あらすじとネタバレ

チェ親子、反省の色なし

シン社長は、チェ市議に息子のヨンミンの悪事を録音したテープを聞かせる。普通の親ならここで頭を抱えるはずだ。でも、この父親は違った。交渉のテーブルにつく気配すらない。

その頃、息子のヨンミンはもっとひどい。商店街でシオンのバイクに火をつけた。完全に逆ギレだ。だけど、今のシオンは昔とは違う。フィリップから護身術を教わっていた。彼女はヨンミンを取り押さえ、警察が到着するまで離さなかった。ヨンミンは放火の容疑で連行される。

チェ市議は商店街にやって来て、店主たち一人ひとりに頭を下げて謝罪した。その丁寧な態度に、店主たちはすっかり騙されてしまう。本当にしたたかな男だ。

フィリップの過去と正義感

フィリップは、ヨンミンが放火だけで済まされるのが許せなかった。彼はもっと大きな罪を暴こうと、証人を探し続ける。

そんな中、シン社長はシオンのために新しいバイクをレンタルする。それをフィリップに届けさせた。二人は一緒に配達に出かける。休憩中に、フィリップは自分の過去を語り始めた。彼も昔、いじめられていたらしい。その時、キム判事が助けてくれた。いじめた連中をきちんと罰してくれたんだ。その経験が、彼を判事の道へと進ませた。

フィリップは調査を続け、ヨンミンのいじめが原因で自殺した少年、クァク・ヒョヌの存在にたどり着く。彼はヒョヌの母親に話を聞こうとするが、最初は避けられてしまう。店に戻ると、シン社長が言った。交渉の第一歩は信頼を得ることだ。フィリップは再び母親のもとへ向かう。そして、自分が判事になった理由を正直に話した。彼の熱意が伝わり、母親はヒョヌが遺した日記を渡してくれた。

シン社長、まさかの市議選出馬!

フィリップが地道に証拠を集める一方、シン社長はもっと大きな絵を描いていた。このままでは時間がかかりすぎる。彼は商店街の人々やマホンの住民たちを集めて、とんでもないことを宣言した。俺がマホン市の市議会議員選挙に出る。本気だ。周りはみんな驚く。こうして、シン社長の誰も予想しなかった選挙戦が始まった。

選挙戦の裏で動くシン社長の策略

選挙戦はすぐに熱を帯びる。クリーニング店の店主クォン・チルボンも立候補していた。なんと7回目の挑戦らしい。

そんな中、クォン・ボングンという別の候補者がチェ市議の支持率に迫っていく。チェ市議はボングンに手を組もうと持ちかける。だが、ボングンは住民を追い出すようなやり方に反発し、きっぱりと断った。

チェ市議は焦り、今度はシン社長に狙いを定める。金で票をまとめようと買収を持ちかけてきた。シン社長は金は受け取らない。その代わり、一つの条件を出す。それは、チェ市議がシオンとフィリップに謝罪すること。さらに、ヒョヌの母親と友人にも頭を下げさせた。

そして、シン社長は選挙戦から降りると発表する。誰もが驚いた。その裏で、シオンはチェ市議が検事や業者を買収しようとする現場の写真を撮っていた。すべてはシン社長の計画通りだった。

衝撃の結末とチェ市議の逮捕

シン社長は、選挙から降りたチルボンとボングンを引き合わせる。二人が遠い親戚だと明かし、協力を取り付けた。チルボンが身を引いたことで、票はボングンに集まる。結果、ボングンが選挙に勝利した!

チェ市議はシン社長に騙されたと気づき激怒する。だが、もう遅い。すぐに警察がやって来て、選挙違反と汚職の容疑で彼を逮捕した。商店街では、ボングンの勝利を祝う盛大なパーティーが開かれた。

物語はこれで終わりじゃない。その日は、シン社長の息子の命日だった。彼はガラス張りの監獄にいるユン・ドンヒに会いに行く。彼の戦いはまだ続いている。

第5話の感想 - 大逆転劇の裏にあるもの

今回のエピソードは、まさに痛快な大逆転劇だった。選挙という大きな舞台を使って、一人の権力者を完膚なきまでに叩きのめす。シン社長の頭の中は一体どうなっているんだ。彼の描くシナリオは、いつも俺たちの想像をはるかに超えてくる。

ただの復讐譚で終わらないのが、このドラマのいいところだ。フィリップの正義感あふれる行動には、胸が熱くなった。彼が自分の辛い過去を乗り越え、いじめで亡くなった少年のために必死になる姿は、本当に心を打つ。シオンもただの配達員じゃなく、事件解決に欠かせない重要な役割を担うまでに成長した。

シン社長のやり方は、時に強引で危険だ。でも、彼の行動の根底には、常に弱い立場の人々を救いたいという強い意志がある。そして最後のシーン。息子の命日に見せる彼の寂しげな表情が、彼の行動の源にある深い悲しみを物語っていた。ただ面白いだけじゃない。キャラクターたちの人間的な深みが、このドラマを特別なものにしている。

つづく