警察官の息子vs犯罪者の母!涙の対決

物語は、警察官であるムリムが、母のボンヒをパトカーに乗せ警察署へ向かうという衝撃的なシーンから始まります。ムリムは、祖父母の家のマットレスの下に隠された大金と、自分への結婚祝いが盗まれた金だったことを突き止め、母を問い詰めます。「息子が警官なのに、どうしてそんなことを!」と涙ながらに叫ぶムリム。彼の正義感と家族への愛情が引き裂かれる苦悩は、見ていて胸が締め付けられました。

ボンヒは、ダリムの目の手術のためにやったと告白し、祖母の手術が終わったら自首すると約束します。そして、すべての罪を一人で被り、高齢の祖父母には累が及ばないようにしてほしいとムリムに懇願するのでした。その後、心労で倒れそうになるボンヒを偶然見かけたガンジュが、彼女を介抱する場面も。家族の秘密を知らないガンジュの優しさが、かえって切なく映ります。

ガンジュの母、襲来!ダリムに最大のピンチ

一方、ガンジュとダリムの関係にも最大の危機が訪れます。なんと、ガンジュの母ペク・ジヨンが、二人が同棲していると勘違いし、ダリムが住む屋根裏部屋に乗り込んできたのです!

「身の程を知っていると言ったくせに!」「なぜ私の息子を誘惑するの!」と、ジヨンはダリムに辛辣な言葉を浴びせます。突然の出来事に、ダリムはただ呆然とするばかり。この一件が、後のガンジュの大きな決断につながっていくのです。

まさかの裏切り、そして…ついに想いが通じ合う二人

ダリムとガンジュ、そしてデザイナーのキム・ジェソンの三人で立ち上げた新ブランド「ボンカンパニー」。ジェソンの優れたデザインで順調に進むかと思いきや、まさかの裏切りが!ジェソンは元の会社に復帰することを決め、完成したばかりのデザインとサンプルをすべて持ち去ってしまいます。

度重なる不幸に、ダリムは失意の底に。そんな彼女の元へ駆けつけたのは、やはりガンジュでした。母がダリムを傷つけたことを知り激怒したガンジュは、彼女を力強く抱きしめます。そして、ついに抑えきれなくなった想いが溢れ、二人は唇を重ねるのでした。

「もう我慢できないの」

そう言ってガンジュの胸で泣きじゃくるダリム。これまで数々の障壁を乗り越えてきた二人が、ようやく素直な気持ちを確かめ合った瞬間でした。

それぞれの思惑

他にも、ボンヒが突然クイーンサイズのベッドを購入したり、祖父母の薬の管理を娘たちに引き継がせようとしたりと、何かを覚悟したような行動が目立ちます。ダリムは、母が一人で罪を被るために証拠となるお金を自分の部屋に隠すつもりではないかと疑います。

また、会長の息子として裕福な生活を送るテウンと、その変化に戸惑いながらもお金や地位に興味津々なチャリムの関係には、少しずつ溝が生まれているようでした。

『タリミファミリー~恋もお金もクリーンに!』第27話の感想

今回は、各キャラクターが抱える問題が一気に表面化し、物語が大きく動いた回でしたね。特に印象的だったのは、やはりガンジュとダリムの関係です。これまで数々の障害がありましたが、お互いを想う気持ちの強さが試されるような出来事が続きました。ガンジュの母の登場は強烈でしたが、それがかえって二人の絆を確かめるきっかけになったように感じます。デザイナーのジェソンの裏切りはショックでしたが、彼の最後の言葉には何か意図があるのかもしれません。そして、なんといってもラストのキスシーン。やっと素直になれた二人の姿に、見ているこちらも胸が熱くなりました。一方で、罪を一人で背負おうとするボンヒの覚悟や、正義と家族の間で苦しむムリムの姿も非常に心に響きます。家族の物語と恋愛模様が絶妙に絡み合い、それぞれのキャラクターの人間性が深く描かれているのがこのドラマの魅力だと改めて感じました。

つづく