いや~、今回の『タリミファミリー』第5話は、息つく暇もないほど濃密でしたね!「お金」という、あまりにも生々しいテーマが、ガンジュとダリム、二つの家族を根底から揺さぶり始めました。片や「ありすぎるお金」、片や「なさすぎるお金」。対照的なのに、どちらも家族に深刻な亀裂を生んでいく様子が、もう…リアルすぎて胸が痛い!
ガンジュ一家、脱税スキャンダルで崩壊寸前!
まずはガンジュの家から。前回、母親が隠していた1000万ドルの現金が盗まれましたが、その波紋がとんでもないことに!なんと、このお金、14年以上も前に脱税した祖父の遺産だったんです。もし今、正直に申告すれば、追徴課税やら何やらで、支払う税金はなんと1300万ドル超え!盗まれた額より多いって、どういうこと!?
これにはガンジュの継父である会長も激怒。「会社の評判が地に落ちる!」と、スキャンダルを恐れて警察への届け出を断固拒否。それどころか、金の隠し場所だった巨大な金庫をハンマーで破壊しようとする始末。
妻に対して「君は疫病神だ!」「もう夫婦じゃない、出ていけ!」と罵倒し、完全に孤立させてしまいます。自分の欲が招いた事態とはいえ、家族からここまで冷たく突き放される母親の姿は、さすがに不憫に思えてきます。
結局、会長はスキャンダルを揉み消すため、追徴課税額と同じ1300万ドルを会社名義で寄付するという、なんとも富豪らしい(?)解決策を打ち出します。お金の問題をお金で解決しようとする、この一家の歪みが浮き彫りになりましたね。
ダリム一家、治療費が引き金となり感情が爆発!
一方、ダリムの家族はもっと切実です。ダリムの視力を取り戻せる可能性のある手術。その費用は、なんと80万ドル!この途方もない金額が、家族の間に隠されていた不満や葛藤を一気に噴出させます。
母親のボンヒは、娘を想う一心で、長男ムリムの婚約者の母親(警察署長)から10万ドルの小切手を受け取ってしまいます。しかし、これが裏目に。プライドをズタズタにされたムリムは「俺の自尊心をなんで踏みにじるんだ!」と母親に激しく反発。
さらに、これまで我慢を重ねてきた姉のチャリムの不満もついに爆発。「お母さんはいつもダリムのことばかり!私のことなんて見てくれなかったじゃない!」と涙ながらに訴えます。障がいを持つ妹のために、いつも後回しにされてきた彼女の心の叫びは、本当に胸に刺さりました。母親から平手打ちされ、家を飛び出してしまうチャリム。もう見ていられません…。
やけ酒のダリムと、現れた「横断歩道」の男
自分のせいで家族がバラバラになっていく…。その声を聞いてしまったダリムは、たまらず家を飛び出し、一人屋台でやけ酒をあおります。しかし、お金が足りず、店主から支払いを迫られる始末。
追い詰められたダリムが、AIアシスタントに頼んで電話をかけた相手は…なんと、あのガンジュ!ダリムは彼のことを「横断歩道(Crosswalk)」と登録していたんですね(笑)。
呼び出されたガンジュは、憎まれ口を叩きながらも、結局ダリムの代金を支払い、酔った彼女を送っていくことに。お互いに最悪な状況で再会した二人ですが、口論しながらも、どこか相手を気遣うような、不思議な空気が流れます。「もっといい男と付き合え」なんてアドバイスするガンジュ、不器用だけど根は優しいんですよね。
このエピソードの最後、ダリムが「もう夢の中でも目が見えなくなった」とつぶやくシーンは、彼女の絶望の深さを物語っていて、本当に切なかったです。
二つの家族は、この危機を乗り越えることができるのでしょうか。そして、ダリムとガンジュの関係は、ここからどう進展していくのか。目が離せません!
『タリミファミリー~恋もお金もクリーンに!』第5話の感想
今回の第5話は、物語の核心に深く切り込む、非常に見応えのある回でした。「お金」という一つのテーマが、ガンジュの裕福な家庭と、ダリムの貧しい家庭、それぞれの形で家族の絆を試していく様が巧みに描かれています。特に印象的だったのは、ダリムの兄ムリムと姉チャリムが、これまで胸の内に秘めてきた感情を爆発させた場面です。障がいを持つ家族を支える中で、知らず知らずのうちに犠牲になり、寂しさを感じてきた「きょうだい」の葛藤が、非常にリアルに、そして痛々しく表現されていました。彼らの叫びは、この物語に単なるラブコメディ以上の深みを与えています。家族とは何か、愛とは何か、そしてお金では買えないものの価値とは何か。重いテーマを扱いながらも、ダリムとガンジュのコミカルで切ないやり取りが救いとなり、物語に引き込まれました。各キャラクターが抱える問題がより鮮明になり、今後の展開から目が離せなくなる、そんな重要なエピソードだったと感じます。
つづく