いやあ、今回の『太陽を抱く月』第12話は、もう心が締め付けられるような展開でしたね!フォンとウォルの距離が縮まる甘い時間も束の間、それぞれの立場と想いが複雑に絡み合い、見ていてハラハラしっぱなしでした。

さっそく、気になる12話の詳しいあらすじとネタバレを見ていきましょう!

王の恋心と、もう一つの優しい想い

市井の芝居見物を楽しむフォン(王)とウォル。身分違いの恋物語をありえないと一蹴するフォンに対し、人だからこそ惹かれ合うのですと返すウォル。このやり取り、二人の未来を暗示しているようで、なんとも切ないですよね。宮殿に戻ったフォンは、ウォルとの時間を思い出しては、一人でニヤニ-ヤ。すっかり恋する男の顔です。

その一方で、陽明君(ヤンミョングン)もまたウォルへの想いを募らせていました。ウォルが約束の場所に来なかったことを少し拗ねながらも、自分が陰で彼女の使用人(アキ)の面倒を見ていたことを告白。驚くウォルに、陽明君(ヤンミョングン)は自分の正体を明かすのでした。

さらに陽明君(ヤンミョングン)は、ウォルに巫女の道具を贈ります。最初は亡きヨヌに似ているから気になったけれど、今はウォル自身の優しい言葉に心から惹かれている、とストレートに告白!お前の身分など気にしないと言い切る陽明君(ヤンミョングン)のひたむきな優しさが、胸に染みます…。

王妃の嫉妬と、非情なる策略

さて、宮殿ではとんでもない嵐が吹き荒れていました。フォンのウォルへの執心に気づいた王妃ポギョンが、嫉妬の炎を燃やします。父であるユン・デヒョンと結託し、彼女が考え出したのは、あまりにも残酷な策でした。

それは、王が厄除けの巫女に心を奪われているという事実を逆手に取り、ウォルの命を盾にしてフォンに合房(夫婦の契りを結ぶこと)を迫るというもの。王の弱みにつけこんだ、まさに非情な一手です。この策略により、大王大妃は3日後に合房の儀を行うことを決定してしまいます。

フォンは体調が悪いと必死に合房を拒否しますが、ユン・デヒョンから巫女の命が惜しくば、合房に応じよと脅され、ついに承諾せざるを得ない状況に追い込まれてしまうのです。愛する者を守るために、愛していない者を受け入れなければならない…王の苦悩が痛いほど伝わってきます。

涙の合房の夜、王の決断

チャン・ノギョンはウォルを都から逃がそうとしますが、フォンは俺の心が整理できるまで、どこへも行くな!とウォルを引き留めます。自分の気持ちに正直でありたい王の叫びが、悲しく響きました。

そして、運命の合房の夜。フォンは、ウォルが傷つく姿を見たくない一心で、内官ヒョンソンに今夜は彼女を連れてくるなと命じます。

王妃ポギョンが華やかな衣装で寝殿へ向かう中、ウォルは殿の外で一人、静かに涙を流すしかありませんでした。そんな彼女の前に、陽明君(ヤンミョングン)が現れます。

王に心を渡してはならぬ。あの者は何も与えてはくれぬ。…私なら、王の座もすべて捨てて、お前を連れて逃げるのに

そう言ってウォルを慰める陽明君(ヤンミョングン)。彼の言葉が、この回のすべてを物語っているようでした。

『太陽を抱く月』第12話の感想

今回のエピソードは、登場人物それぞれの想いが鮮明に描かれ、物語に一層の深みを与えていました。王としての立場と一人の男としての恋心の間で苦悩するフォンの姿は、見ていて非常に心が痛みました。ウォルを想うからこそ遠ざけようとし、それでも側にいたいと願う矛盾した感情が、彼の人間的な魅力を際立たせています。

一方で、陽明君(ヤンミョングン)のストレートな愛情表現には心を打たれました。彼の愛は、王のそれとは対照的に、見返りを求めず、ただ相手を守り抜こうとする強さと優しさに満ちています。彼の存在が、この物語の切なさをより一層引き立てていますね。

そして、ポギョン親子の策略。愛されない苦しみと嫉妬が、人をここまで非情にさせるのかと、宮廷の権力争いの恐ろしさを改めて感じさせられました。甘い恋物語だけでは終わらない、それぞれの立場が複雑に絡み合う重厚な人間ドラマが、この作品の大きな見どころだと再認識させられた回でした。

つづく