プロポーズと火事の夜
物語は、ド・ムンヒョクがアジンにプロポーズする場面から始まります。
欲しいものは何でもあげると約束し、指輪をはめるムンヒョク。
アジンはそれを笑って受け入れました。
一方、ムンヒョクの手下に放火された建物から、ジュンソとジェオは命からがら脱出します。二人は無事でしたが、アジンと連絡が取れず焦りを募らせていました。
そんな中、ジュンソのもとに祖父が危篤だという知らせが入ります。急いで病院へ駆けつけますが、祖父はそのまま息を引き取ってしまいました。
明かされた出生の秘密
葬儀場には、周囲の視線を集めるファン・ジソンの姿がありました。
ジェオも到着し、アジンが無事であることをジュンソに伝えます。
その頃、シム・ソンヒは高級ブランド店でアジンのバッグを転売しようとして警察沙汰に。警察から連絡を受けたアジンは自分が譲ったものだと嘘をつき、ソンヒを助け出します。しかし家に戻ると、二人はまた激しく言い争うのでした。
葬儀場では、泥酔したジソンが遺産をもらえないと知り、とんでもない事実を暴露します。なんと、ジュンソは祖父と血が繋がっていないというのです。さらに、アジンはその秘密を知った上でジソンを脅迫していたのだとか。
ジュンソの絶望
なぜそんなことを?と問うジュンソに、ジソンは歪んだ愛情を語ります。
貧困から守り、良い父親を与えるためだったと。
しかしジュンソは気づいてしまいました。ジソンが祖父の遺産目当てで自分を跡取りとして育てたこと。そして、その嘘を守るためにアジンを家に引き入れ、虐待したのだということを。アジンの苦しみの元凶は自分だったのだと、ジュンソは深く自分を責めます。
決別と新たな始まり
ある夜、ソンヒがアジンの部屋に押し入り、過去のいじめについて謝罪を求めます。
しかしアジンは反省の色も見せず、全部あんたのせいだと言い放ちました。
その後、ジュンソがついにアジンと対峙します。なぜ出生の秘密を隠していたのかと問いただすと、アジンはあなたのためだったと答えます。真実を知らなければ、祖父の支援を受けて作家になれたからだと。
ジュンソは反論します。もし嘘をつかれなければ、自分が彼女のトラウマの原因だと知り、償うことができたはずだと。二人の溝は埋まらず、ジュンソはアジンも執筆も手放すことを決意します。
不気味な結婚生活
時は流れ、アジンはムンヒョクと結婚し、イタリアで式を挙げました。
テレビでそのニュースを寂しげに見つめるジェオ。
一方、ジュンソは海外へ旅立つレナを見送り、自らも母の家に戻ります。
ムンヒョクの豪邸での生活が始まりましたが、どこか異様です。3階の書斎は固く閉ざされており、家政婦長のゴンも社長以外は立ち入り禁止だと告げます。
夕食の席で、ムンヒョクは精神を病んで入院した元妻の話を始めました。与えすぎた自分のせいだと語る彼ですが、それはアジンへの警告のようにも聞こえます。
忍び寄る恐怖
撮影現場では、アジンがコネで役を得たという陰口が聞こえてきます。
さらに家では不可解な現象が起き始めました。
生理用品が勝手に置かれていたり、時計が父を殺害した直後の時間で止まっていたり。
誰かがアジンを監視し、精神的に追い詰めようとしているのです。
アジンはジェオに連絡を取り、ムンヒョクと元妻について調べるよう頼みます。しかし、車には盗聴器が仕掛けられており、ムンヒョクは会話をすべて聞いていました。
衝撃の結末
家政婦長がしつこく勧めてくるお茶を、アジンは不審に思い捨ててしまいます。
そして翌日、プールのサイドチェアでくつろぐアジンの背後に忍び寄る影がありました。
なんと、屋敷のスタッフとして潜り込んでいたのはシム・ソンヒだったのです。
ソンヒはナイフを取り出し、アジンの顔を切り刻んでキャリアを終わらせようと襲いかかります。しかし、アジンはとっさに目を開け反撃。ナイフを奪い取ると、逆にソンヒの顔を切りつけました。
騒ぎを聞きつけたムンヒョクが駆けつけると、そこには地獄絵図が。顔から血を流して悲鳴を上げるソンヒ。そして、その横で高笑いをするアジン。鏡の中の怪物は、アジン自身だったのかもしれません。
第10話の感想
いやあ、今回は怖すぎましたね!
前半のジュンソの出生の秘密も重かったですが、後半のサイコスリラー展開には鳥肌が立ちました。
ムンヒョクの束縛と監視が異常すぎて、優雅な豪邸がまるで監獄のようです。
そしてラストシーンのアジンの高笑い……。被害者だったはずの彼女が、完全に怪物へと変貌した瞬間を見た気がします。ソンヒの執念も恐ろしいですが、アジンには敵いませんでしたね。
つづく


