あらすじ
民衆の反感と王の苦悩
いやー、今回もキツい展開から始まったな。オクチョンが民の暮らしを直接見ようと宮殿の外に出るんだけど、そこで待っていたのは温かい歓迎じゃなかった。民衆から国を惑わす妖婦だ!なんて罵声を浴びせられちまう。そこに粛宗(スクチョン)が馬で駆けつけて彼女を救い出すんだけど、もう遅い。王である自分が愛する女性が、その民から石を投げつけられる。この現実に粛宗はめちゃくちゃショックを受けるんだよ。政治のいざこざは何とかできても、民の心まではどうにもならない。その無力さに打ちのめされる姿は、見ていてこっちもつらくなる。
女たちの静かな戦い
一方で、オクチョンも黙ってやられてるだけじゃない。廃位された仁顕王后(イニョンワンフ)の元へ直接乗り込んでいく。 今の王妃は私だってことをはっきりさせるためにな。でも、仁顕王后(イニョンワンフ)もさすがだ。王様の寵愛なんて、いつかは色褪せるものよと冷静に言い返す。美しさが衰えれば、かつては喜ばれた行為も罪になる。そんな古い話を例に出して、オクチョンの足元がどれだけ脆いものかを突きつけるんだ。この二人のバチバチしたやり取り、静かなのに迫力がすごい。
ネタバレ
仕掛けられた罠と兄の逮捕
オクチョンを取り巻く状況は、どんどん悪化していく。まず、彼女の叔父であるチャン・ヒョンが、何者かに殺されてしまう。彼は死ぬ直前、粛宗を脅して国舅(王の義父)の地位を手に入れていた。その裏では、オクチョンに想いを寄せる商人チスが暗躍していたみたいだ。
さらに、もっと巧妙な罠がオクチョンに迫る。新しく側室になった淑嬪チェ氏(トンイ)の毒殺未遂事件が起きるんだ。もちろん、これは西人派が仕組んだ芝居。そして、その犯人としてオクチョンの兄、チャン・ヒジェが名指しされてしまう。ヒジェはあっけなく捕らえられ、オクチョンは一気に窮地に立たされる。兄がそんなことをするはずがない。そう信じたいオクチョンの気持ちとは裏腹に、状況は最悪の方向へ転がっていく。
明かされる過去とオクチョンの決断
西人派の攻勢は止まらない。彼らは最後の切り札として、昔オクチョンが仁顕王后(イニョンワンフ)を追い出すために自ら毒を飲んだ事件の証人をちらつかせる。これが公になれば、世子の母が自作自演で政敵を陥れたことになる。もう逃げ場はない。
そう悟ったオクチョンは、驚くべき行動に出る。自ら粛宗の元へ向かい、すべてを告白するんだ。 私が王妃の座を奪うために、自分で毒を飲みました。だから、私を廃位してくださいと。彼女なりのやり方で、愛する粛宗への負担を減らそうとしたんだな。でも、粛宗の口から出た言葉はもっと衝撃的だった。そのことは知っていた。すべてを知った上で、それでも彼女を王妃にした。粛宗の愛の深さと重さが、ここにきて明らかになる。
王の取引とそれぞれの結末
結局、粛宗はオクチョンを守るために、そして国を安定させるために、西人派のトップであるミン・ユジュンと取引をする。仁顕王后(イニョンワンフ)を王妃に復位させる。その代わり、オクチョンは禧嬪(ヒビン)に降格させるだけで、宮殿からは追い出さない。そして、世子には絶対に手を出さないこと。これが粛宗の出したギリギリの答えだった。
こうして、仁顕王后(イニョンワンフ)は再び王妃として宮殿に戻ってくる。そしてオクチョンは、王妃の座を降り、禧嬪として居所を移すことになった。最後に、愛する息子ユンと引き離されるシーンは、本当に胸が締め付けられる。彼女が手に入れたかったものは、権力なんかじゃなく、ただ愛する人との幸せな時間だけだったのかもしれない。
感想
今回は、オクチョンの潔さと粛宗の深い苦悩が突き刺さる回だったな。自分で積み上げてきたものを、愛する男のために自ら手放す決断をしたオクチョン。彼女の強さと脆さが、見ていて本当に切なかった。
一番つらいのは、もしかしたら粛宗かもしれない。国と民、そして愛する女性。その全てを守ろうとして、結局は誰も完全に守りきれない。オクチョンの罪を知りながら王妃にした彼の愛は本物だけど、その愛が二人を幸せにはしなかったっていうのが、なんとも皮肉だ。
政治の非情さが、個人の純粋な感情をいかに簡単に踏みにじっていくか。それを見せつけられた気がする。王妃に返り咲いた仁顕王后(イニョンワンフ)が静かに微笑むラストも、これから始まる新たな嵐を予感させて、少し怖かったな。
つづく