やあ、元気かい? 今回は『キム部長の物語』の第5話だ。エリート街道から転げ落ちた男の物語、いよいよ本番って感じになってきたよ。
あらすじとネタバレ
左遷先は地獄の始まり
キム・ナクス、ついにACTアサン工場勤務の初日を迎える。本社から工場へ、これ以上ないくらいの都落ちだ。彼の新しい役職は安全衛生担当者。聞こえは悪くないかもしれない。でも、実際の仕事は犬のフンの片付けから始まる。マジだぜ?
書類仕事をこなしたり、工場の作業員たちに体操を教えたりもする。配送トラックの荷物がちゃんと固定されてるかチェックするのも彼の仕事。プライドの高いナクスにとって、屈辱以外の何物でもない。ここのチームリーダーは分かってる。こいつもすぐに現実を知ることになるって顔してる。
勘違いエリートの悲しい現実
その現実は、すぐにやってきた。昼飯の時間だ。工場の食堂は配給制で、早い者勝ち。ナクスがのろのろと最後に行くと、そこにはもう残り物しかない。これが工場のルールだ。
面白いのは、ナクス本人がまだこれを一時的なものだと信じてることだ。自分がいなくなった本社は大変だろう、なんて夢を見てる。でも現実は逆。本社では後任のジヌがうまくやってて、チームの雰囲気は最高らしい。独裁者がいなくなってせいせいしたとまで言われてる。無駄なプレゼンもなくなって、みんな大喜びだ。ナクス、君はもう必要ないんだよ。
家族からも孤立?
左遷されたせいで、ナクスは一人暮らしになった。妻のハジンやスギョムとは離れて暮らしている。ある日、彼はサプライズでチキンを買って家に帰る。でも、誰も彼を待っていなかった。
ハジンは不動産業者の試験勉強に夢中。ナクスからの電話にハヨンと映画を観てるなんて嘘をつく。スギョムは職場のくだらない飲み会をなくそうと奮闘してたけど、うまくいかずに結局会社を辞めてしまう。久しぶりに家族で囲んだ食卓は、めちゃくちゃ気まずい空気だ。ナクスは気づき始める。自分が思うほど、家族は自分を必要としていないのかもしれないってことに。
一筋の光、それとも新たな勘違い?
職場で孤立するナクスは、工場を牛耳る実力者のジュヨンに目を付ける。彼女から尊敬を集める秘訣を学ぼうと、夕食に誘うんだ。でも、ジュヨンは手厳しい。あんたみたいな本社から来たお荷物は、邪魔にならないよう隅っこで静かにしててと一蹴される。まさに正論だ。
どん底のナクスだけど、ここで一つの発見をする。自分のデスクから、過去に同じように左遷されてきた人間の日記を見つけたんだ。その日記の最後のページには、こう書かれていた。俺は本社に戻ることができた。日記の主は、工場から唯一、本社復帰を果たしたシム・ガンフン常務取締役らしい。これを見たナクスは、すぐに確信する。俺も本社に戻れる!。まったく、この男は少しも学習しないよな。
第5話の感想:プライドって、邪魔なだけ?
いやー、今回のナクスの転落っぷりは見ていて最高に痛快だったな。エリートだった男が、犬のフンを片付けたり、昼飯の残りをあさったりする。彼の高すぎたプライドが、音を立てて崩れていくのがたまらない。結局、彼の問題って全部そこなんだよ。自分が一番じゃないと気が済まない。周りが見えなくなる。
面白いのは、ナクスが落ちていく一方で、彼の周りの人間がどんどん自立していくところだ。本社のみんなは彼なしで仕事を楽しんでるし、妻のハジンも自分のための勉強を始めた。みんな、ナクスという重石が取れて、前に進み始めたんだ。特に工場のジュヨン、彼女はかっこよかったな。ナクスに現実を突きつける姿は、見ていてスッキリしたよ。
最後に見つけた日記が、彼にとって本当の希望になるのか。それとも、ただの新たな勘違いの始まりなのか。この男が本当に変われるのか、それともこのままなのか。そこがこのドラマの一番面白いところだよな。
つづく

