ついに王様であるフォンと、巫女ウォルとして再会したヨヌ。第11話は、もう冒頭から目が離せない展開が待っていましたね!

王様への謁見に向かうウォルの前に立ちはだかったのは、なんと陽明君(ヤンミョングン)!私のことを覚えているか?と切ない表情で問いかける陽明君(ヤンミョングン)と、彼を止めようとする役人たち。そこに割って入った国巫(クンム)チャン・ノギョンは、この二人の縁は決して結ばれてはならないと陽明君(ヤンミョングン)に厳しい言葉を投げかけます。これ以上ウォルに執着すれば、彼女が危険に晒されると…。陽明君(ヤンミョングン)の恋路、あまりにも切なすぎますよね。

一方、康寧殿(カンニョンジョン)でウォルを待つ王フォンは、ありえないと呟きながらも、ウォルが初恋の相手ヨヌではないかという期待を捨てきれずにいました。ついにウォルと対面したフォンは、彼女の正体を問い詰めます。しかし、ウォルは巫女になったときに過去の記憶はすべて失いましたと答えるのみ。答えを得られないフォンは、もどかしさを募らせます。

この一件が、ウォルの世話係だった巫女チュクセンの密告によるものだと知ったノギョンは、彼女を星宿庁(ソンスチョン)から追放。そして、すべてを失った陽明君(ヤンミョングン)は、自分のために祈る母の姿を見て、これ以上誰かのために自分を犠牲にする生き方はしないと、固く決意するのでした。

ウォルもまた、王のそばにいればいるほど彼を混乱させてしまうと考え、宮殿を去ることを決意します。しかし、ウォルの言葉を反芻していたフォンは、8年前にヨヌが死の直前に残した言葉を思い出し、彼女の死に何か陰謀があったのではないかと疑い始めます。ついに、フォン自らがヨヌの死の真相を探るために動き出すのです!

そんな中、ウォルは追放されたチュクセンに頼まれ、夜、宮殿を抜け出して彼女に服を届けに行きます。時を同じくして、フォンもまた、ヨヌの死の真相を知るかもしれない先王に仕えた元内官を訪ねるため、護衛のウン(ウン)とお忍びで宮殿の外へ。

結局、元内官には会えなかったフォンが気晴らしに市場を歩いていると、偶然にもウォルとばったり再会!役人と揉めていたウォルをフォンが助け、二人は手を取り合って逃げ出します。まるで恋人同士のような逃避行の末、二人は市場で人形劇を並んで見ることに。

そこでフォンは、ウォルに対して初めて自分の弱さを見せます。ヨヌは死んだ。すべて私のせいだ。私が彼女を守れなかったと。

しかし、この幸せな時間は長くは続きません。その仲睦まじい二人を、遠くから陽明君(ヤンミョングン)が見つめていたのです。愛する女性が、自分の弟である王と楽しそうに笑い合っている…。その光景に、陽明君(ヤンミョングン)は静かに涙を流し、その場を去っていくのでした。

『太陽を抱く月』第11話の感想

今回は、登場人物それぞれの決意が胸に迫る回でした。フォンは、愛する人の死の真相を自らの手で暴くことを決意し、王としての力強い一面を見せ始めました。一方で、これまで全てを諦めてきた陽明君(ヤンミョングン)は、初めて自分のために生きることを決意します。彼の悲しみと怒りが今後どのように物語を動かしていくのか、目が離せません。そしてウォルは、愛する人を混乱させないために身を引くという、切ない決断をしました。しかし、運命は二人を市場で引き合わせ、束の間の幸せな時間を与えます。この甘くも切ない人形劇のシーンは、本作屈指の名場面ではないでしょうか。それぞれの思いが複雑に絡み合い、物語が大きく動き出したことを実感させる、非常に見ごたえのある内容でした。

つづく