード…。これらはすべて、母親ジヨンが盗まれた大金と一致するじゃないですか!
「まさか…ダリムの家族が、母さんの金を盗んだ犯人だったのか?」
あまりの衝撃に、ガンジュはクリーニング店に飛び込みますが、声が出ません。心の中で「ベッドの下のお金は母さんのものだろ!」と叫ぶものの、ダリムの祖父母には奇妙な行動をとる不審者としか見えません。このときのガンジュの苦悶の表情、見ているこっちまで胸が痛くなりましたね。
ここから、ガンジュの「真実を突き止めるための潜入作戦」がスタートします! リンゴや梨の箱を口実に家に入り込み、祖父母の部屋のベッド下をなんとか確認しようと必死。一度はラーメンをこぼすというドジを踏み、ダリムに祖父のズボンを借りる羽目に。その隙に部屋に忍び込むも、あっけなく見つかって追い出されてしまいます。
しかし、ガンジュは諦めません。今度はキムチの容器を返すという名目で再チャレンジ!トイレを借りるふりをして、ついに祖父母の部屋への侵入に成功。ベッドの下に隠された箱の中から、見覚えのあるAA連番の50ドル札を発見してしまうのです!
母の強欲とダリム一家の未来…ガンジュの決断
証拠を掴んだガンジュは、母親ジヨンに電話で報告します。しかし、ジヨンの関心はただ一つ、「どうやって金を取り戻すか」。脱税した金の追徴課税のことなど全く反省しておらず、金さえ戻ればまた贅沢三昧しようという魂胆が見え見えです。
一方、ガンジュの心は複雑です。この事実を警察に突き出せば、ダリムの祖父母と母親は窃盗犯として逮捕されてしまう。ダリムの家族は崩壊し、彼女自身も深い傷を負うことになる…。
ジヨンと離婚し、父ペク・ウンの墓参りに行ったガンジュは、そこで重大な決意を固めます。反省の色もない母親にこの大金を返すことはできない。そして、愛するダリムの家族を破滅させることもできない。
「この金は、僕が埋める」
ガンジュは、母親の土地である墓地に、ダリムの家から持ち出した現金を埋めることを決意します。これが、彼が導き出した苦渋の答えでした。
何も知らないタリミファミリーの「ささやかな贅沢」
その頃、タリミファミリーはというと…。息子のムリムが婚家に招待されたのを機に、母ミヨンが「みんなでオシャレしていこう!」と大盤振る舞い!ダリムを連れてデパートへ繰り出し、家族全員分の高価な服を次々と購入します。
何も知らないダリムは母とのショッピングを楽しみ、ミヨンもまた、家族のために気前よくお金を使えることに幸せを感じていました。しかし、そのお金の出所を知っているガンジュは、その光景を見て怒りに震えます。自分の母親のお金で贅沢をしている…そうとしか思えなかったのです。
何も知らないダリムと、すべてを知ってしまったガンジュ。二人の間には、あまりにも深くて悲しい溝ができてしまいました。
そしてついに、タリミファミリーが全員で外出した夜。ガンジュはクリーニング店に忍び込み、ベッドの下から金の入った箱を運び出すのでした…。
『タリミファミリー~恋もお金もクリーンに!』第20話の感想
今回のエピソードは、ガンジュの心の葛藤がひしひしと伝わってくる回でした。愛するダリムの家族が、自分の母親の大金を盗んだ犯人かもしれないという疑惑。それが確信に変わった時の絶望と、その後の彼の行動には胸を締め付けられました。正義とは何か、愛する人を守るとはどういうことか。彼はたった一人で、あまりにも重い選択を迫られます。
一方で、何も知らずにデパートで買い物にはしゃぐミヨンとダリム母娘の姿が、物語の皮肉さを際立たせていました。彼女たちの悪意のない行動が、ガンジュの心をどれだけかき乱したことか。登場人物それぞれの立場や感情が複雑に絡み合い、物語に深い奥行きを与えています。ガンジュが下した決断が、これからどんな波紋を広げていくのか、目が離せません。
つづく