いやー、今回の11話はヤバかった。マジで。イブリースの過去が全部わかったんだけど、想像以上に壮絶だったよ。今回はその話をがっつりさせてもらう。
あらすじ
物語は、イブリースが過去の自分を眺めているところから始まる。20年も経ったのに、ガヨンへの罰が下らないじゃないかって、ちょっとドヤ顔なんだ。サデは隣で油断するなよって釘を刺してる。
ここから、イブリースが記憶を失っていた20年前の空白期間に飛ぶ。
舞台は古ドバイ。イブリースはそこで偶然、一人の女性と出会う。彼女こそ、ガヨンだった。彼女はラクダを買って故郷の高麗に帰るために、必死にナツメヤシを売って金を貯めていた。
ガヨンはイブリースのことを全く覚えていない。イブリースは最初、彼女の商売の邪魔をしたり、ちょっと意地悪なことをする。でも、彼女のことが気になって仕方ない。それで、彼女の後をこっそりついて回ることにしたんだ。
ネタバレ:悲劇の連鎖とイブリースの絶望
ガヨンとイブリース、束の間の幸せ
ガヨンは本当に優しい人間だった。差別されたり、厳しい生活を送っていても、誰にも親切だった。残ったナツメヤシを貧しい人たちに分け与えるような子なんだ。イブリースは、そんな彼女の姿にどんどん惹かれていく。
ある日、ガヨンがやっと貯めたお金をチンピラに奪われて、ボコボコにされてしまう。そこにイブリースが現れて彼女を助けるんだけど、勢い余ってチンピラの一人を殺してしまうんだ。自分のために人が死んだことに、ガヨンはものすごくショックを受けて、イブリースから距離を置こうとする。
それでもイブリースは彼女に会い続けて、ついに自分が精霊(ジーニー)だと正体を明かす。そして、彼女の故郷に帰りたいという願いを叶えると約束する。二人は一緒に過ごすうちに、深く愛し合うようになった。イブリースが彼女を自分のランプの中に招き入れたりして、本当に幸せそうだったよ。
最悪の主人、ムッタリブの登場
でも、幸せな時間は長く続かない。ここに、とんでもなく最悪な男が現れる。
イブリースに新しい主人ができたんだ。その男、ムッタリブは、なんと昔ガヨンとフンビシュを砂漠に置き去りにした、あの奴隷商人だった。彼はその後、物乞いにまで落ちぶれていた。皮肉なことに、ガヨンはそんな彼にも親切にしていたんだ。
ムッタリブは最初の願いでアラビア一の大金持ちにしてくれと願う。次の願いで俺の敵を全員消してくれと願う。一気に権力と富を手に入れたわけだ。
引き裂かれた運命
ある日、街でガヨンを見かけたムッタリブは、彼女に欲しいものを何でもやると声をかける。でもガヨンは自分で稼ぎたいからと、その申し出をきっぱり断る。プライドを傷つけられたムッタリブは、彼女を逆恨みする。
その夜、ガヨンが故郷に帰るために縫った韓服をイブリースに見せている、まさにその時だった。ムッタリブがイブリースを呼び出したんだ。最後の願いのためだった。
俺に頭を下げようとしない女がいる。その女を、一生俺に服従させろ
イブリースは、その女が誰なのか知らないまま、主人の命令に従って願いを叶えてしまう。
自分の過ちに気づいたイブリースは、ムッタリブに立ち向かう。でも、そこにハリドが現れる。ハリドは自分の力を証明したくて、イブリースを魔法の糸で縛り付けてしまうんだ。完全に裏切りだよな。
ムッタリブは、民衆を煽ってガヨンを悪者に仕立て上げ、その混乱の中で彼女を刺し殺した。
黄金の怒りと血の涙
ガヨンは血まみれで倒れる。イブリースは縛られたまま、彼女の元へ這っていく。自分のランプを見せて、誰でもいいから新しい主人になってくれと、最初の願いでガヨンを救ってくれと泣き叫ぶんだ。
でも、悲劇は続く。ランプを拾った男は、イブリースの必死の願いを完全に無視。自分の欲望のために3つの願いを使い切った。最後の願いはこの街を黄金で満たせだった。
ガヨンは最後の力を振り絞って、イブリースを縛る糸を解き、息絶える。
愛する人を失い、人間の強欲さを目の当たりにしたイブリースは、怒りと絶望で我を忘れる。空から金が降ってきて喜ぶ人々を背に、彼は血の涙を流した。そして、ムッタリブを殺し、その街全体を破壊し尽くした。
イブリースはここで悟るんだ。ガヨンが彼の恋人として死んだこと、その耐えがたい苦しみこそが、自分への罰だったんだと。彼はガヨンの亡骸を抱いて砂漠へ行き、彼女の体が砂に還るまで、何日も何日も嘆き続けた。そして、来世でもう一度彼女に会わせてくれと、心の底から願った。それが、彼の最後の願いだった。
そして、現在へ…
過去の記憶から戻ると、場面は現代の村へ。
スンニョが村人を引き連れて、パングムの家に押しかけて大騒ぎしている。ちょうどその時、イシュルンの車が猛スピードで現れて、スンニョをはね飛ばした。彼女は即死だった。マジかよ、イシュルン、お前もか!
今回のエピソード、ぶっちゃけどうだった?
いやもう、言葉が出ない。今回はイブリースの過去編だったけど、あまりにも悲劇的すぎた。彼がどうしてあんなに人間を憎んでいるのか、その理由が全部わかった。ガヨンへの愛が本当に深くて、純粋だったからこそ、失った時の絶望がとんでもないことになったんだな。ムッタリブっていう男のクズっぷりも、ハリドの裏切りも、人間の醜い欲望も、全部が生々しくて胸が痛かった。ただの冷酷な精霊だと思ってたイブリースが、一番人間らしい感情を持っていたのかもしれない。そう思うと、めちゃくちゃ切ないよ。そしてラスト、現代パートでのスンニョの死。イシュルンが犯人とか、もう何が何だか。過去の悲劇と現在の事件が繋がってきて、物語が一気に動き出した感じ。間違いなく神回だった。
つづく