あらすじ
ついに王妃の座を手に入れたオクチョン。 でも、彼女の心は少しも休まらない。昔の男、チスが清の商人になって目の前に現れたからだ。 彼はオクチョンの過去の秘密を知っている。 王様が本当に自分を愛しているのか、オクチョンは疑心暗鬼になる。
宮殿の中も敵だらけだ。女官たちは、オクチョンの成功を妬んでいる。 自分も王様の子を産んで王妃になりたい、なんて噂話をしている。 それを聞いたオクチョンは、怒りを抑えられない。
そんな中、都では奇妙な歌が流行りだす。チャン氏は一時の花、ミン氏は永遠の存在という内容だ。 これは明らかに、オクチョンを批判し、廃妃された仁顕王后(イニョンワンフ)を支持する歌だった。 オクチョンの敵たちは、これを利用して新たな手を打とうと企む。王の心変わりを狙って、新しい女性を送り込む計画だ。
ネタバレ
オクチョンの不安は、どんどん大きくなっていく。チスは彼女にハッキリ言った。王様は、お前が自作自演で毒を飲んだことを知っているはずだと。 王様がお前を王妃にしたのは、ただ世継ぎの息子が欲しかっただけだと、心をえぐってくる。
オクチョンの叔父、チャン・ヒョンも最悪だ。彼はオクチョンに衝撃の事実を告白する。王様の母、明聖大妃を殺したのは自分だと。 オクチョンを王妃にするためだった。 オクチョンがその事実に震えていると、そこに王様が入ってくる。
もちろん、王様はすべてお見通しだ。彼は密かに母の死の真相を調べていた。 そして、チャン・ヒョンが犯人だという証拠をすでにつかんでいた。 ただ、黙って反撃の機会をうかがっていただけなんだ。
一方、オクチョンの敵である西人派は、計画を実行に移す。仁顕王后(イニョンワンフ)に仕えていたチェという下働きの女官を選ぶ。 彼女は、廃妃の誕生日に一人で質素な祝い膳を準備する。 それは、孤独な王様の同情を引くための計算された罠だった。
案の定、王様は彼女を見つける。 そして、その健気な姿に心を動かされたように見える。その夜、王様はチェの部屋で過ごした。 でも、これは王様の芝居だった。 彼は敵の策略に気づいていた。 チェには指一本触れず、お前の役目は終わったと告げて部屋を出る。
オクチョンは、王様が新しい女に手を出したと聞いて、完全に我を失う。 しかも相手は、かつてあなたみたいになりたいと言ったあの下働きの少女だった。 オクチョンはチェを自分の部屋に引きずってこさせる。 そして、仁顕王后(イニョンワンフ)のスパイだろうと問い詰め、杖で気が狂ったように打ち据える。
その残虐な現場に、王様が赤ん坊の息子を抱いて現れる。 王様は、母の恐ろしい姿を息子に見せられないと、すぐに子供を部屋から出すように命じた。 そして、冷え切った目でオクチョンを見る。お前は、このような人間だったのか。 その言葉と眼差しは、彼の愛が完全に終わったことを示していた。
感想
この回は、オクチョンの転落を決定づけたエピソードだね。彼女が手に入れた権力は、彼女自身を怪物に変えてしまった。特に、自分に憧れていたチェを杖で叩きのめすシーンは、見ていて本当に辛かった。かつての賢くて芯の強いオクチョンは、もうどこにもいない。王様の愛を失う恐怖が、彼女をここまで追い詰めたんだ。
一方で、王様の冷徹な策略家としての一面もはっきりした。彼は敵の罠をすべて見抜き、それを逆手に取って自分の駒として使う。彼の心はもうオクチョンから離れて、次の政治ゲームへと向かっている。愛が憎しみに変わる瞬間が、これでもかというほど描かれていた回だった。
つづく