友の死の真相を追う世子イ・ソン。前回、彼は殺された画員が残した血文字の謎を解き明かし、ついに犯人特定の大きな手がかりを掴みました。しかし、その先には父である王ヨンジョと重臣たちの、さらに深く、暗い思惑が渦巻いていたのです。今回は、息をのむ展開が続く第7話の詳しいあらすじとネタバレをお届けします!

ダイイングメッセージが示した犯人…しかし、それは罠だった

イ・ソンは、画員チョンウンのダイイングメッセージファブタドが、亡き友シン・フンボクの描いた王室行列図班次図(パンチャド)を指していると確信します。フンボクが最後に描いたその絵を入念に調べると、ある人物を示す印を発見。それは、行列でソンのすぐそばにいたはずの宮殿警備員、カン・ソウォンでした。

早速カン・ソウォンの捕縛に向かいますが、すでにもぬけの殻。実は、カン・ソウォンを連れ去ったのは、なんと王ヨンジョの差し金だったのです。ヨンジョは、ソンが間違った犯人を追うことで、領議政キム・テクら老論(ノロン)派が持つ盟約書を回収する時間稼ぎをしようと画策していました。ソンの捜査が誤った方向に進むことは、ヨンジョにとってもキム・テクにとっても好都合だったのです。

一方、ソンはチェ参賛の助言を受け、老論派の重臣ミン・ペクサンとその息子の不仲を利用するという策を講じます。これが見事に功を奏し、キム・テクをはじめとする4人の重臣が事件の黒幕であると確信するに至りました。

ジダムの潜入捜査と、ギャングのボスの意外な素顔

その頃、ソ・ジダムは東側派のボス、ナ・チョルチュにかくまわれていました。事件との関連を探るため、強面のチョルチュを問いただすジダム。しかし、彼が読んでいたのはなんと恋愛小説『春香伝』で、物語に感動して涙ぐむという意外な一面が明らかに。ジダムはその本を人質にとり、チョルチュから情報を引き出すことに成功します。

しかし、チョルチュの隠れ家で、ジダムは衝撃的な場面を目撃してしまいます。小屋に監禁されていた妓生(殺された画員の恋人)が、パク・ムンス様とあんたの親分が(画員を)殺したのを知らないとでも!?と叫ぶのを聞いてしまったのです。信頼していたパク・ムンスが殺人に関与しているかもしれないという事実に、ジダムは顔面蒼白になります。

ついに明かされる真犯人の名

ヨンジョによって解放されたカン・ソウォンは、フンボク殺害当夜のアリバイが証明され、ソンの捜査は振り出しに戻ってしまいます。なぜフンボクは、無実のカン・ソウォンを指したのか?ソンが思い悩んでいたその時、彼はある重大な事実に気づきます。

王室の行列図は、実際の行列が行われる前に、参加者名簿をもとに描かれるということ。フンボクが殺された夜、真犯人は宮殿の外にいたため、翌日の行列には参加できなかったはず。つまり、カン・ソウォンは、その真犯人の代理として行列に参加していたのです!

ソンは急いで記録室へ向かいますが、時すでに遅く、肝心の名簿は西側派のボスであり影と呼ばれるカン・ピルジェによって盗み去られた後でした。

しかし、ソンは諦めません。暗殺者に追われるカン・ソウォンを間一髪で救い出し、ついに問い詰めます。あの日、誰の代わりに行列に加わったのだ。そして、ソウォンの口から、ついに真犯人の名が告げられました。

カン・ピルジェです

その頃、ピルジェは盗んだ盟約書を特注の長い煙管に隠し、ソロン派との取引に備えていました。そしてソンは、王ヨンジョに助けを求める伝言を送りますが、ヨンジョの関心は息子の危機ではなく、盟約書を手に入れることだけ。狂喜するヨンジョの姿が映し出される中、ソンはある家に駆け込みます。その直後、家の中から女性の悲鳴が響き渡り、ソンは両手を血に染めて呆然と立ち尽くすのでした。

『秘密の扉』第7話の感想

今回は、複雑に絡み合ったそれぞれの思惑が一気に動き出した回でした。ソンが真相に近づいたかと思えば、それは父ヨンジョが仕掛けた巧妙な罠であり、親子の断絶がより鮮明に描かれていたのが印象的です。一方で、強面のギャングのボスであるチョルチュが恋愛小説で涙するというコミカルな場面は、緊迫した物語の中での貴重な息抜きとなりました。しかし、その彼にまで疑惑が浮上し、誰を信じれば良いのか分からなくなる巧みな脚本には感心させられます。ラスト、ソンが血まみれで立ち尽くす衝撃的なシーンは、彼がさらに過酷な運命に巻き込まれていくことを予感させ、物語の深みと重さを改めて感じさせました。

つづく