ネタバレ

オクチョン、起死回生の一手

前回、オクチョンは不妊の呪いのせいで宮殿から追い出される寸前だった。もうダメかと思ったよな。ところが、彼女は重臣たちが集まる場で、とんでもない爆弾を投下する。

私のお腹には、王様の子がいます

これだ。まさに起死回生の一手。自分の出自が賤しいことも全部ぶちまけた上で、妊娠という事実を突きつけた。当然、西人派の連中は大騒ぎだ。証拠はあるのか!ってな。するとオクチョンは医者を呼びつけて、その場で懐妊を証明させる。用意周到すぎる。

この知らせを聞いた仁顕王后(イニョンワンフ)は、オクチョンの元へ飛んでくる。先に自分に報告すべきだったと静かに怒る王后。でも、今のオクチョンはもう昔の彼女じゃない。あなたに関係ありますか?と冷たく言い放つ。それどころか、子を産めない体だから嫉妬してるんでしょとまで煽るんだ。これには温厚な王后もブチ切れて、オクチョンの頬を平手打ち。そりゃそうだよな。女として一番言われたくない言葉だ。この瞬間、二人の関係はもう修復不可能になった。

ついに王子が生まれる

数ヶ月が経って、オクチョンは産気づく。粛宗はオクチョンの母を宮殿に呼ぶために、わざわざ駕籠を手配するんだ。王様の愛を感じるよな。

でも、ここで西人派がまた汚い手を使う。ミン・ユジュンの息がかかった役人が、賤民が駕籠に乗るとは何事だと因縁をつけて、オクチョンの母を駕籠から引きずり下ろし、火を放つ。マジで胸糞悪い。

この一件はすぐに粛宗の耳に入る。王は激怒。現場に駆けつけて、その役人を即刻罷免。オクチョンの出産を妨害しようとした罪で、徹底的に取り調べろと命じる。 俺の命令で送った駕籠だ。これは俺への侮辱だってわけ。王の怒りが頂点に達してるのがよく分かる。

そんな騒動の中、オクチョンは無事に男の子を出産した。待望の王子誕生だ。知らせを聞いた粛宗は、産屋に駆けつける。そして、生まれたばかりの我が子を抱きしめて、こう呼んだ。元子(ウォンジャ)よと。元子っていうのは、次の王になる世継ぎの第一候補って意味だ。王妃じゃない側室の子をいきなり元子と呼ぶなんて、前代未聞。粛宗の喜びと決意が伝わってくるシーンだった。

王の倒壊、宮殿の激震

粛宗の喜びは、そのまま政治的な行動に繋がる。彼は重臣たちの前で、王子に昀(ユン)という名前を与え、正式に元子として冊封すると宣言する。

当然、西人派は猛反対。王妃様がまだお若いのに、側室の子を元子にするなどありえません!ってな。彼らの言い分も分かる。でも、粛宗は止まらない。反対するなら官職を捨てて去れとまで言う。

そして、粛宗はさらにとんでもないことを言い出す。元子ではない。この機会に、世子(セジャ)として定めると。世子っていうのは、もう確定した後継者のことだ。これには西人派も我慢の限界を超える。ミン・ユジュンがそんなことを強行するなら、政権交代も辞さないということですか!と食ってかかる。

まさに一触即発。その瞬間だった。激しい論争の最中、粛宗が突然、意識を失って倒れてしまう。

仁顕王后(イニョンワンフ)の逆襲

王が倒れた。この一大事で、宮殿の力関係は一変する。今まで粛宗の寵愛だけを盾に戦ってきたオクチョンは、最大の武器を失った。

仁顕王后(イニョンワンフ)はすぐに行動を起こす。彼女は粛宗の病室を完全に掌握し、看病を理由に誰も近づけさせない。オクチョンが駆けつけても、王后は王の安静を乱す者は誰であろうと入れさせないと、冷たく追い返すんだ。

それだけじゃなかった。仁顕王后(イニョンワンフ)はオクチョンの部屋に現れる。そして、かつて大妃と交わした約束を持ち出す。もし子を産んだら、その子は王妃の子とするという、あの残酷な約束を。

その約束を、今こそ果たしてもらう時が来ました

王后はそう言って、乳母に元子を連れてくるよう命じる。オクチョンは必死に抵抗する。私の息子に何をしようとしてるんですか!と。でも、王后は冷たい目で言い放つ。あなたの息子?いいえ、王妃の元子ですと。

オクチョンは力ずくで息子を奪われる。泣き叫び、抵抗するけど、王のいない今、彼女に味方する者は誰もいない。彼女は王后に向かって叫ぶ。この日の悲劇を絶対に忘れない。王様が目覚めたら、必ず息子を取り返し、あなたを引きずり下ろしてやる!と。

勝利の絶頂から、一瞬にして地獄の底へ。オクチョンの人生で最も過酷な夜が始まった。

感想

いやー、今回は感情の揺さぶりが半端じゃなかったな。前半、オクチョンが妊娠を武器に仁顕王后(イニョンワンフ)や西人派をやり込めるシーンは、正直スカッとした。よく言った!って思ったよ。王子が生まれた時の粛宗の喜びようも、見ていてこっちまで嬉しくなった。このままオクチョンの天下が来るのかと。

でも、そんな甘い話じゃなかった。粛宗が倒れた瞬間、空気が一変したよな。あのシーンはマジで息をのんだ。王という絶対的な権力者がいかに脆い存在か、そして彼の寵愛がいかに砂上の楼閣だったかを思い知らされた。

そして、仁顕王后(イニョンワンフ)の逆襲。これが本当に怖かった。今まで耐えに耐えてきた彼女が、静かに、でも冷酷に反撃に転じる姿には鳥肌が立ったよ。特に、オクチョンから子供を奪うシーンは見ていて胸が痛んだ。どんな理由があろうと、母親から子供を引き離すなんて、残酷すぎる。オクチョンの絶叫が耳から離れないよ。この回で、物語はただの恋愛ドラマから、女たちの生き残りをかけた壮絶な権力闘争へと完全に舵を切った感じがする。

つづく