前回、衝撃的な解雇を言い渡されたコ・ヘラ。第6話は、そんな彼女が夫のスピョと共に最低賃金の仕事でなんとか食いつなぐ、苦しい日々から幕を開けます。まさにどん底からのスタートですね。

一方で、親友だと思っていたヘラに裏切られた形のソジンは、なんとか彼女と連絡を取ろうと試みます。しかし、ヘラは深い罪悪感からソジンの電話やメッセージをすべて無視。この気まずいすれ違いが、見ているこちらも胸が苦しくなります。ソジンが私たちの友情って、一方的なものだったのかなと漏らすシーンは、本当に切なかったです。

そんな中、ヘラのかつての上司であり、彼女を解雇した張本人であるチェ・ジウォンにも大きな転機が。なんと、彼女の父親が亡くなったのです。しかし、ジウォンは悲しむ素振りも見せず、気丈に振る舞います。それもそのはず、彼女の父親は生前、ジウォンを金づるとしか見ておらず、彼女の稼ぎを搾取し続けていたのです。父親の強欲さのせいで、ジウォンは結婚もキャリアの休息も諦めざるを得ませんでした。彼女のクールな態度の裏にある、深い孤独と父親への複雑な感情が垣間見えた瞬間でした。

物語が大きく動いたのは、ヘラが街中で働く女性を助ける様子を映した動画が、偶然にもネットで拡散されたことでした。この動画はなんと1000万回再生を突破し、ヘラは一躍時の人に!娘も鼻高々で、ヘラの心にも少しだけ光が差します。

この状況を会社が見逃すはずがありません。マーケットハウスの上層部は、ヘラの知名度を利用するため、ジウォンに彼女をチームに連れ戻せと命令します。

さっそくヘラに接触し、復帰を打診するジウォンですが、ヘラはきっぱりと断ります。そこでジウォンが次に頼ったのが、なんとソジンでした。

ソジンは、電話に出ないヘラをある作戦でおびき出します。そして再会するやいなや、あなたが私を陥れようとしていたこと、知ってると真実を突きつけます。本当に申し訳ないと思うなら、会社に戻ってきなさいというソジンの言葉は、怒りと悲しみが入り混じった、あまりにも重いものでした。ここで6話は終了。友情の亀裂が決定的になった瞬間、物語は一体どこへ向かうのでしょうか。

『伝説のインターン コ・ヘラ ~Cold Blooded Intern~』第6話の感想

今回のエピソードは、登場人物それぞれの人間的な深みが一気に増した回でした。特に印象的だったのは、コ・ヘラの意図せぬ形での再浮上です。罪悪感に苛まれ、社会の底辺で苦しんでいた彼女が、一つの善行によって世間の注目を浴びるという展開は、非常に皮肉でありながら、現代社会のSNSの光と影を巧みに描いていると感じました。また、常に冷静で鉄の女のように見えたチェ・ジウォンが、亡き父に対して抱えていた複雑な感情を吐露する場面は、彼女の孤独や人間らしさが伝わってきて、キャラクターへの見方が変わりました。そして何より、ソジンがヘラに真実を突きつけるラストシーン。友情が崩れた瞬間の張り詰めた空気感は、見事な演出でした。単なるお仕事ドラマではなく、女性たちの友情、罪、そして再生を描く、骨太なヒューマンドラマとしての面白さが際立ったと思います。

つづく