いやー、今回の30話は息つく暇もなかったですね!平穏な家族の食卓から一転、奈落の底へ突き落とされるジェットコースターのような展開に、テレビの前で固まってしまいました。
アパレル事業が大成功し、使い込んでしまったペク・ジヨンのお金をなんとか全額用意できたタリミ家。ガンジュとダリム、そしてチャリムとテウンの恋模様もいい感じに進展し、ようやく明るい未来が見えてきた…と思った矢先でした。
ついに訪れた最悪の事態!ボンヒ、現行犯逮捕
物語が急転直下したのは、おばあちゃん、ギルレの退院日。病院の支払いで、ボンヒのカードが限度額オーバーに。仕方なく、あの「いわくつきの50ドル札」で支払おうとした瞬間、そこに現れたのはなんと、息子の嫁の母であり警察署長のミヨン!
ミヨンはボンヒのバッグの中身を確認すると、そのお札が追跡していた盗難金の一部であると断定。「贓物(ぞうぶつ)取得の容疑で現行犯逮捕します」と、非情にもボンヒに手錠をかけます。目の前で母が連行されるダリムの悲痛な叫びが、胸に突き刺さりました…。
警察署では、息子のムリムでさえ捜査から外され、母であるミヨンの冷徹な取り調べが始まります。ガンジュがすぐに弁護士を手配し、ボンヒは黙秘を貫きますが、状況は最悪です。
タイムリミットは目前!ガンジュ、起死回生の秘策とは?
まさにその頃、もう一人のキーパーソン、ペク・ジヨンが警察署に現れます。年が明け、1月1日になったまさにその瞬間を狙って、「1000万ドルを盗まれた」と正式に被害届を提出。これで彼女の脱税の時効は成立し、心置きなく警察を動かせるというわけです。なんというしたたかさ…!
ジヨンは警察に、お金が埋められているユアク山へ今すぐ行って掘り起こすよう要求します。警察が山へ向かい、そこにお金がなければ、ボンヒが犯人だと断定されてしまう…。まさに絶体絶命のピンチ!
しかし、ここで黙っているガンジュではありませんでした。彼は、事態を根本から覆す、とんでもない作戦を思いつきます。
「警察が到着する前に、俺たちであの山に1000万ドルを埋め戻すんだ!」
そう、お金が最初からそこにあれば、誰も盗んでいないことになる。まさに逆転の発想!ガンジュは、おじいちゃん(ジョング)とおばあちゃん(ギルレ)、そして事情を知ってしまったダリムの店の店員ギドゥンを巻き込み、真夜中のユアク山へと向かいます。
警察のパトカーのサイレンが近づいてくる中、果たして彼らは時間内にお金を埋め戻し、家族を救うことができるのか!?手に汗握るラストシーンで、今回は幕を閉じました。
『タリミファミリー~恋もお金もクリーンに!』第30話の感想
今回のエピソードは、家族の温かい日常と、犯罪スリラーさながらの緊張感が巧みに交錯する回でした。特に印象的だったのは、警察署長ミヨンの決断です。彼女は正義を執行する警察官であると同時に、息子の家族の一員でもあります。その彼女が、一切の情を挟まずにボンヒを逮捕する場面は、物語に強烈なリアリティと深みを与えていました。一方で、そんな絶望的な状況から「お金を埋め戻す」という奇想天外な作戦を立てるガンジュの発想力には、このドラマらしいユーモアと希望を感じさせます。善悪の境界線が揺らぎ、登場人物それぞれが守りたいもののために必死になる姿は、非常に人間味にあふれていました。単なる勧善懲悪ではない、複雑な人間ドラマとしての魅力が凝縮された一話だったと言えるでしょう。
つづく