ついに記憶の扉が開かれ、物語が大きく動き出した『太陽を抱く月』。第15話は、それぞれの登場人物の想いが激しくぶつかり合い、息をのむ展開の連続でしたね!さっそく、ハラハラドキドキの第15話の世界を振り返っていきましょう。
蘇った記憶と、新たな謎の始まり
隠月閣での一件で、自分が死んだはずのホ・ヨヌであるとすべての記憶を取り戻したウォル。彼女はまず、ずっとそばにいてくれたソル(雪)を問い詰めます。なぜ8年間も黙っていたのかと。
ソル(雪)はついに、重い口を開きました。当時、ヨヌが原因不明の病にかかったため、このままでは世子嬪に選ばれたことが大罪となり、ホ家が滅ぼされてしまう。それを防ぐため、父ホ・ヨンジェと神母チャン・ノギョンが計画し、薬で仮死状態にして墓から救い出したのだと。
しかし、ウォル(ヨヌ)の心には新たな疑念が生まれます。自分には神降ろしの儀式を受けた記憶がないこと、そしてなぜ神力もない自分をノギョンが星宿庁に置き、王の厄受け巫女にまでしたのか…。すべては仕組まれたことだったのか?本当の敵は誰なのか?真実を突き止めるまで、自分の正体は決して明かせないと、ウォルは固く心に誓うのでした。
王の苦悩と、王妃の不安
一方、王であるフォンは、ウォルが無事であったことに安堵しつつも、兄である陽明君(ヤンミョングン)が彼女と共にいたと聞き、その表情を曇らせます。そんな中、偶然会った王妃ポギョンと散歩をすることに。隠月閣の前で、今は亡きヨヌを想い佇むフォンに対し、ポギョンは殿下をお待ちしております。太陽のそばに月があるようにと健気な想いを伝えます。しかし、その言葉は皮肉にも、かつてフォンがヨヌに太陽を抱く月という名の簪を贈り、彼女だけが唯一の正室だと誓った記憶を呼び覚ますのでした。
陽明君(ヤンミョングン)、愛のための大胆な行動
謹慎を解かれた陽明君(ヤンミョングン)は、身分を顧みず、真っ先にウォルがいる活人署へと向かいます。そこで病人たちをかいがいしく手当てする陽明君(ヤンミョングン)の姿は、ウォルの彼に対する印象を変えさせました。
その後、陽明君(ヤンミョングン)は活人署で落ち込んでいるウォルを見つけ、子どもたちの遊びの輪に誘います。無邪気に遊ぶうち、ウォルの顔に笑顔が戻ったその瞬間…二人の様子を密かに見ていたフォンと護衛のウン(ウン)に気づいた陽明君(ヤンミョングン)は、フォンに見せつけるかのように、ウォルを強く抱きしめるのです!
衝撃の光景に、フォンは胸が張り裂けるような痛みを覚え、その場を立ち去るしかありませんでした。後日、フォンは陽明君(ヤンミョングン)を呼び出し、軽率な行動を責めますが、陽明君(ヤンミョングン)はあの巫女は私の女だ。彼女に何かあれば、私が黙っていないと、真っ向から宣戦布告するのでした。
明かされる顔、衝撃の対面
宮殿では、フォンがヨヌの死の真相を探っていることを察したユン・デヒョン一派が、鍵を握る尚宮を殺害し、調査は暗礁に乗り上げます。
そんな中、王妃ポギョンは、自分の厄受けをしていた巫女が別にいることを知ります。そして、その巫女(ウォル)を自分の部屋に呼びつけるよう命じました。ついに、ポギョンの前に姿を現したウォル。その顔を見た瞬間、ポギョンの顔から血の気が引きます。そこにいたのは、8年前に死んだはずのホ・ヨヌと瓜二つの顔を持つ女性だったのですから…。
『太陽を抱く月』第15話の感想
今回は、登場人物それぞれの立場と感情が色濃く描かれた、非常に見ごたえのある回でした。記憶を取り戻したヨヌが、ただ悲しみに暮れるのではなく、聡明さを武器に自ら真相究明に乗り出す姿は、これまでの儚い印象を覆す力強さを感じさせます。フォン、陽明君(ヤンミョングン)、そしてヨヌ(ウォル)の三角関係は、陽明君(ヤンミョングン)の大胆な行動によって一気に緊迫感を増しました。王としての立場と一人の男としての嫉妬に苦しむフォンの姿、そして愛する人を守るためならすべてを捨て去る覚悟の陽明君(ヤンミョングン)、どちらの想いも切なくて胸が締め付けられます。物語の核心にぐっと近づき、それぞれのキャラクターが抱える痛みや決意が深く描かれたことで、物語全体の深みが一層増したように思います。
つづく