今回は『TRY 〜僕たちは奇跡になる〜』の第5話について、熱く語っていきたいと思います! いやあ、今回も色々ありましたね…。

コーチ・ガラムの秘密とラグビー部の奇策

物語は衝撃的なシーンから幕を開けます。コーチのガラムが廊下で意識を失って倒れているのを、元カノのイジが発見!心配で駆け寄るイジでしたが、そこに現れたカン校長が彼は酔っぱらっているだけよと冷静に対応し、その場を収めます。でも、イジはガラムが全くお酒を飲まないことを知っていたので、不審に思うのでした。

実はガラム、3年前に重症筋無力症という難病を患っていたのです。これは、筋肉が異常に疲れやすくなる病気で、彼がいつもシャボン玉を吹いているのは、呼吸筋の麻痺が起きていないかを確認するための、切実な"生きるための儀式"だったのです。そんな重い秘密を抱えながら、ガラムはラグビー部のために奔走します。

相変わらず意地悪な教頭は、ラグビー部にグラウンドを使わせないという嫌がらせを続けます。しかし、我らがガラムコーチはそんなことではへこたれません! 競泳部が大会で留守にしているプールを使い、水中での筋力トレーニングを敢行。この奇策には、教頭派だったエアロビクス部のフンナム監督も思わず感心してしまうほどでした。

さらに、練習場所を確保するため、今度はサッカー部にラグビーのルールでサッカーの試合をしようと持ちかけ、見事にグラウンドの使用許可をゲット。ガラムの柔軟な発想と行動力には、本当に頭が下がります。

それぞれの試練と交錯する想い

一方、射撃部では、前の試合でわざと負けたイジとウジンが罰を受けていました。新キャプテンにはソリョンが就任します。自分のせいでウジンが罰を受けていると感じたソンジュンは、罪悪感から彼女に謝罪。その勢いで昔、イジとガラムはすごいカップルだったんだ。だから俺にしとけよと告白しますが、あっさりフラれてしまいます。その様子をチームメイトが物陰から見ていたのは、青春ドラマあるあるですね。

そして物語は、大きな二つの試練へと向かっていきます。

まず、ヨンガン。彼は警察官採用試験と、ガラムが必死の思いで取り付けた社会人チームとの練習試合の日が重なってしまい、ラグビーを諦めようとします。ガラムは彼の決意を止めず、代わりに300回ドロップキックを蹴って200回成功したら行かせてやると課題を出します。結果は163回でしたが、ガラムはプロの有名選手よりすごい記録だと彼の才能を認め、快く送り出しました。

しかし、試験に向かう途中、ヨンガンはチームメイトからの応援メッセージが書かれたお菓子を見つけます。仲間たちの温かい言葉に心を動かされた彼は、試験を辞退し、試合会場へと駆けつけるのでした。試合には敗れたものの、プロチーム相手に12点を奪う大健闘を見せ、チームの士気は大きく上がりました。

光と影、イジに訪れる残酷な現実

ヨンガンが希望の光を見出した一方で、イジには過酷な現実が突きつけられます。彼女にとって、プロチームに入るための最後のチャンスとなる選考会。3年前、彼女はガラムを探すために試合を放棄し、プロチームをクビになった過去がありました。

選考会でイジは素晴らしい成績を収めます。しかし、彼女が合格すると、コーチのお気に入りであるソリョンが落ちてしまう。それに気づいたナクギュンコーチは、試合の途中でイジを呼び出し、ここで落ちなければ、お前の選手生命も指導者としての道も、俺が完全に潰してやると脅迫します。

選択肢を奪われたイジは、最後のショットをわざと時間切れで撃つことができず、選考に落ちてしまいます。夢への扉が、目の前で無情にも閉ざされてしまったのでした。

『TRY 〜僕たちは奇跡になる〜』第5話の感想

今回のエピソードは、若者たちが直面する才能と現実の残酷なコントラストが、胸に深く突き刺さる回でした。ラグビー部のヨンガンは、コーチや仲間に支えられ、自らの才能を信じて未来を掴み取ろうと決意します。彼の姿は、スポーツドラマならではの熱い感動を与えてくれました。その一方で、射撃部のイジは、圧倒的な才能を持ちながらも、大人の汚い策略によって夢を断たれてしまいます。彼女が最後のショットを撃てずに立ち尽くす姿は、見ているこちらの胸が締め付けられるようでした。

希望の光と絶望の影がはっきりと描かれたことで、物語に一層の深みが増したように感じます。それぞれのキャラクターが下した決断の重みと、彼らがこれからどのような道を歩んでいくのか、目が離せません。

つづく