今回も息つく暇もないとはこのこと。謎が謎を呼び、それぞれのキャラクターの思惑が複雑に絡み合って、もう画面から目が離せませんでした。早速、怒涛の展開となった6話の詳しいあらすじとネタバレを振り返っていきましょう!

父王の怒りと世子の推理

物語は、世子イ・ソン(イ・ジェフン)が亡き友シン・フンボクのダイイングメッセージファブタドの意味を探るところから始まります。 偽造職人が殺された矢が宮殿内のものであることが判明し、情報漏洩の疑いがますます深まります。

その頃、父である王ヨンジョ(ハン・ソッキュ)は、老論(ノロン)派の重鎮キム・テク(キム・チャンワン)を呼びつけます。そして、息子の命を狙ったことへの怒りを爆発させ、碁石を投げつけ、机をひっくり返すほどの激昂ぶりを見せるのです。誰の差し金だ!と犯人の首を要求するヨンジョの姿は、まさに王の威厳と父親としての怒りに満ちていました。 このシーンの迫力、すごかったですよね…。

一方、イ・ソンは独自の捜査を進めます。東部派の頭領からの情報左目の近くに傷がある男を頼りに、容疑者を絞り込みます。 そして、銃の演習にかこつけて容疑者たちを集めると、なんと自身の護衛であるピルジェの左のこめかみに傷があるのを発見! イ・ソンは陽気なふりをしながら彼に近づき、探りを入れます。 さらに、ピルジェの手の指紋がすり減っていることに気づき、彼がただの護衛ではなく暗殺者であると確信を深めるのでした。

妓生になったジダムとフンボクのスケッチブック

ヒロインのソ・ジダム(キム・ユジョン)は、悪徳役人ピョンに追われる身となり、父親の計らいで妓房(ギバン)に妓生(キーセン)として身を隠すことになります。 これがまた、見事に変身していて、父親ですら見分けがつかないほど。

しかし、そこで友人のチュンウォル(フンボクの恋人)の部屋が荒らされ、彼女が連れ去られたことを知ります。 部屋を探すと、なんとそこには行方不明だったフンボクのスケッチブックが!ジダムは、これが重要な証拠だと直感し、再びイ・ソンに会う決意を固めます。

再会した二人。ジダムの妓生姿に驚くイ・ソンでしたが、彼女の強い意志に心を動かされます。 ジダムからスケッチブックを受け取ったイ・ソンは、そこに老論派の重臣たちの名前がリストアップされているのを発見。その中には、妻であるヘギョングン(パク・ウンビン)の父の名もあり、宮殿内の情報漏洩が義父を通じて行われている可能性が浮上します。

世子嬪の嫉妬と王の孤独な過去

イ・ソンは、自分を尾行させていたのが妻ヘギョングンであったことを突き止めます。彼女は、イ・ソンが宮殿の外の娘(ジダム)を密かに引き入れていると誤解し、嫉妬と不安から夫を監視していたのです。 イ・ソンは私を信じてくれと冷静に、しかし強い口調で釘を刺します。 王の伴侶としての立場と、一人の女性としての感情の間で揺れるヘギョングンの姿が、とても切なかったですね。

そして今回、最も心を揺さぶられたのがヨンジョのパートでした。キム・テクが暗殺者をすぐには殺さないと告げたことで、30年前の盟約書が敵対する少論(ソロン)派の手に渡ることを恐れたヨンジョは、精神的に追い詰められていきます。

彼は師であるパク・ムンス(イ・ウォンジョン)を呼び出し、助けてくれと涙ながらに懇願します。 ここで、30年前の回想シーンが挿入されます。王位継承者でありながら、低い身分の母親から生まれたことで臣下たちから侮辱され、孤独に耐えていた若き日のヨンジョ(当時はヨニングン)。 ただ一人、彼のそばに残り続けたのがパク・ムンスでした。 生き残るために、そして王としての責務を果たすために、彼は老論派と手を組まざるを得なかったのです。 狂気と正気の狭間で泣き叫ぶヨンジョの姿は、王という座のあまりにも重い孤独を感じさせました。

真実の在り処と迫りくる危機

イ・ソンはついに、フンボクが残したファブタドが刀の名前ではなく、宮殿の大きな行事を記録した儀軌図(ウィグェド)を指す言葉だと気づきます。

その頃、妓房ではジダムが役人のピョンに夜の相手を強要され、絶体絶命のピンチに!しかし、まさにその時、イ・ソンが颯爽と現れ、彼女を救い出します。 この登場シーン、かっこよすぎました!

イ・ソンはジダムを連れて、儀軌図が保管されている画員(ファウォン)の作業場へ向かいます。しかし、その道中でキム・テクが放った刺客たちに襲われてしまいます。 絶体絶命かと思われたその時、謎の集団が現れて刺客たちと戦い始め、二人はその隙に逃げ出すことに成功します。 この助っ人、実はヨンジョが放った者たちでした。

画員の作業場にたどり着いたイ・ソンは、フンボクが死の直前に完成させた儀軌図を見つけ出します。そして、絵に描かれた人物たちを指し示し、こう断言するのでした。

犯人は…この絵の中にいる

ここで6話は終了。犯人はいったい誰なのか?最高の引きで次回へと続きます!

『秘密の扉』第6話の感想

今回の第6話は、物語の核心に迫る重要な手がかりが次々と提示される一方で、登場人物たちの内面が深く掘り下げられた見事な回でした。特に印象的だったのは、王ヨンジョの複雑な人物像です。臣下の前では絶対的な権力者として君臨し、怒りを爆発させる威厳を見せる一方、師であるパク・ムンスの前では、過去のトラウマと孤独に苛まれ、子供のように涙を流して助けを請う。この狂気と正気、強さと弱さの振れ幅を演じきったハン・ソッキュの演技は圧巻の一言に尽きます。彼の涙は、単なる権力争いの駒ではなく、一人の人間としての苦悩を雄弁に物語っていました。

また、理想を追い求める世子イ・ソンと、危険を顧みず真実を追求するジダムの関係性も、より一層深まりました。あなたの民として生きたいと語るジダムの言葉は、イ・ソンの信念を再確認させ、二人の間に確かな絆が生まれた瞬間だったように感じます。サスペンスフルな謎解きと、重厚な人間ドラマが完璧なバランスで融合しており、物語の深みにさらに引き込まれるエピソードでした。

つづく