いやー、今回の『TRY 〜僕たちは奇跡になる〜』第6話、見ましたか?もうね、心がギュッと掴まれるような展開の連続でした。順調にチームがまとまり始めたと思ったら、今度はガラムとイジ、それぞれの過去と現在が交錯して、見ていて胸が苦しくなっちゃいましたよ。
それぞれの戦い、それぞれの苦悩
物語は、ガラムがソクボンに付き添われて病院にいるところからスタート。そこへ偶然(?)通りかかったフンナム先生。ソクボンの腰痛が再発した、なんて苦しい言い訳をしますが、フンナム先生の疑いの目はごまかせません。
その頃、射撃部のイジは深刻なスランプに陥っていました。トライアウトでの一件以来、不安からか引き金を引けなくなってしまったんです。そんな中、全国大会の対戦相手が、あの強豪・テサン高校に決定!元コーチが率いる因縁の相手に、ハニャン高校ラグビー部はパニック状態。でも、ここでガラムが目標は全国制覇だろ!と一喝。チームの士気を再び奮い立たせるあたり、さすがはガラムですよね。
しかし、問題は山積み。ガラムの評判のせいで、スカウトが試合を見に来てくれる見込みはゼロ。ジョンマン教頭からはプレッシャーをかけられるし…。でも、ガラムは諦めません。どんな手を使っても、スカウトを呼んでみせると宣言し、たった一人で大学やプロチームを回るんです。門前払いされながらも、最後は勇気を振り絞って元コーチのヒョンジョンの元へ。偏見なしに、あいつらにチャンスをくださいと頭を下げるガラムの姿には、グッときました。
回想シーンで、ガラムがドーピング事件にまで至った理由の一端がチームメイトを頼らなかったことにあると語られます。チームプレーを教えるためにハニャン高校に来た、という彼の言葉に、このチームにかける本気度が伝わってきますよね。
追い詰められるイジ、そしてガラムの秘密が…
一方、イジは八百長疑惑の渦中にいました。ソリョンの父親にまで怒鳴り込まれ、協会で釈明するよう命令されてしまいます。カン校長はイジの味方でいてくれますが、今度はウジンの母親からもコーチ失格の烙印を押される始末。四面楚歌とはこのことですね…。
そんな中、イジは姿を消してしまいます。部員たちが心配する中、ガラムが射撃場にいる彼女を発見。引き金を引けずにもがくイジから、ガラムはそっと銃を取り上げます。その瞬間、張り詰めていた糸が切れたように、イジは泣き崩れ全部あなたのせいよ!とガラムに感情をぶつけるんです。
でも、ガラムはただ受け止める。明日には役立たずになるかもしれない恐怖を吐露するイジに、彼は俺も同じだ。俺も怖いと静かに答えます。ここで二人の心が少しだけ通じ合ったように見えました。
聴聞会では、正直に不安で撃てなくなったと告白したイジ。その頃、ジョンマン教頭はガラムの病院通いの真相を探ろうと画策。そして、フンナム先生は、ガラムが発作を起こし、薬を落とす場面を目撃してしまいます。
物語のクライマックスは、突然訪れました。ガラムは、イジが昔使っていたのと同じ耳栓をプレゼントします。それは、3年前に突然姿を消す前のガラムが、彼女のためにたくさん買っておいたものでした。イジの心が揺れ動いたその時、ガラムが再び発作を起こし、彼女の目の前で倒れてしまうのです。
病院で意識を取り戻したガラムに、イジは静かに告げます。それが3年前に消えた理由?薬を使ったチュ・ガラムの真実だったの?と。そう、彼女はすべてを悟ったのです。ガラムの失踪とドーピング事件が、彼の病気と繋がっていたことを…。
『TRY 〜僕たちは奇跡になる〜』第6話の感想
今回のエピソードは、登場人物たちの内面が深く掘り下げられ、非常に見応えがありました。特に、これまで飄々とした態度で本心を見せなかったガラムの弱さと、エリート選手としてのプライドの裏で脆さを抱えるイジの苦悩が、痛いほど伝わってきました。二人が射撃場で感情をぶつけ合い、そして互いの恐怖を共有するシーンは、この物語の大きな転換点になったと感じます。ただのスポーツ青春ドラマではなく、癒しと再生の物語でもある本作のテーマが、より鮮明になりました。ついにガラムの最大の秘密がイジに知られてしまった今、二人の関係、そしてチームの未来がどう動いていくのか。物語が新たな深みへと入っていく予感に、静かに心を揺さぶられています。
つづく