第2話:偽りの父親
模倣犯の正体
警察はついに情報漏洩の元を突き止めた。検事のオフィスから、チョン・イシンのファイルが消えていたんだ。検事は1年前に来たソ・グァンという事務員のことを思い出す。彼は孤児院の出身だと嘘をついた。実際は孤児だったのに、妙な嘘をつく男だった。
その夜、スヨルとナヒはグァンのアパートを張り込む。二人の間には気まずい空気が流れる。でもナヒは、きっとまた元に戻れるとスヨルに約束した。
そこにグァンが帰宅する。彼はすぐに警察の存在に気づいて姿をくらました。しびれを切らした警察は、部屋に突入する。中はとんでもないことになっていた。イシンから警察官まで、事件に関わる全員のファイルがそこにあったんだ。おまけに、グァンが統合失調症を患っていることを示す薬も見つかった。
部屋からは、イシンが殺害方法を指示するかのような手紙も出てきた。スヨルはすぐにイシンを問い詰める。でも彼女は、捜査がなってないとスヨルを叱るだけだった。結局、その手紙はグァンが自分で偽造したものだと判明する。
家族ごっこ
場面は変わって、グァンは監禁している家族の家に入る。彼は自分をお父さんと呼び、家族と一緒に食事を始めた。本物の父親は行方不明。母親は恐怖に耐えながら、子供たちにグァンに合わせて遊ぶよう言い聞かせる。
その頃、警察はグァンのパソコンを解析していた。彼は家族写真に写る父親の顔を、自分の顔に合成していた。異常な執着だ。
アパートでは、息子がグァンに話を合わせるのを拒否する。グァンは罰を与えようと彼に迫った。その瞬間、警察が突入し、グァンを逮捕した。
対決と暴走
取り調べで、グァンの悲しい過去が明らかになる。行方不明の父親テソクは、グァンの異母兄弟だった。共通の母親が、昔グァンを病院に捨てて、テソクの父親と再婚したんだ。
ナヒがグァンを尋問する。するとグァンは、ナヒが自閉症の息子を捨てた過去に触れた。ナヒは激しく動揺し、取り調べから外されてしまう。グァンの狙いは、スヨルと二人きりになることだった。彼はスヨルの前で、母であるイシンへの憧れを語り出す。
テソクの居場所が分からない。追い詰められた上司のチェ・ジュンホは、イシンとグァンを会わせるという危険な策を提案する。スヨルは母に頼るのが嫌で、強く反対した。
面会の場。グァンは憧れのイシンに会えて興奮している。イシンは彼に優しく接しながら、核心に迫る質問をした。殺しの詳細を尋ねると、グァンは口ごもる。その反応で、イシンは彼が模倣犯ではないと見抜いた。
イシンはグァンを挑発する。追い詰められたグァンは、スヨルがイシンの息子だという秘密をばらすと脅した。その言葉を聞いた瞬間、イシンの表情が変わる。彼女はグァンを殺そうと襲いかかった。
混乱の中、グァンは警備員の銃を奪って逃走する。建物の前で彼は精神的に崩壊し、自らの頭を撃った。銃声を聞いたイシンは、スヨルが撃たれたと思い、パニック状態に陥る。
最後の推理
グァンは病院に緊急搬送された。スヨルは、グァンが捨てられた病院に、行方不明のテソクがいると推理する。グァンの部屋にあった大量の病院の写真。彼が読んでいた、他人の人生を乗っ取る転生小説。それらがスヨルの頭の中で繋がった。
チームの仲間は反対する。でもナヒだけはスヨルを信じた。
彼らは病院へ急ぐ。隅々まで探すが見つからない。仲間が諦めかけたその時、スヨルはイシンの3番目の被害者が溺死だったことを思い出す。彼は病院の職員に聞き込み、帳簿に載っていない洗濯室の存在を突き止めた。
洗濯室の扉を開けると、そこには洗濯機の中に押し込まれたテソクがいた。スヨルは必死に心臓マッサージを始める。
一方、刑務所の自室に戻ったイシンは、口の中に隠していた葉を取り出す。そして、それをバスルームの天井裏にそっと隠した。
第2話の感想:息つく暇もないって、このことだろ
いや、今回の話はマジで濃かった。犯人だと思われたソ・グァン。彼の異常な行動と、その裏にある悲しい生い立ちには、正直同情しそうになったよ。母親に捨てられ、異母兄弟の幸せな家庭を乗っ取ろうとするなんて、歪んでるけど、どこか切ない。
でも、そんな感傷に浸る暇もなかった。チョン・イシンの恐ろしさが、今回で一気にレベルアップしたからだ。彼女はただの殺人鬼じゃない。人の心を完璧に読んで、意のままに操る。グァンを手玉に取り、彼が模倣犯じゃないと一瞬で見抜いたシーンは鳥肌が立った。スヨルの正体をばらされそうになった途端、ためらいなく殺しにかかる冷酷さ。本当に底が見えない女だよ。
スヨルも大変だ。母親に翻弄され、チームからも孤立しかける。それでも刑事としての勘は鈍らない。最後の最後、グァンの行動からテソクの居場所を突き止めた推理は見事だった。母と子の奇妙な共闘は、これからどうなるんだろうな。
つづく